Column いえズーム コラム

住まいに彩りと癒し 「キリム」の魅力に迫る

 欧米でインテリアのアイテムとして定着、日本でも流行の兆しを見せる「キリム」を知っていますか? 札幌で専門店「キリムギャラリーペケレット」を開いている横山豊さん・和美さん夫妻に話を伺いました。

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<写真:トルコの民家を訪問しキリムを仕入れる横山夫妻>

キリムに癒され脱サラ

 トルコ、イランなどの西アジアや中央アジアにかけて(広くはモンゴル、モロッコまで)、遊牧民の女性は羊の毛などを紡いで糸にして、その土地の方法で染め手織りし、敷物や玄関ドア、袋物などあらゆる生活用品を作ってきました。彼女たちが自分や家族のために織った平織りの織物を「キリム」といいます。  特に色や柄が多彩なトルコのキリムは、1950年代から60年代には欧米のコレクターたちが買い集め、その後急速に拡大し、今では欧米のインテリアのアクセントとして欠かせないアイテムです。キリムは表現が自由でアーティスティック。大胆な色使いながらどんな空間にもマッチし、色や柄の違うものを合わせても違和感がないのもキリムの不思議な魅力です。  以前私はコンピュータメーカーに勤務、横浜で暮らしていました。夫婦の共通の趣味がキリム。10年近くオールド、アンティークのキリムを収集していました。日常のストレスが多く、コンピュータに囲まれた生活をしていましたので、自宅に帰り、織り手の心のこもったアートなキリムの空間がとても居心地が良く、癒されていました。染めは天然でも天然染料でなくても、模様が珍しくオリジナルであることの方が大切です。  最近、日本人も自宅のインテリアや家具にこだわる人が増えてきました。そうした中にもっとキリムが使われるといいなと常々思っていました。私達が住宅雑誌を見る時「この吹き抜けにオールドキリムが下がっていれば空間が引き立つのに」とか「このソファーの前に素朴な肌触りのキリムがあればくつろぎのスペースができるのに」と思うわけです。  そこで53歳で一念発起、退職しトルコへ向かいました。イスタンブールに始まりカイセリ、コンヤ、エシュメなど今では数少ない織り手を捜しながら各地の村々を回り、織り手のおばあちゃんなどからキリムを購入、約1500点の商品を揃え、2006年10月に札幌市内にトルコキリム専門店「ペケレット」を開店しました。

住まいに合うキリムを

kirim02.jpg キリムの中には美術品としての鑑賞に耐えうるような物もあります。一見左右対称に見えるのに左側には木をモチーフにした模様があって右にはないといった手作りの風合いや、白い部分にコットンを使い光の少ないところで白く浮き上がる工夫がなされているものなど。南西部ではラクダの毛が使われていたり、地域による色や柄の違いや年代の違い、家族の伝承や織る人自身が反映されるといった1点ものの面白さがあります。  ある敷物メーカーの調査では新築住宅を購入し2年ほど経過すると、多くの人が絨毯やキリムなどの織物を購入するそうです。新築時には家を建てることに精一杯だけれど、ふと気付くと床や壁に織物があればいいなと思うのではないでしょうか。オールドキリムの価格帯は玄関マットサイズで3万円台から、1畳サイズで10万円台から品揃えしています。ニューキリムは1万円台からあります。また85年以上の日本では珍しいアンティークも扱っています。  デパートで展示会を行った際には、お客様が自宅内のイメージを話されて、そこに似合うキリムのアドバイスを求められることもあります。家を建てる時にベストマッチのキリムを楽しんでいただけたらと思っています。 <写真:多彩なキリムが揃う店舗にて。左が横山豊さん、右が和美さん>

問い合わせ

キリムギャラリー ペケレット 札幌市中央区南3条西27丁目3-3カーサオレガノ1階 Tel.011・632・7148 http://www.pekerto.com/

2009年03月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。