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【ブラックゼッチの家】ブラックアウトでも賢く電気が使える住宅/イゼッチハウス北海道

2018年9月6日3時7分、最大震度7の大地震が発生。3時25分には北海道全域の停電“ブラックアウト”が発生しました。

約2日間の停電生活のなか、道民は、明るさを電池式の照明で、情報をラジオで、暖かい食事をガスコンロで確保するなど、工夫をしながら電気の復旧を待ちました。

しかし、
もし停電が長引いたら食材の保存は?
もし厳寒期の停電だったらどう寒さをしのげばいいのか?
スマホの充電やお風呂は?
と不安を感じた道民は多かったと思います。

大停電でも生活に困らない「ブラックゼッチ【B・ZEH】の家」


こうした声を踏まえ、

北海道札幌市のハウスメーカー「イゼッチハウス北海道」は、たとえ停電が発生しても日常生活を守れる「ブラックゼッチ【B・ZEH】の家」を2019年5月に発売しました。


「ブラックゼッチの家」は、まず第1に、住宅の断熱性能を高めています。

国が推奨する次世代省エネルギー基準では、UA値(外皮平均熱貫流率)は0.46W/m2K以下ですが、0.25W/m2K以下と、超高断熱仕様になっています。

同時に、土間蓄熱床暖房を採用することで、冬場に24時間暖房を停止しても室温が1℃程度しか下がらない家を実現。まず室温低下による健康への悪影響のリスクを解消しました。



次に、5.4kw以上の太陽光パネルも標準仕様にし、



発電した電気を蓄える蓄電池、電気を使う・貯める・電力会社に売るなどを経済的にコントロールするハイブリットパワコン、蓄電池に蓄えられた電力を、住宅内各所のコンセントなどで利用できる配線設備などを標準装備しています。

「停電」で試してみよう!

停電が起きたときに、ブラックゼッチ【B・ZEH】の家は、どんなことになるのか、実際に体験してみました。



北海道札幌市の隣町、北広島市共栄町4丁目12-4にあるイゼッチハウス北海道のモデルハウスは「ブラックゼッチ【B・ZEH】の家」仕様になっています。



玄関の案内ボードにもブラックアウト対応について書かれていました。



停電を体感するために、ブレーカーを落として、この家への外部からの電力供給をシャットアウトしてみました。

一瞬で住宅内の照明も家電も消えました。でもわずか2~3秒程度で、リビングや水回りの照明やテレビなどが動き始めました。



電力会社からの電力供給が無い状態なので、室内の照明や家電が稼働しているのは、この6.5kw(ブラックゼッチの標準仕様は4.2kw)の蓄電池のおかげです。

太陽光発電は装備していますが、今は日没後の19時過ぎなので発電していません。太陽光発電は、それ自体は電気を蓄える力はないので、発電していない時間帯は家への電力供給もできません。



玄関の照明は消えたままです。これは停電時に電力供給する部分を限定しコントロールすることで、蓄電池に蓄えた電気を賢く長く使う仕組みが導入されているからです。

住宅用の蓄電池は、ようやく実用化が進んできたものの、まだ高価な設備です。1家庭が1日あたりおよそ30kwほどの電気を使いますが、この蓄電池は6kwを蓄える能力にとどまっています。2台3台と設置することは可能ではありますが、経済的な負担が大きくなります。

そこでイゼッチハウス北海道は、この1台の蓄電池を上手に制御する仕組みを導入しました。

まず、蓄電池への充電は、日中の太陽光パネルで発電された電力、そして深夜の安い電力で毎日行っています。

停電時は、蓄電池に蓄えられた6kwの電力を、優先度の高い部分に絞って電力供給を行います。

具体的には、玄関ホールへの電力供給は生活に欠かせないわけではないので行わない。災害や停電後は、家族が一緒の部屋で寝るほうが安心なので主寝室だけ電気が使えるようにして、子ども部屋への電力供給はしないといった制御を行っています。

その一方で、主要な部屋の照明や、情報収集のためのテレビ、家事に必要な冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、炊飯器などはいつも通りに使えるようにコントロールしています。



蓄電池の電力を使ってリビングや水まわり、主寝室などの照明を付けて、冷蔵庫、電子レンジ、電気ケトル、32型液晶テレビ、炊飯器、スマホの充電、さらにドライヤー、お風呂のお湯を入れる作業を全部同時に行いました。徐々に照明の明るさが弱まってきて、



ホットプレートですき焼きを調理しはじめると、



蓄電池で同時に使える2kw分の電力消費を超えたので、蓄電池からの電力供給が停止し、停電のような状態になりました。でもまた数秒で復旧しました。

実際は停電時に、消費電力の多い電子レンジとケトルとドライヤーとホットプレートを同時に使いたい事情はまず無いと思うので支障はないと思います。

また、この実験時には、しばらく蓄電池の電気を使ってみましたが、蓄えられた電気を使いきることはできませんでした。



なお、4kwの電力で、どれくらい家電製品を稼働できるかの試算がこれです。

2部屋のled照明を6時間
ノートパソコンを1台1時間
スマホ充電を1台1回
32型液晶テレビを3時間
お風呂内の照明と換気扇を1時間
冷蔵庫を24時間
電子レンジを12分
ホットプレートを1時間
炊飯器を1回
洗濯機を1回
電気ケトルを6分
ドライヤーを12分
使って4kwを消費する計算です。

昨年、北海道全域を襲ったブラックアウトでは、多くの道民が不便を感じながらもなんとか工夫して2日間の停電を乗り切りました。

ブラックゼッチの家なら、たとえ真冬でも断熱性能が高く、蓄熱式暖房なので室温は数日、暖房なしでも寒さに震えることはありません。

冷蔵庫が稼働すれば食品の保存ができますし、部屋の照明、スマホの充電や、炊飯器や電子レンジが使えれば日常とさほど変わらない暮らしができると思います。

たとえ停電が数日続いても、日中は太陽光発電ができれば、また蓄電池に電気をためることができます。

実験で、イゼッチハウス北海道の社員5人が、ブラックゼッチのモデルハウスで、19時~03時の8時間、照明や電子レンジ、テレビ、携帯の充電などを、蓄電池を使って過ごしましたが、蓄電池内の電力を使い切ることはできず、まだ余裕がありました。

経済的&エコな家づくりが原点

今回の「ブラックゼッチの家」は、ブラックアウトが起きても日常生活が不便なくできる家、というコンセプトで企画されましたが、そもそもイゼッチハウス北海道の家づくりの原点は、光熱費削減と室内の温熱環境、そして地球環境対策です。

積雪寒冷地北海道では、住宅の断熱気密性能が低いと、冬場に暖房費が5万円を超えるケースも珍しくありません。結果、年間の照明、家事、給湯、暖房、家電などの光熱費が30万円を超えることもあります。

イゼッチハウスの家は、UA値(外皮平均熱貫流率)が0.25W/㎡K以下と、超高断熱が標準仕様になっているため、



各ご家庭の省エネ意識にもよりますので断言はできませんが、暖房・給湯・照明や家電・調理その他の年間光熱費が18万円程度で済む省エネ性能があります。



そして主力商品の一つフルゼッチ【F・ZEH】の家は、7kw以上の太陽光パネルの設置を標準仕様にしており、年間の売電収入が18万円ほどは見込めます。つまり実質、光熱費ゼロの生活が実現できるのです。

ブラックゼッチはオフグリットにも一歩近づく

今回の新商品、ブラックゼッチ【B・ZEH】の家の場合は、5.4kwの太陽光パネルが標準仕様で、売電収入は年間13万円ほどを見込めます。(太陽光パネルの増設は可能)太陽パネルの設置数は若干減りますが蓄電池が標準装備になります。蓄電池は標準仕様で4.2kw、ハイブリットパワコンが4.2kwか5.3kwを搭載します。

これは、自宅で発電した電力をすぐに自家消費で使うだけでなく、蓄電池で蓄えておいて、日没後にも使えるメリットがあります。これは電力会社の電力に頼らない、地球環境への負荷を極力減らしていく電力の自給自足「オフグリット」にも近づく取組です。

ブラックゼッチは安い電気も使える

また、電気料金の安い深夜帯に蓄電して、需要が集中し電気料金が高い時間帯に、蓄電池に蓄えた電力を使うという賢い節約法も可能になります。これは、ハイブリットパワコンで自動制御できるので、知らないうちに経済的な運営ができるわけです。

売電価格下落、電気料金値上げへの備えにも

2009年11月。各家庭で太陽光パネルによって発電した余剰電力を電力会社が10年間固定価格で買い取ることを約束する固定価格買い取り制度(FIT)が始まり、これによって太陽光発電を住宅に設置する家庭が急増しました。

当初の売電価格は48円/kWhと非常に高価でしたが、2019年度は24円(10kW未満)と約半額になっていて、今後はさらに下がる可能性があります。また電気料金も、今度どうなるか定かではありません。

イゼッチハウス北海道は、高断熱高気密と、土間蓄熱暖房で、北海道の家でも暖房への依存度を減らす住まいを実現したうえで、太陽光パネルを搭載し、光熱費が実質ゼロになるフルゼッチの家を提案。札幌圏を中心に、住宅の住み心地と光熱費削減、環境負荷低減に関心のある層に支持されてきました。



今回は、ハイブリットパワコンと蓄電池を搭載し、太陽光パネルで発電した電力や、電気代の安い時間帯の電気を蓄電池で貯めることで、今まで以上の経済性と災害対応力、そして家づくりの未来も切り開こうとしています。なお、イゼッチハウスの住宅にブラックゼッチ【B・ZEH】を搭載する費用は、太陽光パネル5.4kw、蓄電池4.2kw、ハイブリットパワコン4.2か5.3kw、そして付随する電気工事などを含め198万円~です。



同社の鏡原勲社長は「太陽光パネルも蓄電池も年々性能があがり設置コストも下がっています。蓄電池で貯めた電力で住宅内の各部屋の照明や家電を稼働させるのが当たり前の時代にまもなく到達します。蓄電池を住宅で機能させるにはハイブリッドパワコンや分電盤、配線などの設備計画が必要なので、新築時に揃えておくのがおすすめ。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)と蓄電池の組み合わせは、ブラックアウト対策だけでなく、太陽光発電の売電価格下落や、電気代高騰への備えにもなります」と話してくれました。

なお、イゼッチハウス北海道の北広島モデルハウスでは、ブラックゼッチの実体験、そして宿泊体験も受け付けています。
イゼッチハウス北海道公式サイトの見学会ページ

2019年06月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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