インターネット検索で100社に資料請求、3年間かけて住宅会社を決めたKさんご夫妻。デザインの自由性やランニングコストなど、「無理や我慢をしたくない」というお二人が選んだのは、高性能・省エネ住宅で知られるイゼッチハウス北海道でした。
2018年、北海道胆振東部地震によるブラックアウトを経験しKさんが“これだ!”と思ったのは、同社が2019年に発表した「ブラックゼッチの家」。太陽光発電と蓄電池を備えており、停電時の夜にも家の照明や家電が使えるだけでなく、日常生活でもメリットがあるそうです。
目次
フルゼッチの家【F・ZEH】とブラックゼッチの家【B・ZEH】との違いって?
まずは、フルゼッチの家とブラックゼッチの家について説明しましょう。「ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)」を早くから推し進めてきたイゼッチハウス北海道は、2017年に標準仕様となる「フルゼッチ【F・ZEH】の家」を公開、創エネ・売電による「光熱費ゼロ生活」を実現しました。
フルゼッチ【F・ZEH】の家は、建物の断熱・気密性能を高めて暖房にかかるエネルギーを小さくしたうえで、7kW以上の太陽光発電パネルを屋根に搭載して自家用に発電、余った電気を電力会社に売電することで光熱費の年間収支をゼロにする住宅です。入居後2年間に売電収入が光熱費を下回った場合は、その差額を負担する会社独自の制度も設けています。
さらに、イゼッチハウスが標準とする断熱・気密性能は「札幌版次世代住宅基準」のスタンダードを軽くクリアするレベル。暖房には、冬季に暖房を止めても室内気温は1度しか下がらないという土間蓄熱暖房を採用しています。
2018年秋、北海道胆振東部地震が発生。すべての道民が停電・ブラックアウトを経験しました。これを受けてイゼッチハウスは2019年、フルゼッチを進化させた「ブラックゼッチ【B・ZEH】の家」を発表。太陽光発電パネルに蓄電池と専用のパワーコンディショナーを搭載、停電時でも昼夜を問わず、賢く家電や照明を使える住宅で、現在は8割のオーナーさんがブラックゼッチの家を選択しているそうです。
北広島市にあるブラックゼッチのモデルハウスでは、見学のほか、契約を検討している人向けに宿泊体験も行っているそうです。IEZOOMでも、停電体験の様子を取材しました。
Kさんファミリーも、モデルハウスの宿泊体験に参加しています。「ブレーカーを落としても、冷蔵庫やテレビ、電子レンジまで使えるんです。“蓄電池の電気だけでこんなに使えるんだ”とびっくりしました」停電時でも、ほとんど普通に生活できると実感して、ブラックゼッチに決めたそうです。
マイホーム検討中にブラックアウトを体験
はじめは「省エネ」のキーワードでネット検索をして、イゼッチハウス北海道を知ったというKさんご夫妻。とりあえず100社に資料を請求して、そのなかから12社に絞り込みました。イゼッチハウスをはじめ、さまざまな会社の住宅を見ながら家づくりを勉強するうちに、「電気を自給自足できる、太陽光発電の家を建てよう」とお二人で決めたそうです。
その後は“お休み期間”を経て、再び候補の会社を回りはじめたKさんご夫妻。北海道胆振東部地震によるブラックアウトを経験し、電気をためておける蓄電池も家に欲しいと思っていたところ、イゼッチハウスで商品開発を進めていることを聞きました。「ちょうどタイミングがよかったです」とご主人。家族でモデルハウスの宿泊も体験して、イゼッチハウスに決定しました。
ちなみに、ブラックゼッチ仕様の「太陽光発電+蓄電池+パワーコンディショナー、電気配線など」の一式価格は約200万円。蓄電池の充電は太陽光発電の電力だけでなく、深夜帯の安い電力もためておくようになっているので、普段の生活でも光熱費の節約に役立っています。
本当の“自由設計”ができるのも魅力
イゼッチハウスに決めた大きな理由のひとつには、「自由設計ができたこと」もありました。「太陽光発電と蓄電池の家は、ほかの会社にもありました。でも、設計があまり自由にできないのが不満でしたね」
担当の山中さんによれば、太陽光発電パネルを載せるためフラット屋根にする以外は、オーナーさんの要望にこたえる自由設計を行っているそうです。
Kさん邸のLDK。約22畳の空間には家具をあまり置かず、お子さんたちがのびのびと過ごせるようにしています。ソファの後ろにある階段の壁には、ボルタリングをするために下地板を入れてもらいました。「ホールドはもう買ってあるので、後は取り付けるだけです」とご主人。取材から1週間後、さっそくお写真を送っていただきました。
奥さまが気に入っているのはダイニングキッチン。キッチンとひと続きになったテーブルは、配ぜんや片付けも便利。カップボードとカウンターは、キッチン用品やゴミ箱がすっきりと収まります。キッチン前の前面カウンターは造作しました。
共働きだからこそ、家族の時間を大切にしたいと考えているお二人。キッチンで家事をしていても、向かいのカウンターにいるお子さんたちと会話ができます。
「ダイニングテーブルのいすから、リビングで子どもたちが遊ぶのを見ている時間が好き」という奥さま。「物音や声に気をつかうこともないので、親の私たちも、子どもたちも、ストレスフリーになりました」
2人でも並んで使える洗面化粧台は、既製品と組み合わせて造作してもらいました。両わきが壁になるため、高窓を設けて明るい光を取り入れています。
2階の子ども部屋は、あとから仕切り壁を設置して2部屋に分けられるようにしています。いまは、きょうだいで一緒に遊ぶのが大好き。
寝室にはウォークインクローゼットを設けました。東側に窓を設けて、朝日を浴びながら気持ちのいい目覚め。
ご主人の書斎。程よい囲まれ感があってパソコン作業が進みます。後ろの壁には本棚も設けました。このほか、2階にはもうひと部屋、1階にも個室を設けています。
とにかく一生懸命な営業・山中さんの人柄
打ち合わせに当たっては、ご夫妻から要望を伝えるほか、リビングの大きな窓など担当の山中さんに提案をもらいながら検討を重ねていきました。「二人とも働いているので、打ち合わせは休日を利用しました。長いときは、10時から夕方までかかりましたね」とご主人。「クロスやタイルなどの内装は、こちらの希望に対してインテリアコーディネーターの吉田さんがはっきりとアドバイスしてくれるので助かりました。できれば、イゼッチハウスにVRのようなものがあったらイメージしやすかったかな」
公式サイト「スタッフ紹介」より、営業の山中臣吾さん
「3年前、初めてイゼッチの家を見学に行ったとき、山中さんはとにかく一生懸命に説明してくれたのを覚えています」とお二人はいいます。「いったんお休みしている間も、いろんな会社からダイレクトメールが届くのですが、イゼッチの山中さんは“お元気ですか” “こういったイベントがありますが、いかがでしょうか”と、肉筆で手紙をくれるんです。夫婦でいい人だなと思っていました」
その一生懸命な山中さんの姿勢も、イゼッチハウスで家を建てる決め手のひとつになったといいます。「土地をここに決める前も、山中さんは近隣の家を一軒一軒回って、このあたりのことを聞いてくれたんです。家づくりは、担当する営業の人が大事といわれるけれど、本当にそう思いましたね」
家を建ててから、我慢する生活はしたくない!
「無理のない予算で家が欲しかったし、住んでからも光熱費やメンテナンスの出費で、趣味を我慢する生活はしたくありませんでした」と話すKさんご夫妻。
取材は7月上旬でくもりの日でしたが、午後2時半の発電量は0.62W、消費量は0.26Wでした。「時々パネルを見て、電子レンジを使うとこんなに上がるとか、こちらの灯りを消そうとか、ゲーム感覚で節約しちゃっています」
次は、お庭でテニスができるようにしようかな、と夢がふくらむKさんファミリーです。
記者の目
ごく近い将来、住宅に太陽光発電と蓄電池があることが当たり前になると未来を見据えるイゼッチハウス。「3年越しで建てた新居ですが、本当にタイミングが良かった」と繰り返すKさんご夫妻の言葉には実感がこもっていました。普段は電気代を節約し、いざ停電の時には優先度の高い順に電力が確保され、玄関ホールや子ども部屋には電力供給を行わないといったことが自動で制御されるそう。日常時も非常時も、自動的にこれらが行われるのはとても心強いと感じました。
2020年08月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。