お化粧リフォームに要注意!中古住宅+性能重視リノベーションで総額1800万円

大丸ホーム社長の自宅はリノベーション住宅

家を建てるプロである住宅会社の社長がどんな家に住んでいるか。興味ありませんか?

中古住宅を買って、気になるカ所を直せば経済的な良い家に住めると思っている人はいませんか?



今回は築34年の中古住宅を購入し、劣化した外壁や断熱材、設備や内装など大幅なリノベーションで性能と住み心地、見た目も大幅に直したのに、土地代とリノベーション費用を合わせて総額約1800万円で快適なマイホームを実現させた株式会社大丸ホームの田中裕輔社長のご自宅を取材させていただきました。

安く、快適で35年暮らせるマイホーム!

株式会社大丸ホームはリフォーム・リノベーション・そして新築住宅を得意とする旭川の工務店で、リフォームは2000件以上、新築も毎年数棟の実績を重ねています。

田中社長が自宅を入手するにあたって、考えたのは主に以下の点です。

1 旭川市内の利便性の良い市街地
2 家族4人のための快適な生活環境づくり
3 住宅ローン負担を軽くする
4 35年は暮らせる住宅品質

そこで検討したのが中古住宅取得+リノベーションという選択肢でした。詳しいご説明の前に、リノベーション済みの田中邸を見ていきましょう。

まずは設備や内装、間取りのリノベーション



玄関。左はリノベーション前。右は後です。築34年の中古住宅ですから、目に見える部分ももちろん老朽化しています。玄関ホールとリビングを分けず1階の開放感を高めました。見た目の部分も大幅に直しました。



トイレなど水回りは、清潔感や快適性という意味でも多くのリフォーム、リノベーションで手をつける部分ですね。



2階の子ども部屋にお子さんが安全に行けるように手すりも設置。窓も設置して明るい空間にしました。



中古住宅ではキッチンも壁付けのタイプが多いですが、対面式にすると家族の様子もみやすく、目の前に壁があるよりも、調理中に目の前の広がりがあります。普及品のシステムキッチンなら、コストも安く、最新の機能もついて劇的にキッチンが魅力的になります。

デザインのこだわりは予算も踏まえてほどほどに

1階はリビングの他に2つの和室がありましたが、間取りを大幅に変更。リビングと洋室、そして大型のウォーキングクローゼットに変更しました。リビングは白を基調とし、アクセントとして壁の1面だけレンガを施工しました。



住宅の新築・リノベーションの総額を抑えるコツの一つに「デザインに凝るのはほどほどにする」ということがあります。

田中社長は「家づくりは楽しいし、デザイン面でもあれもこれも、という気持ちになるものです。しかし全部取り入れると当然高くなります。家族が幸せに暮らせるための基本性能、利便性、そして総額を抑えることが優先なら、デザイン面はワンポイントのアクセント程度の工夫でも印象は違いますよ」とアドバイスしてくれました。

住宅は毎日暮らす場所です。家を手に入れる際には見た目を良くしたい思いも募りますが、極端なことを言えば、デザインの良さは、日々暮らしているうちに見慣れて、当初ほどの感激はなくなるかもしれません。何年も暮らすことを考えれば、断熱性能や耐久性、予算などを重視したほうが賢いかもしれませんね。

新築戸建て住宅は2000万円以上…

新築住宅を建てるには、付帯工事などもろもろを含めると、一般的には、坪50万円だとして40坪なら2000万円。近年は建材の値上がりもありますし、デザインや設備面などを重視すればその額ではすみません。それに土地代もかかります。



賃貸アパートから戸建て持ち家に引っ越せば、家具や家電、インテリアなども買い替えたくなりますし、家の広さも倍増しますので照明や暖房など月々の光熱費も倍増します。

そうしたことを踏まえると、新築住宅を建てるのは諦めて中古で安い戸建て住宅を入手できないかと考える方は少なくありません。

中古住宅のお化粧リフォームに要注意

そんな方の目に飛び込んでくるのが、築年数が20年、30年以上経過した中古物件なのに、見た目が新築かな?とさえ思える中古住宅です。

ここに大きな落とし穴があります。こういう新築と遜色ない見た目の中古住宅の中には、住宅業界の人たちがよくいう「お化粧リフォーム」が多く混ざっているのです。



老朽化が進み、このままでは誰も買い手がつかない中古物件を安く購入し、長く住み続けるには深刻な問題を抱えている点は見て見ぬ振りをして、

室内壁に新しいビニールクロスを貼り、床新品のフローリングやクッションフロアを貼る。照明やカーテンなど低予算でも見た目を劇的に良くできる部分は最安値の建材で取り替える。するとどうでしょう。パッと見には、とても素敵な家に見えるのです。

こういう「お化粧リフォーム」済みの中古住宅には注意が必要です。

まず、地盤が悪い、基礎が傾いている中古住宅を購入すると、災害に弱い、劣化が進みやすいというリスクを抱えたまま住み続けるか、高額な改修費用をかけないと直せないという状況になります。

壁や屋根、窓、床などの断熱性能が低い、あるいは壁内結露などの影響で断熱性能が劣化してしまっている家を購入すると、その後寒く光熱費のかかる家で耐え続けるか、断熱・気密工事に予算をかけて大規模修繕をするかの選択を迫られます。

地盤や床下、壁の中の断熱気密の状況、換気、屋根の劣化などの問題は、一般の人が30分、1時間程度見学した程度ではわかりません。しかも室内の床や壁は新品に取り替えられていて、新築よりずっと安い値札がついているのですから、魅力的に思えても不思議はないのです。

田中社長邸のリノベーションは

大丸ホームは不動産仲介業もやっているため、田中社長は条件にあう中古住宅を自力で探しました。2人めのお子さんが誕生する前に、という思いもあり、時間のゆとりはさほどありませんでした。



気になる物件は、2000軒以上の住宅リフォーム経験を生かし、基礎や屋根、壁、そして壁の中まで住宅の劣化状況を実際に点検しました。田中社長が中古住宅選びで一番重視したのは基礎。外壁や屋根、設備などはリフォームしやすいですが、基礎が傾いていたり、劣化が激しい場合は、リフォーム・リノベーションというより建て替えをせざるを得なくなるからです。北海道の中核都市旭川は、築30年以上の中古住宅が多く残っており、当時の住宅性能・耐久性では、直して使える物件の方がむしろ少ないというのが現実です。

断熱は新たにやり直し

最終的に選んだ中古住宅は旭川市豊岡にありました。基礎は問題なかった上に立地面も良く、土地建物で約450万円でした。

間取りや内装、トイレやキッチンなどは交換しました。梁や柱はそのまま活用できました。壁のボードをはがしてみると、75ミリのグラスウール断熱材が入っていましたが、壁内結露などでカビや、ムラも生じており、新築当初の断熱性能は期待できない状況でした。

ボードをはがした上で、壁内のグラウスールはすべて撤去。硬質ウレタンフォーム吹き付けで断熱をやり直しました。



外壁はガルバリウムを上から貼り、アルミ製サッシは樹脂サッシのペアガラスに交換。リビング窓はトリプルサッシを採用しました。



2階はもともと2つ洋室がありました。ここは壁を抜いて1つの洋室に変更。洗濯物を干したり、子どもが遊べる大きな空間にしました。お子さん2人が大きくなったら間仕切りを加えて2つの子ども部屋にすることを想定しています。奥さまも「冬でも暖かく結露もないので過ごしやすいです。ストーブ一台で1階も2階も十分暖かいですね」と嬉しそう。

田中社長も「中古住宅を買って、リノベーションをした結果、総額で1800万円くらい。新築ならプラス400万円はしたと思いますし、あと35年暮らせるくらいの性能、耐久性があります」と自宅リノベーションに手ごたえがある様子です。


各部屋に換気設備を追加。室内空気環境もテコ入れ


田中社長は「築年数の経過した中古物件、既存物件に住んでおられる方の多くが、家の寒さ、利便性の悪さ、見た目などいろんな点に不満を感じていますが、お化粧リフォーム程度では、リフォーム後も住み心地や省エネ性能、耐久性は改善しません」と指摘します。

「状態の悪い中古住宅を買ってしまうと、直しようがない、というケースもあります。設備や内外装、設備、間取り、そして断熱や換気などをリノベーションすると1000万円では足りません。中古住宅を買って快適な家にリノベーションして、新築よりも安く…というのは実はそう簡単ではありません。ぜひ中古物件探しから、リフォーム経験豊富な当社に、早めにご相談いただければよい答えが出せると思います」と話しています。

2018年10月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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