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ヨシケン一級建築士事務所の「北海道スタンダード」な家とは 南幌町


札幌市白石区のヨシケン一級建築士事務所は、高断熱・高気密、地材地消、デザインを兼ね備えた「北海道スタンダードの家づくり」を掲げる住宅会社です。本物の素材を使った家づくり、オーナーのライフスタイルを踏まえた注文住宅建築を支えているのは、高い設計力と施工力です。

今回ご紹介するのは、南幌町美園地区に完成した、札幌から移り住む50代後半の夫婦の新居。オープンハウス開催日に、ヨシケン一級建築士事務所代表の吉田純治さん、工事部長の中野恭孝さんに話を伺いました。

代表 吉田さん オーナー様は、インターネットで当社を見つけてくださいました。お子さんが独立していることもあり、ゆったりと生活できる郊外の土地を探していらしたそうです。そんな時に見つけたのが、南幌町の住宅地。547㎡以上もある角地との出会いから、設計が始まりしました。

広々とした敷地を生かして建つ新居を、さっそく見せていただきましょう。

天然木の香りに満たされた、空気のきれいな室内



オープンハウスを訪ねたのは5月下旬。春の日差しが強まり、ほんのり汗ばむほどの陽気でした。建物に入って感じるのは、ひんやりした空気と木の香りです。新築にありがちな新建材のにおいがしないことに驚きました。

代表 吉田さん 自分自身、においが苦手なこともあり、新建材は使っていません。床はナラ材の無垢フローリング、柱はカラマツ材、外壁にはトドマツ材を使っています。ゼオライトの塗り壁や天井に貼ったエコクロスは、室内の調湿や消臭の機能も備えた優れものなんですよ。



玄関の右側は、シュークローゼットからLDKへ続く家族用の動線と、廊下からLDKへつながるお客さま用の動線に分かれています。

工事部長 中野さん 靴や物の出し入れが多く、汚れや傷がつきがちなシュークローゼットですが、棚や壁を天然木で造作しているので、表面を紙ヤスリで軽くこすればきれいになります。



玄関からつながるLDKは、吹き抜けと壁一面の大きな窓が開放感たっぷり。隣家が気にならない敷地を生かして、大きな窓を建物正面と背面の両面に配しているため、少し窓を開けるだけでも風の流れが生まれます。



薪ストーブは、モルソー社の7100シリーズを採用しました。クッキングスタンドを使えば調理もできます。



吹き抜けに下がるペンダント照明は、オーナー様が選んだYAMAGIWA製の「MAYUHANA」です。無数の糸が巻かれた三重の層からやわらかな光が注ぎ、LDKのアクセントに。



キッチンの上はロフトになっています。家族が遊びに来た際は、寝室として活用する予定です。



キッチンはワークトップがステンレスで出来たTOTO製を採用しました。シンクの前に立てば、正面の窓越しに広い空が見えます。



キッチン横には、ユーティリティーとバスルームがあり、スムーズな家事動線をつくっています。

将来を見据え、主寝室とトイレ・洗面はすぐ近くに



玄関の左側は、洗面台と広々としたトイレがあります。右手前に見えるのは主寝室の引き戸です。

トイレには車いすでも出入りができる引き戸を採用。洗面台の上の窓や、トイレの磨りガラスによって、外の光が取り込まれていました。



家が建たない方向に面した1階主寝室には、大きな地窓が付けられており、外とのつながりを感じられる空間です。

ベースの平屋に2階が乗っかる設計プラン



「平屋建て」のご希望から設計はスタートしましたが、1階の間口をギリギリまで広げても希望の居室が収まりきらず、ベースの平屋に2階がちょこんと乗っかるプランが完成。結果的に、夕張岳まで望む遠景を2階に取り込み、ロフトの楽しみがプラスされる造りになりました。



2階ホールの一角には、ご主人の書斎を造作しました。写真右側の壁に開いているのは、ロフトにつながる入口です。



LDKの窓が大きいので、ロフトにもしっかりと明るさが届きます。

代表 吉田さん この家に2階を造るなら、1・2階を同じ床面積で設計する総2階建てではなく、平屋のベースに小さな2階を載せるプランが似合うと思いました。

工事部長 中野さん 1階が広く2階が小さいつくりは、総2階建てよりも設計や構造が複雑になるため、設計の技術と大工の技量が必要になります。

高断熱・高気密を実現するためには、熟練の技が欠かせませんが、完成後の気密測定では、C値が0.34〜0.39という高気密を打ち出す結果になりました。


屋根なり天井がかわいらしい、2階の寝室


1階は全面の床暖房になっており、2階はパネルヒーターを採用しています。リンナイのガス給湯暖房熱源機によって、高気密・高断熱の住まい全体をやわらかな暖かさで満たす暖房プランが採用されていました。

札幌圏からの移住者が年々増加している南幌町



オープンハウスの見学者を、吉田社長がご案内。


オープンハウスで見学者を迎えていた南幌町役場まちづくり課の柿崎麻衣さん(左)と、ヨシケン一級建築士事務所工事部長の中野恭孝さん(右)


札幌まで車で45分、北広島へは20分弱という立地の良さから、南幌町への移住者は年々増加中です。リモートワーク可能な職業の方はもちろん、札幌へ通勤している方も多いのだとか。

南幌町役場 柿崎さん 南幌町では、宅地の割引をはじめ、子育て世代のご家族への「住宅建築費助成金」などもご用意しています。農村地帯ですから環境も良いですし、冬は農家さんが除雪を請け負ってくださるおかげで、除雪も行き届いています。

中野さん こちらの現場で冬期の作業をしていましたが、除雪がしっかりしていて驚きました。現場に到着した時には、車道にうっすらと雪が残る程度でしたから。



オープンハウスの見学者へプレゼントしていたのは、南幌町内のカフェ「Little Fort Coffee」の焙煎コーヒーとお菓子。町内には素敵なカフェやお店が増えているそうです。


はれっぱ施設内 南幌町公式サイトより


先日は天気を問わずに子どもが遊べる「南幌町子ども屋内遊戯施設 はれっぱ」がオープン!そのほか、子育て支援米支給、高校生通学費の助成など、子育て支援が充実している点も南幌町の魅力です。

最長2週間入居可能な移住体験住宅も用意されているそうなので、移住を検討されている方は利用してみるといいでしょう。



高気密・高断熱の機能性と天然素材の温もりにあふれた新居は、長期優良住宅の認定に加えて地域型住宅グリーン化事業の対象となり、補助金を建築費に充てられたそう。ヨシケン一級建築士事務所の「北海道スタンダード」な家づくり。これからも目が離せません。

カメラ:スタジオスーパーフライ 大道貴司
ライター:布施さおり
編集:松下綾


2023年06月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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