Column いえズーム コラム

新築戸建て住宅への不満!光熱費とキッチンに怒りの声


北海道住宅新聞社ではこのほど、札幌市内の新興住宅街に住む、新築購入後数年以内の住宅購入経験者40名に、新築戸建て住宅に住んでみた結果分かった率直な本音を伺いました。
質問その1は「新築戸建て住宅に住んで感じた具体的な不満」です。

光熱費が高い・部屋が寒い

「冬場の灯油代が以前の賃貸マンションの時よりも3倍近くになった。計算外です」
「思ったより光熱費が高いです」
「オール電化ですが、意外と寒いし電気代がすごく高いです」
「オール電化のせいか冬場の電気代が高い」
「オール電化ですが、電気代が思ってたより高い!」
「暖房は一階にあるエアコンだけ。暖房つけはじめの時が寒いし、二階はいつも肌寒い」
「面積が新築で倍になったから2倍の光熱費程度かと思っていたら電気代はそれ以上でびっくりした」
「光熱費が高いので、太陽光発電やエコジョーズなどを設置すればよかったと後悔している」
「窓の下にヒーターがないところが多いせいか寒いです」
「ずっと煙突式のストーブだったので火が見えなくて寒く感じる」
「賃貸マンションのときより高い」
「プロパンガスを採用したら、集合住宅のときよりも光熱費が月1000円位高くなった」

キッチンが使いづらい・家事が不便

「アイランドキッチンを反対され、I型で壁付けにしたけれど料理をするときに寂しい気分になる」
「脱衣所が狭いことが気になったが、どうしようもなくそのまま着工。やはり狭くて使いにくい」
「キッチンの収納はもっとたくさんあったほうが良かったと思います」
「食器棚の上段が高すぎて使いにくい」
「妻が不満を言っている部分はキッチン」
「キッチンに棚がもう少し多かったら便利だったと思う」
「とても大きなシンクにした結果、調理台が狭かった」
「暗くて不便。隣に家が建ってからはさらに暗くなりました。がっかり」
「キッチンが暗い。日中でも照明が必要」

住宅ローンの支払いがキツい

「これがなければ最高です」
「安めに設定したが、思うように給料が上がらないため苦しいです」
「頭金を用意していなかったので、全て借り入れとなり、返済がきついです」
「固定資産税が3年間半額ということを知らず、4年目以降のことが心配になっています」
「給与がどんどん下がっているので」
「景気が悪く収入が不安定になったため」

収納不足・部屋が片付かない

「十分考えてつくったつもりでしたが、まだまだたくさん造るべきだった」
「そのとおりです」
「収納は少なくて当初は困ったが、余計なものを捨てたのでむしろ良かったかも」
「もうすこし収納が欲しかった」
「玄関収納をもっと広めにとれば良かった」

家族の交流が少なくなった

「階段を玄関からすぐ2階に行けるように作ったせいだと思います。特に感じます」
「部屋数が増えて夫婦それぞれが部屋にこもることがあるのが気になる」
「子どもたちが部屋にこもるようになった」

その他

「想像以上に近所付き合いが濃い」
「風呂が2階、トイレが中2階のプランで当時は納得していましたが、住んでみると良くなかった」
「寒い部屋がひとつもなく食品の保管に困る。食品庫を用意すべきだった」
「ダイニングキッチンに日光が入らない」
「断熱を重視した結果、窓の取り方が悪くなった」
「日当たりと窓の関係があまりわからなくて。間取り自体が失敗でした」
「断熱性能が高すぎて観葉植物があまり育たない。暖房は火の気がないので寒く感じる」
「冬に全く役に立たないベランダはあえてつくる必要もなかった」
「床下からの暖房熱がカーテンに邪魔されて部屋に入ってこない」
「窓が結露する」
「北側の土地で冬場の日当たりが悪いことに建ててから気づいた。窓と日射をもっと考えれば良かった」
「洗濯物が人目に触れない場所に干せる等にしておけばよかった」
「木造のせいか音が響き気になる」

目立つのは
 1.光熱費が高い・寒い
 2.キッチンが使いづらい・家事が不便
 3.住宅ローンがキツい
 4.収納が不十分

の4つでした。
これらはいずれも「住んでみて初めて痛感する」タイプの回答です。
しかも新築してから平均5年程度しか経過していない方々の本音です。


住宅購入希望者は住宅購入前の興奮と喜びで夢中になっていて、デザインや住宅価格、立地、間取り、住宅会社や担当者のイメージの良し悪しなど、目に見えることばかりを追いかけているのでしょうか?

後で後悔しないように、住宅の断熱・気密性能はもっと重視すべきかもしれません。
新築住宅ならどれも高気密・高断熱住宅だと思いこんではいませんか?

料理をする具体的なイメージでキッチンの仕様を再度見直してはいかがでしょうか?

戸建て新築住宅を建てて良かったことは・・・

「新築戸建て住宅に住んで感じた良かったこと」についてもたくさんの回答をいただきました。

子どもが騒いでも平気

「下の階への騒音を気にすることなく、子供たちをのびのび遊ばせられます。お風呂が広くなり、家族のコミュニケーションの場になった」
「子どもがのびのびと大声で歌ったり笛の練習をしたりしている。夫が狭いながらも書斎を持てたこと。畑を少々できるようになったこと」
「ペットを飼えたことと、子どもが騒いでも周囲への音を気にしなくても良くなった点が何よりも良い。また夏に庭でまったりしたり、夫が家庭菜園に目覚めたことも家を建てなかったら実現しなかったことだと思う。友人を気軽に呼んでゆっくり話したり、腰を落ち着けて暮らしている気分になれるのも良かった点です」
「家でバーベキューができるのが良かったと思う。小さい子どもがいるので近所に音で迷惑をかけないのが良い。庭仕事が楽しい」
「小さな子どもたちが騒いだり飛び跳ねても、マンションみたいに近隣に迷惑をかけない。収納スペースが多く広々と生活できる」
「子どもがドタバタしても怒らなくて済むので精神衛生上良い」

くつろぎ・安心・愛着の我が家

「家を持ったという安心感があり、何より仕事から早く家に帰って来たくなった。寛げる。家で過ごすことが多くなった」
「部屋が広くなったので寛ぎやすくなった。家庭での会話が増えた」
「子どもたちは自分の部屋ができて喜んでいる。自分で決めた間取りなので使いやすいし家事もしやすい」
「30代で家を持ったことで将来の不安が少なくなった。自分たちの家に愛着がわいてきた」
「生活が快適!それにつきます!自分たちの自由にできることも嬉しい」
「のびのびと生活できる。あまり近所を気にしなくてもいい。家でできることも増えて(庭づくりなど)楽しみも増えた」
「趣味が広がった。家族の交流が増えた。健康的に暮らせるようになった」
「部屋が多いし広い。騒音などが気にならないし収納も増えた」
「近所づきあいが増えた。リラックスできるのも良い」
「子どもたちがお友達を家に連れてきやすくなった。夫婦・子どもそれぞれの部屋ができた」
「親子ともにご近所に友人がたくさんできたこと」
「居場所ができた気がする。転勤族で道内を転々...。「今だけの住まい」から「自分たちの家」と「自分たちの町」ができた感じがする」

暮らしやすい!

「子どもがまだ小さいため、ゆとりを持った空間でのびのびと育てられること。将来の安心感と充実感が得られる。本当によかったと思っています」
「収納が充実し片付けやすくなった。暮らしやすい間取りでとても快適。もっと早くに家を建てるべきだったと思っています」
「家の広さ、収納の多さ、人が集まること」
「家族がのびのびと過ごせるようになり、プライバシーもある程度確保できるのでストレスが減ったと思います」
「子どもたちがのびのびと暮らせたこと。本州生まれで寒さに弱く、冷え性の私でも暖かく暮らせる家です」
「冬にどこの部屋にいても暖かい。アパートと違って夜でも音を気にしなくてよい」
「玄関が広く、ゆったりできる」
「暖かく住みやすい。老後に備えた設計にして良かった。住み替えで、これまで住んでいた家は貸家にして有効活用できています」

その他

「新築する時、お金をかける部分と、安く済ませる部分を自分で決められたので、家族にとって優先順位を考えた快適な住まいが実現できました」
「転勤族なので夫は単身赴任になりそう。でも親は年老いて、子どもはまだ小さく、二世帯にしたことで親の世話ができるようになった」
「実家が近くなり、子育てなどを手伝ってもらえるようになった」
「部屋が暖かい、温度差がない、家事動線が良いなど快適さがぐっと良くなった。庭での楽しみもある」
「外観の冷たいマンションから、庭もあるあたたかい印象の戸建て住宅になって嬉しい。自由も感じる」

戸建て新築住宅の幸せは・・・

回答を見ると、 子どもが騒いでも、あまり頻繁に叱らなくて良いという母親の目線でのご回答や 寛ぎの空間と時間、家への愛着と生活の楽しさ、収納、家事の便利さや居心地の良さを指摘する方が多いようです。 「無垢材の重厚感」「吹き抜けやスキップフロアの軽快な空間」など住宅雑誌に踊る様々なセールスポイントはあまり出てきません。そういった点よりも、戸建て住宅の持つ素朴な魅力を結局感じるということでしょうか?

札幌で新築戸建て住宅を建てた経験者40名のアドバイス

2009年12月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

探したい地域はどちらですか?