道産木材にこだわり、品質や性能、暮らしやすさも追及した住まいづくりで定評のある三五工務店。今回は、同社のリフォーム部門35REFORMに依頼し、築25年の実家を二世帯住宅にリノベーションしたHさん夫婦の家づくりを紹介します。

Hさん夫婦が二世帯住宅にリノベーションしたのは、奥さまの実家です。既にある建物の上に新しい外壁材を張るカバー工法を採用した外観は、シックに仕上がっています。2階はHさん夫婦、1階はご両親と、共用の玄関以外は完全に分離しました。リノベーションにより、室内はどう変わったのでしょうか。
外壁を壊さず2階を増築できることが決め手に
Hさん夫婦は奥さまの実家近くの賃貸住宅に住んでいましたが、あまりの猛暑に、エアコンのある実家に2カ月ほど避難させてもらったといいます。そのとき、一緒に住むのもいいねという話になり、今回のリノベーションにつながりました。
雑炊カフェ「35stock」や、友人が三五工務店で家づくりをしたことなど、さまざまな形で三五工務店の評判を耳にしていたそう。2階のベランダ部分を室内にして増築したいという希望に対し、「外壁をすべて壊さなくてもできる」と言ってくれたのは三五工務店だけでした。それが決め手となり、依頼を決めました。
リノベーションのため、撤去できない柱が多くありましたが、天井に施工した化粧梁と組み合わせ、空間になじむようにデザインしてもらいました。三五工務店は木や鉄、石といった自然素材を組み合わせた家づくりを得意としていて、その点も依頼した理由の一つです。
キッチンで過ごす時間を最大限に楽しむLDK
LDKの主役はキッチンです。平日には奥さまが、休日にはご主人も、料理やお菓子づくりを楽しむHさん夫婦。思い描いていた「キッチンが主役」の住まいを実現させました。どの方向にも動きやすいアイランドタイプで、作業もはかどります。
キッチンは、キッチンハウス製のGRAFTEKT(グラフテクト)。石目調の天板やキャビネットがスタイリッシュな印象です。
ご主人の得意料理はイタリアンやフレンチ、お菓子など。ときには調理と盛り付けを分担するため、2人でキッチンに立ちますが、余裕のある広さです。
洗面化粧台は独立させ、リビングから直接視界に入らないよう、袖壁を設けました。洗面化粧台はキッチンの天板やキャビネットと同じ石のテイストで揃えています。
洗面化粧台を独立させることは、「手洗いはトイレの外に出しては?」という奥さまの言葉から生まれました。LDKやトイレ、ユーティリティのどこからでも使いやすい場所に置いたプランとなりました。
洗面の裏側、キッチンの奥にあたる場所がパントリーで、調理家電も置いています。洗面と仕切り壁上部は閉塞感のないよう開けています。
思い入れは残しながら、1階は広く明るく
ご両親が住む1階は、もともとリビングにあった階段を玄関ホールに移したことで、LDKが広くなりました。独立型だったキッチンは、リビング・ダイニングに面する壁を取り払い、明るく開放的に。ひとつながりの空間になりました。
自分たちの建てた家への思い入れや、たくさんの思い出をもつご両親が、リノベーションにあたっていちばんに希望したのが、明るさでした。とくにキッチンはオープンになったことでダイニングやリビングでくつろぐ家族の顔が見え、会話が弾むようになり、奥さまはキッチンに立っていても孤独を感じなくなったそうです。
Hさん夫婦が1階のご両親に声をかけて、2階でともに食事を楽しむことも多いそう。奥さまは4人姉妹の長女で、「家族が集まる大切な実家を残したい」という思いももっていました。
今では日曜日になると、妹たちが家族連れでやって来て、にぎやかな時間を過ごしています。集まると総勢14人にもなるのだとか。
35REFORMの理念は、「住み継いで価値を出す住まいづくり」。二世帯住宅リノベーションで、家族にとって大切な実家が、これまで以上にみんなが集まる団らんの場になりました。
2025年07月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。