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北方型住宅の新基準『北方型住宅2020』とは?

こんにちは!IEZOOM編集部です。今回はIEZOOMを運営する北海道住宅新聞社の本紙(北海道住宅新聞)2020年3月15日号4面より、北海道が新設した北方型住宅の新基準『北方型住宅2020』の記事を抜粋してお届けします。


写真は北海道住宅新聞2020年3月15日号4面上段

道ではこのほど、北方型住宅の新基準『北方型住宅2020』を新設。現代の住宅業界を取り巻く環境の変化に対応するため、北方型住宅・北方型住宅ECOの断熱性能と一次エネルギー消費量、耐震性能の基準を強化し、北海道が目指すべき、新たな住宅のブランド・目標像として普及を図る。

北方型住宅は1988年から産学官の連携で開発がスタートし、2005年には新たな展開として「長寿命」「安心・健康」「環境との共生」「地域らしさ」という4つの基本性能と、それに基づく具体的な基準を定めた新・北方型住宅にリニューアル。2010年にはさらに性能を高めた北方型住宅ECO基準が加わった。

南幌町・みどり野きた住まいるヴィレッジ


2018年オープンの南幌・みどり野きた住まいるヴィレッジ・モデルハウス

左上/(株)キクザワ(恵庭)、左下/(株)アシスト企画(札幌)、右上/(株)アクト工房(札幌)、右下/晃和住宅(株)(札幌)



左/(株)アルティザン建築工房(札幌)、右/武部建設(株)(岩見沢)

2018年にオープンした、道の「きた住まいる」制度を活用した南幌町・みどり野きた住まいるヴィレッジでは、地元工務店の技術力と建築家の提案力で南幌の暮らしを提案、IEZOOMでもお馴染みの地元工務店がモデルハウスを公開していました。

IEZOOM記事 札幌近郊の南幌町で新しい暮らしと家 みどり野きた住まいるヴィレッジ

今回新設された『北方型住宅2020』は、北方型ECO基準の追加以降、地域の住宅づくりを担う地場工務店の減少や、大規模な自然災害の頻発にともなう災害対応ニーズの高まり、建築物省エネ法の改正などといった、住宅づくりを取り巻く環境の変化に対応するために道が検討を行ってきたもの。断熱性能・一次エネルギー消費量・耐震性能の基準強化に加え、“自然災害への対応”と“地域の活性化”を推奨基準(努力義務)に追加したことなどがポイントとなっている。



性能に関する必須基準では、断熱性能=UA値が0.34W以下(北方型ECOは0.38W以下)、一次エネルギー消費量が省エネ基準比20%削減(同省エネ基準以下)、耐震性能が耐震等級2(同等級1)となり、断熱性能は2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会・HEAT20のG1グレードと同水準で、札幌版次世代住宅基準のベーシックレベル(同0.36W)を上回る。相当隙間面積=C値1.0cm2の気密性能や、劣化対策、維持管理対策など他の必須基準は北方型住宅ECOから変わらず、BIS有資格者による設計・施工や、きた住まいるサポートシステムへの履歴情報保管も、これまでと同様に行う。

また、推奨基準に追加された“自然災害への対応”は、冬季の自宅避難のために無暖房でも一定の室温が確保できることや、避難経路の確保、落下物の防止に配慮することなどを求める。同じく“地域の活性化”では市町村の住宅施策に適合するよう配慮することなどを求めている。

今後は、7月をメドにきた住まいるサポートシステムでの登録・保管を開始する予定で、道ではユーザー向けのイベントや住宅事業者向け技術講習会、空知・南幌町で行われている住宅展示場・きた住まいるヴィレッジの全道展開などを通じて周知・普及を進めていく考えだ。


きた住まいる公式ホームページより


「北方型住宅2020」とは、北海道の気候・風土を熟知したプロによる、地域に調和した高性能で高品質な住宅の証です。北海道で30年以上培った、快適で豊かな暮らしが続く家づくりの技術がつまっています。

これまでの北方型住宅基準に比べ、断熱性能がさらに向上し、耐震性能を強化させることで、より快適で安全な暮らしを手に入れることができます。また、住宅ローンの金利引き下げや、光熱費がお安くなるなど費用面でもお得です!「北方型住宅2020」に興味のある方は「きた住まいるメンバー」に相談しましょう☆

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2020年04月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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