Column いえズーム コラム

【連載14】生活スタイルの変化で人気の海外製食洗機


※この記事は北海道住宅新聞の「快適キッチンのミカタ」という連載記事を転載しています。北海道住宅新聞はこちら


ミーレ食洗機(左側間口600、右側開口450)


最近のリフォームでは、キッチンに組み込む機器の中でも海外製の食器洗い乾燥機が人気です。在宅時間が増えたことで、3度の食事のほかにおやつやお茶をいただく回数も増え、洗い物も増えるといった生活スタイルの変化が、大容量で食器をたくさん洗える海外製食洗機に興味を持つ理由かもしれません。Miele(ミーレ)Bosch(ボッシュ)AEG(アーエーゲ)などは、日本の食洗機の主流である引き出しタイプに対し、ドアを手前に引くフロントオープンタイプです。

食洗機の洗浄容量は洋食器が基準


ボッシュ食洗機(間口450)


1960年、生活スタイルが食寝分離になったことでダイニングキッチンができ、1970年代、万博の頃に海外からシステムキッチンが輸入されたことによって、1988年頃には一般家庭でも普及が始まった食洗機。そのような経緯があるため、現在の日本の食洗機にある「洗浄容量〇〇点」などの表記は、洋食器を元にした容量・枚数です。ですから、凹凸や深さのある日本の食器の容量とは若干異なってくることがあるのです。


引き出し(プルオープン)食洗機


その点、海外製の食器洗い乾燥機は、バスケットトレイの仕切り部分がソフトで食器にフィットしやすく、鍋もボール類も一度に洗浄できるほか、節水・乾燥機能が充実しているといった特徴があります。注意点は、手前に扉が倒れるフロントオープンタイプのため、扉の前に扉の高さ分(64㎝ほどで各メーカーによって異なる)だけスペースが必要になります。
 
食洗機を利用するときには、扉の前に位置するカウンターの引き出しやゴミ箱、冷蔵庫の引き出しなどとぶつからないか、暮らしを想像してみることも大切です。
 
また、海外製の食洗機は、原則国内メーカー様のキッチンと奥行きや高さが合わないため、ご希望の場合はオーダーキッチンでも事前にメーカー様に組み込み可能な製品があるかどうかなどをご確認ください。

☆ポイント☆
海外製ビルトイン機器のメリットを活かせるキッチン空間の使い方を想像する

快適キッチンのミカタは連載です。
次回記事はこちら 【第15回】快適なレイアウトの秘訣は「利き手」にあった!


阿部 美子さん:ララプラスキッチン代表。

2011年からキッチンアドバイザーの先駆けとして活動を開始。キッチンショールーム勤務の経験を活かし、独自のコンテンツでキッチンの楽しみ方を伝えている。

公式サイトはこちら

連載一覧
第1回 キッチンに立つたびに幸せな気持ちになる
第2回 ヒューマンスケールを知る
第3回 キッチンの高さを決める作業点
第4回 キッチン空間のハインリッヒの法則
第5回 会話の見える化で快適キッチン提案
第6回 つい、見落としがちなキッチン空間のポイント
第7回 体にやさしいLDKのつなぎかた
第8回 忘れたころにやってくる・・・キッチン機器のコスト
第9回 高齢化対応キッチンと車椅子対応キッチンのちがい
第10回 使える話題‼️ オープンキッチンと女性の社会進出
第11回 宙に浮く「フロートデザイン」が人気の理由
第12回 「料理」を家事として見た時のキッチン選び
第13回 安心は禁物! 視線が届かない対面キッチンも
第14回 生活スタイルの変化で人気の海外製食洗機
第15回 快適なレイアウトの秘訣は「利き手」にあった!
第16回 リビングキッチンの配色テクニック
第17回 意外と見落としがちなシンクと水栓の距離
第18回 似ているようで違う! キッチン天板の選び方

2022年01月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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