新築の家を建てたら熱帯魚水槽を置きたいと思っている方もいるかと思います。
150センチ以上の大型水槽でアロワナやディスカス、古代魚、プレコなどを悠々と泳がせたい
陸地と水中が両立するパルダリウムで、観葉植物+爬虫類や両生類を育てたい
シュリンプやグッピー、メダカなどの繁殖に挑戦したい
大自然の景色や生態系を再現し愛でる「ネイチャーアクアリウム」を堪能したい
アベニーパファーとかベタなど小さな魚の可愛らしい姿を愛でたい・・・
普通の60センチ水槽でネオンテトラを群泳させたい
なんて思ってらっしゃる方もいるでしょう。なかにはアクアリウム専用部屋が欲しい人もいるでしょうし、リビングインテリアとして考えている人もいるでしょう。
ところが住宅会社は、熱帯魚、アクアリウムの専門家ではありません。
水交換のために、スロップシンクや蛇口が水槽置き場の近くにあったほうがいいとか、
大型水槽の下の床下強化をしたいとか
専用の水槽台を造作で作ってくれる
といったことに応じてくれる会社はあるかもしれませんが
日射が当たってしまって水槽内がこけだらけになるリスクを当然のこととして気づいてくれる設計者は少ないと思いますし、
濾過機、照明、等の配線設計や、水槽台の高さがどれくらいの方がメンテしやすいかとか、
そもそも90センチ水槽の水槽、水などは総重量200キロを超えるとか
30センチ水槽を縦置きして、水槽マンションを作るときのコツ、みたいな知識がある方も少ないと思います。
基本的には、建て主が、水槽の設置場所と使い方を住宅会社に説明し、あとは意図を汲んで住宅会社が造作や設計上の細かな対応をしてくれるか、次第だと思います。下記の事例も、そのように建て主が住宅会社と相談して、夢を叶えたケースです。参考になれば幸いです。
玄関側・リビング側の両方から鑑賞できる巨大水槽のある家 稚内市I邸/小山内建設
玄関に入ると早速、衝撃的な大きさの水槽を発見!まるで水族館。水槽が壁面に収まっていて、照明や配管などは見えないようになっています。
悠々と泳ぐ青色の鮮やかな魚は、熱帯魚の王様とも呼ばれる「ディスカス」。水槽の横幅150センチ!一般家庭に設置する水槽としては最大級です。ご主人がアクアデザインアマノ(ADA)製のガラス水槽(重量100キロ超え)を旭川の熱帯魚ショップで購入。ショップ店員の協力を得て軽トラに積み込み、小山内建設の倉庫まで運んで住宅の完成まで保管しておいたという水槽です。
この水槽、玄関側からだけではなく、リビング側から、つまり両面から鑑賞できます。
熱帯魚飼育には、ろ過フィルター、照明、ヒーター、配管などのほか、餌、掃除用具などたくさんの器具が必要なのでそれらをきれいに納める収納が必要です。また、流木や水などを加えると総重量1トン以上もあります。そのため地面と床の間に鋼製束を多数配置し、床から天井までの大きなキャビネットも耐荷重を計算し、小山内建設の大工さんが木で造作しました。地元で採取した巨大な流木は、水槽に収まるように大工さんにカットしてもらいました。
オーシャンビュー&巨大水槽&超省エネの家 /稚内市I邸/小山内建設
アクアリウムを「見せる」設計。ご主人念願の趣味部屋をリビング横に 岩見沢市F邸/拓友建設
F邸を訪れた誰もが驚くのは、LDKの壁に一体化ししている幅120cm大のアクアリウムです。落ち着いたトーンの壁に浮かび上がる水槽は、生活空間に取り込まれたアートのようです。
水槽の裏は、熱帯植物やカメを飼育するご主人の趣味部屋です。
ご主人 以前住んでいたアパートでは、1室を趣味部屋にしていました。でも、湿度が高くてパソコンが壊れたり、服に水が飛んでしまうため、野際さんに「趣味専用の部屋とリビングで鑑賞できる大型水槽」をお願いしました。
趣味部屋には飼育専用のシンクもあります。
野際さん お話を伺った当初はアクアリウムのことを詳しく知らず、「水槽が置ければよいのかな?」と思っていました。よくよくお話を伺うと、正面を見ながら水槽の中をつくり込んでいくのだとか。水槽が美しく切り取られるよう意識しながら、作業時は壁の上部を取り外せる造りにしました。
施工会社と設計士のコラボで作り上げた、アクアリウムが主役の家 岩見沢市F邸
インテリア水槽 旭川市園田邸/アーケン
ダイニングにはこんな大きな熱帯魚水槽もありました。下の扉には濾過を行うフィルター。上の扉には水槽を照らす照明などが入っています。配線や部品、餌やメンテナンス用品などは全て扉の中に収納されているので、綺麗に片付き、水槽自体がインテリアになりました。
特に注目いただきたいのは、ダイニング側から水槽を通して、奥のリビングの様子が見えることです。奥行きの浅いスリム水槽で、水槽内の流木や植物なども奥が見やすいようにシンプルに配置されています。
逆にリビング側からも水槽を通してダイニングが覗けます。
後編 楽しいガレージライフ&インテリア水槽 元断熱職人のこだわりご自宅ご紹介/旭川・アーケン
リクガメやレオパードゲッコーなど様々な生き物を飼育 カントリーヴィレッジ 広尾町Fさん
1階にはご主人の趣味の部屋も。リクガメやレオパードゲッコーなど様々な生き物を飼育しています。
「部屋の中にステンレスのシンクをつけたので世話もしやすくなり、ペットとの暮らしをより楽しめるようになりました」(ご主人)
洋画の世界を実現 アンティーク雑貨の似合うカントリースタイル/広尾町Fさん
2023年10月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。