ニセコ地区は羊蹄山の麓にあり、自然豊かで地元民から観光客まで多くの人で賑わう近年注目のエリアです。ニセコの大自然に惚れ込んだ移住者も増えていて、札幌の一部住宅会社も対応しています。
今回は、これまでにiezoom編集部が取材してきたニセコ町の新築一戸建て住宅の実例を紹介します。
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豪雪すら美しいニセコで環境に負荷をかけない暮らし/シノザキ建築事務所
羊蹄山もニセコアンヌプリも見渡せる、そんな絶景を望む場所に移住を決めたNさん夫妻。シノザキ建築事務所が設計・施工を手がけたこの家は2020年に完成しました。愛知県で暮らしていたNさんがニセコに移住したのは60歳のとき。その2年後に奥さまと奥さまのお母さまが引っ越し、今は家族3人で暮らしています。
自動車会社のエンジニアとして働いてきたNさんは、ベルギーに駐在したことがきっかけで、田舎暮らしに憧れるようになりました。
田舎暮らしをするなら長野か北海道と考えたNさん夫妻。旅行気分で北海道を回っていたとき、ニセコで「土地売ります」の看板が目に入り、連絡をしてみることに。そこでこの土地を紹介されました。
すぐには決断できず、一度愛知に戻りましたが、せっかくだからとまずは土地だけ入手することに。その後、Nさんは55歳で早期退職し、ニセコに近い京極町で地域おこし協力隊の募集を見つけ、応募します。任期を終え、さあ次は念願の家づくりだと、愛知に帰る間際に住宅雑誌を購入。そこに掲載されていたシノザキ建築事務所の住宅の雰囲気に魅せられ、連絡を取りました。
Nさん 薪ストーブのある家に暮らしたいというのも私の希望だったので、篠崎社長は薪ストーブ第一で考えてくれました。
豪雪地帯ニセコに住むことから、雪や冬のケアを重視していたNさん。断熱にこだわったのも暖かい家を目指してのことでした。
引っ越してみると、雪の多さに驚いた奥さまでしたが、その豪雪すら美しく、毎日写真を撮りに外に出かけるほど。家の中の室温は冬もほぼ20℃前後と一定していて、奥さま、お母さまともどもとても暖かく過ごしやすいと満足しています。
ニセコ移住。ネコと自然の中で暮らすロフト付き平屋 /アウラ建築設計事務所
オーナーのYさんは、息子さん、猫たちと暮らしています。ニセコの山々に囲まれたこの土地をあらわすような屋根の形と、大地の色を感じさせる外壁のシンプルなたたずまいが印象的。
写真の右手前にあるのは、娘さんのおうち。ずっとスキーやスノーボードでニセコに通っていたという娘さんが、この地に惹かれて移住したのは3年ほど前。
Y邸は平屋にロフト付きの2DK。先ほどの玄関から張り出した壁は直接リビングやダイニングが見えない目隠しの効果もあります。壁の裏には、ロフトに上がる階段箪笥を造作しました。関西の町家で普及し始めたと言われる伝統的な階段箪笥を、山下さんは現代的にアレンジしました。
壁を山並みのシルエットのような形にしたのは、住み手らしさやその土地らしさを家づくりに反映する、建築家の山下さんならではのデザインです。
羊蹄山とニセコ連峰を見渡せる三角屋根の注文住宅/晃和住宅
2階リビングからは、蝦夷富士とも言われる優美な羊蹄山とニセコ連峰が見渡せるパノラマビューがR邸の自慢のひとつ。辺りには手付かずの緑がそのまま残されており、ウグイスの美しい鳴き声も聞こえてきます。みどり豊かなこの土地と出会ったRさんご夫妻は、ここの自然に溶け込むような家を建てたいと考えて住宅会社探しを始めたそうです。
IT関連のお仕事をされているご主人は、ニセコのパウダースノーを求めてニセコに移住。クリエイティブなお仕事のせいか、インテリアのセンスは抜群です。インターネットを駆使して1品選ぶにもかなりの時間をかけたとか。
最初は平屋にしようかと考えていたご夫妻ですが、2階建てにしたことで、ここの土地の魅力を生かすことができたと大満足のようす。晃和住宅さんをいつも驚かせるような発想を持っていたというご主人。
晃和住宅にお願いした理由を奥様に聞いてみると「晃和住宅さんは依頼者の意向にあった家づくりをしていて、フレキシブルに対応してくれると思いました。彼はイメージと合わないと、なかなか"YES"と言ってくれませんでしたので、よく付き合ってくれたなと思って(笑)感謝しています。」
2021年07月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。