2022年1月15日 北海道住宅新聞9面記事 コスパの高い家づくりで受注3倍 匠建コーポレーション(札幌市)――営業部次長 吉田拓氏
㈱匠建コーポレーション(中原忠志社長)は、札幌市に本社がある工務店。この10 年で受注が3倍に増え、札幌市内だけで年間100 棟前後とベスト10 をうかがう大きな存在だ(北海道住宅新聞社の確認申請ランキングより)。
大きく受注を伸ばした秘訣は、コスパの高い家づくり。トリプルガラス入り樹脂サッシ、フラット35S 対応の性能、床暖房が標準仕様。建材・設備は大手メーカー品から自由に選べる。さらに、間取りは自由設計で土地条件に合ったプランを提供できる。この内容で建物本体価格は1430 万円(28 坪、消費税込)からとリーズナブルな価格を維持している。
営業部の吉田次長によると、「当社の住宅は、若い子育て世帯が建てられる手の届く価格帯を目指している。社長が大工出身で、お引き渡し後にクレームの少ない良質な家づくりに取り組めば結果的にコストダウンできる、という考えで家づくりを進めてきた」。
しかし会社の規模が大きくなるにつれて他社との競争も激化。そこで制震装置を標準仕様にすることを検討し始めた。2016 年熊本地震のように、震度7クラスの揺れに建物が何度も襲われた場合、従来の耐震設計だけでは不十分だと考えていたからだ。
いろいろな会社から営業のアプローチがあったが、住友ゴム工業のミライエを選んだ。「価格的には安いメーカーもあったが、住友ゴム工業のこれまでの実績と、震度7の揺れを95% 軽減するという試験結果から、価格が多少高くても標準採用することに決めた」という。
「採用に向けて細かな打ち合わせを進めていたときに、北海道胆振東部地震が起こった」と吉田氏。そこで打ち合わせを急ぎ、2019 年初めからミライエを標準仕様にした。
お客さまの反応は、「ネットで事前に調べてくるので詳しい説明はあまり必要ない。また、お客さまの間に地震対策への関心が深まっているのですんなり受け入れられる」という。
特に評価しているのは基礎と緊結してミライエを使用するところ。このような制震装置はミライエ以外は見つけられなかった。「地震の揺れを軽減するには、この方式が一番優れていると考えている」と吉田氏。
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