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傾斜地に自分らしい家を建てる方法を、SUDOホーム「dandan」で学ぶ

モデルハウス公開は終了しました

 

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札幌市は、地域によって土地の個性がずいぶん違います。

・北区と東区は、石狩湾に向かって広がる広大な平野。

・手稲区、西区、中央区、南区は、各区をぐるりと囲む山々のすそ野に広がる扇状地。

・豊平区、清田区、白石区、厚別区は、丘陵地帯と平たん地の連続。

 

例えば、西区に家を建てるとしましょう。最初はJRや地下鉄駅に近い平たんな地域を探します。でも、家族の伸びやかな暮らしを考えれば、地下鉄駅から少し離れて山のふもとに当たる傾斜地が候補になるケースも出てきます。

そこで、傾斜地や変形地なども含めた土地を生かす柔軟なデザインを得意とするSODOホームさんに、傾斜地を生かした家づくりについてお話を伺いました。

 

道路から1.8mも高くなる敷地でどう暮らす?

取材で訪れたのは、中央区伏見にある「dandan(だんだん)」です。

SUDOホームさんは、道産材や珪藻土などを標準仕様に採用し、素材感を生かしたシンプルデザインの住宅を自社で育成した大工の手で建てており、SUDO仕様の施工が徹底しているので、デザインに対して感度が高いお客様からの評価も高いといいます。

 

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敷地は道路から奥に向かって高くなっており、敷地奥との高低差は約1.8mあります。周囲には、外階段を設けて玄関まで上る家も見られますが、dandanの場合はどのようになっているのでしょうか。

 

 

 

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まずはポーチ、そしてその奥に玄関ドアがあり、ここから室内に入る動線になっています。

ここは藻岩山麓通を少し入った閑静な環境にありますが、駅から少し離れているので通勤や買い物の足である車は欠かせません。玄関先の雪かき負担を減らし、車の雪下ろしをしないで済むポーチを、玄関までのアプローチと兼ねたデザインにしています。

 

 

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玄関に入ると、圧倒的な天井の高さに驚きます。外階段ではなく、室内に7段のスキップフロアの階段を設けることで、敷地奥に向かっての高低差を解消しました。外階段は冬場の凍結などで足元に注意が必要ですが、真冬でも玄関に入ったとたんに暖かい室内階段は、そういったストレスがありません。

写真では見えませんが、玄関の右側には4畳ほどのフリースペースが設けられています。これはリビングルームの床下に当たる空間を有効活用したもので、収納やDIY、ホームシアターなど用途は多彩です。

 

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1階は、南に階段を利用した吹き抜けを設けることで、2階の窓から明るく暖かな光が差し込みます。札幌市中央区、西区の山沿いエリアの多くは北斜面で、南側に立つ隣の家が一段高くなるため、普通に窓を設けると隣家から室内が見えやすくなるという問題がありますが、SUDOホームさんのdandanでは、階段を使って採光空間と生活空間を少し離すことで解決しています。

 

ナチュラルでスタイリッシュな生活空間

 

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玄関から生活フロアとなる1階に上ると、まるでワンルームのような明るいリビング・ダイニングルームが迎えてくれます。丸い柱と天井の梁がアクセントになった塗り壁仕上げの室内は、構造材を“魅せる”ことで木のぬくもりを感じながら、住むほどに愛着を持てるシンプルで上質な家になりそうです。

 

 

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木製トリプルサッシの北窓から、やわらかな陽射しが差し込むダイニングルーム。左側のテラスドアからは、ガーデンのお手入れに屋外に出ることもできます。キッチンの背面収納や、カウンター前面の棚といったオリジナルの家具は、使いやすさとデザインの両立からSUDOホームのオーナーさんにとても人気があるそうです。

 

大きな窓は道路に面していますが、路面より家のほうが少し高くなっているため、車や人との視線も重なりません。断熱性能がしっかりしているからこそ、方位にこだわることなく、取り込みたい景色がある面に大きな窓をつけられるのです。

 

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2階は家族のプライベート空間。開放的なホールにウォークインクローゼットを備えた寝室、子どもの成長を考えて2室に間仕切りできる10畳の部屋に、造作の洗面台とバスルームが設けてあります。

 

 

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 2階の寝室向かいにある洗面スペース。着替えにも便利な、ゆとりある広さです。

1階にも洗面台がありますが、注目すべきは洗濯・物干しスペースと一緒にせず、独立していること。「洗面はおしゃれする場所。ルーティーンを楽しく快適に」という、毎日の暮らしを大切にした考えからです。

 

土地の良さを最大限に引き出すと、家が楽しくなる

「土地が家を決める」がSUDOホームさんの基本コンセプト。傾斜地に限らず、その土地の良さを引き出すことで暮らしが楽しくなる、その土地・その家にしかない暮らしをオーナーといっしょにつくっていくという考え方です。

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こちらは、明るめに塗られた杉板張りが印象的な、札幌市のSさん邸です。Sさんは当初、約35坪の細長い敷地に家を建てられるかと不安だったそうですが、想像以上の広がりを感じられる家を建てられたといいます。

 

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メインとなるLDKにゆとりが感じられるのは、ダイニングのコーナー窓やオープン階段、中庭のようなテラスを設けた設計により、抜けのある視覚効果を生み出しているからです。これらは細長い敷地特性を生かして、LDKを2階に配置したことで実現しています。

 

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 2階をLDKにしたことで、1階の水回りや寝室、収納などは余裕ある広さを確保することができました。2人が並んで使えるスタイリッシュな洗面台の手元にはスリット窓からの光が手元を明るく照らしてくれます。ほかにもモザイクタイルと間接照明でモダンな雰囲気が漂うトイレスペースなど、1つ1つのスペースがSさんの居心地の良いお気に入りスペースになっています。

 

創業は大正7年。100年の歴史に裏打ちされた経験を誇るSUDOホームさん。新住協の代表である室蘭工業大学鎌田紀彦名誉教授の指導を受けながら、いち早く高断熱・高気密住宅に取り組んできました。また鉄筋コンクリート造の一般建築部門の技術力が、さまざまな土地条件にふさわしい住宅を建てる上での基礎技術になっています。敷地に合わせたデザイン、そこでの暮らしを提案してくれる、心強い味方です。

記者の目

傾斜地ということで、どのような造りになっているかと思いながら訪ねたdandan。入ってすぐ、吹き抜けになった約4畳の広々としたエントランスには「わあっ」と声を上げたくなるほどの開放感がありました。その隣にある基礎空間を利用したスペースも、何に使おうかとワクワクする空間。光が回るLDKも、ナチュラルでありながらカッコいい!土地の欠点とされる部分を長所に変える、数々のマジックにも感心しました。

モデルハウス公開は終了しました

2018年03月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

SUDOホーム(須藤建設株式会社)の取材記事