Column いえズーム コラム

木製窓のホンネ・ホームオーナーとして

独特のぬくもりや開放感から、木製サッシをつけたいと考えている方は少なくありません。
ある輸入住宅メーカーは「家は窓から」というCMを以前流していました。それは広告表現だとしても、木製サッシは人気のアイテムです。
しかし、いざ家を建てる段階になると、わりとすぐあきらめるのも木製サッシです。
丸6年木製サッシとつきあってみて、そのホンネを書いてみたいと思います。

 
窓の真ん中に枠がないので明るく開放的。
窓の真ん中に枠がないので明るく開放的。
冬は吹雪で雪が吹き付けるが、塗装で保護されているので木が腐る心配はない。
冬は吹雪で雪が吹き付けるが、塗装で保護されているので木が腐る心配はない。
夏でも高窓を開けると、とても涼しい。
夏でも高窓を開けると、とても涼しい。
 

木製窓と暮らしてみて感じるいちばんの良さは、木のぬくもり、それとガラスの真ん中に枠がない開放感と明るさです。

回転窓

わが家の窓は、スウェーデン製の回転窓と呼ばれる窓です。ス***デンハウスと同じ方式。というより、スウェーデンはどの建物もこの窓と言っていいほどふつうの窓です。 ほとんどの人は使ったことがない方式だと思います。しかし実に良くできています。
1.掃除しやすい:窓が180度回るので、くるっと回して拭き掃除ができます。 2.真ん中に窓枠がなくすっきりしている:ふつうの引き違い窓より大きくても窓枠がないのでとても明るく開放的。 3.すだれを下げても窓を開けられる:引き違いと同じく、夏は日射しを防ぎながら窓を開けることができます。

暖かさ

折り紙付きです。窓が寒いと感じたことは一度もありません。木の枠の部分、ガラスの部分いずれもしっかり寒さを遮断する構造になっているので、本当に安心できます。

塗 装

わが家は室内側は木目がそのままのクリア塗装にしていますが、屋外側は木目が出ない塗りつぶし塗装にしました。 ここが意見の分かれるところだと思いますが、まずは写真を見てください。丸6年を経過した外部塗装です。 白も赤も退色して、そろそろ上から塗らなければならないのですが、傷みはほとんどありません。あまり気にしないのなら10年は平気ともいわれています。 これが木目の見える塗装だと、雨や日射しで木の表面がガサガサになり、塗装しても元の色に戻らなくなります。 木製窓は外を塗りつぶし塗装して、塗り直しを気にせずに暮らすのが正しいと思います。ただし、いざやるときは回転式なので室内側からも塗ることができて、とても手軽です。

欠 点

木製窓も欠点がないわけではありません。
1.キッチンの窓に水が飛び、木部がシミになって落ちない。女房はいずれ塗りつぶし塗装にしようかと思っているようです。室内側も着色ほかの窓は結露しないのでシミはありません。 2.網戸の掃除ができない。引き違い窓に使う網戸と違い、ロール式(ロールカーテンみたいな方式)なので、ウラ面は拭き掃除できない。オモテ面も張りがユルイので拭きにくい。

Q&A

-木の窓って腐る心配はない? 「築30年ほどの木製窓、それも一度も塗装し直ししていないという家を見たことがあります。窓は全然だいじょうぶでした。ちゃんと手入れしたほうがいいですが、腐る心配はありません。軒の雨だれが当たるとかは、NGです」

おわりに

あこがれの木製窓をあきらめた理由を尋ねると、住宅会社に「オプションなので高くなる」とか「扱っていない」と言われたから、というケースが多いようです。 木製窓を取り付けることはあまり一般的ではないので、業者側に抵抗感、食わず嫌いみたいな部分もあるのです。 あこがれを実現するには、ちょっとのこだわりが必要であることは確かです。 〈大きな動画を見るときはyou tubeからご覧ください〉

2011年01月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。