Story 取材記事

2拠点生活と菓子店の開業・家族の夢を叶える移住と家づくり 東川町Hさん


青空に映えるグリーンの三角屋根にホワイト・サイディングの外観。洋風の可愛らしい店舗併設の住宅が、今回ご紹介するHさんの住まいです。

設計・施工したのは小岩組(東川町・小岩昭市社長)。「東川町の工務店といえば小岩組」と町内外で認知度が高く、地域に根差した確かな家づくりを続ける会社です。東川の厳しい気候風土に合った高断熱・高気密で、希望に寄り添うプランやデザインに定評があり、1998年からは町と協力して移住者向けの家づくりにも力を入れています。


玄関前にて。ご家族一緒の一枚


開口一番、Hさんの言葉に驚いた取材陣。「平日は札幌で仕事をし、週末に戻る生活を続けています」。

そんなデュアル・ライフを選んだ経緯や、東川町の魅力、小岩組との出合いや家づくりについて、お話を伺います。

吹き抜けの開放感と暮らしやすい収納・動線計画が魅力のLDK



まずは母屋となる住宅にお邪魔します。リビングは10帖大のおおらかな吹抜け空間になっています。きれいな手摺子の付いた階段が視線を上に誘います。



南向きに配されたリビングには大きなテラス窓と、3連にデザインされた吹抜け窓が。やさしい光が降り注ぐ心地よい空間です。



読書が趣味のご主人の希望で、階段下に本棚を造っています。



キッチンは家族とコミュニケーションが取りやすいオープンな対面式です。



収納を多く確保したかったという奥さま。キッチンには中吊りの食品庫(左写真奥)や、大収納のカップボードが。さらに奥さまが仕事で使う資料や書籍などがストックできる引き戸収納(写真右)も備えています。



洗面室や浴室に続く動線はダイニングから続いています。



左は玄関ホールに出られるドア。使いやすい回遊式の動線です。洗面化粧台は2人の娘さんが同時に使えるよう、約180㎝幅のゆったりサイズを希望しました。

家族それぞれに個室を用意。吹き抜けは家族を緩やかにつなぐ役割も



こちらはH邸の完成模型。なんと、プランが出来上がった際に、Hさん親子が作ったそう。吹き抜けのリビングを中心に居室が構成されています。(Hさん提供写真)



リビング階段の下、ダイニングの突き当りにご夫婦それぞれの個室が左右に配置されています。(写真のダウンライトが点いた一角)

階段下のドアから入るのがHさんの個室、向かって反対側に奥さまの個室があります。



こちらはHさんの個室です。ベッド脇にあるのはカメラの保管庫。湿度調整もできる本格仕様です。

Hさん 最近は野鳥の撮影にハマっています。



2人の娘さんの個室は吹抜け階段を上がったホールに面して配置されています。



家族それぞれの個室と、吹き抜けのリビングがあることで、一人で寛いだり、集中した作業ができる空間と、家族が一緒に過ごす空間の両方ができ、ちょうど良い距離感とコミュニケーションが生まれています。

奥さま念願の菓子工房・体に優しいスウィーツで地元の人たちにも評判のお店に



奥さまは高校生の時から料理教室に通い、料理の腕前は筋金入り。移住前は栄養士として勤務、マイホーム新築と同時に、いつかは持ちたいと思っていた菓子工房を構えました。

お店の名前は「お菓子工房 ふくまる」。店舗は幹線道路に面しており、広い駐車スペースも完備しています。


味のある店舗ロゴは「左手の書家 慶」さんによるもの


木製の什器は旭川の造作家具製作所「明石木工」に依頼した


奥さま 移住前の数年、体調を崩して仕事が出来ない時期がありました。札幌からの移住&マイホーム新築の話が具体的になった時に、「店舗兼用にしては」と主人が提案してくれたんです。

自宅に工房や店舗があれば、無理のないペースで菓子作りが出来るし、地元の人にも喜んでもらえる。私にとっても理想的な展開でした。

お店の営業日は毎週木曜と土曜の週2回。バターを使わず東川の地下水と道産小麦を使用したミニ・シフォンケーキが定番で、数種類のフレイバーを用意。そのほか日替わりでカヌレなどの焼き菓子や、大福などの和菓子を提供しています。取材中もお客様が絶えず訪れ、人気店になっていました。

ご夫婦に伺います

Q. 東川町への移住のきっかけは?


写真は大雪旭岳源水


Hさん 私は東京、妻は大阪の出身で、私は学生時代から自転車の旅でよく北海道を訪れ、雄大な自然にすっかり魅了されて、いつかは住みたい憧れの地になっていました。

妻と結婚後は、夫婦で何度も旅行に来ており、長女が生まれてすぐに札幌に移住。その後10数年間を札幌で過ごしました。

札幌時代は美瑛や富良野が気に入っていましたが、何となく土地情報を見ていて、東川町の分譲地の情報を知りました。

調べてみると、東川町は移住者へのサポートもしっかりしていて、近くの小学校も評判がよく、子育て環境も整っていることが分かり、東川町への移住とマイホーム新築を具体的に考えるようになりました。

Q 小岩組との出会いは?


小岩組の公式ホームページ(制作はiezoomplus )


Hさん 「東川・工務店」で検索すると小岩組さんのホームページが検索トップに出てきます。社長の思いや自社大工さんたちの紹介、丁寧な施工や断熱気密へのこだわりなどが分かりました。移住者との家づくりの実績も豊富で、頼むならこの会社さんだと思いました。

2021年の2月にモデルハウスを見学し、小岩社長と初対面。思った通り信頼のおける人柄に依頼を決意。その後は月1回のペースで打ち合わせに来て、家づくりが進みました。

小岩昭市社長 大工は社員大工として育て、若手の育成にも力を入れています。断熱気密の精緻な施工技術や造作の手仕事の技術を伝えるためにも、大切な事だと思っています。

Hさまのお宅は住宅に対して「きた住まいる建設推進事業補助金」200万円、カーポートに対して「景観住宅建築支援事業補助金」50万円が東川町から出ています。

Q 暮らしてみていかがですか?


広い敷地にはカーポートも備えている


Hさん 札幌駅近くに部屋を借りており、月曜から金曜までの平日は駅近くのオフィスに勤務して、金曜夜の列車で戻ってきて東川で週末を過ごし、月曜の朝にはまた札幌に向かう生活を続けています。

辛いと思ったことは無いですね。オンとオフがハッキリしてリズムのある生活サイクル。戻ってくると、最近はもっぱら敷地の土を掘り起こして芝に変える作業を続けています。あと少しで完成です。時間ができたらカメラも楽しみたいですね。



奥さま 厨房は法律上、様々な制約があり、その都度小岩さんに相談して調整していただきました。1人で作業しやすい動線と設備の配置で、使いやすくとても満足しています。

のんびりとした子育て環境も魅力。娘が通う小学校はデジタル教科書などを採用した最先端の学習システム。仕切り壁のないオープン設計の平屋建てで、のびのびと学べる環境です。


Hさんが丹精込めて整えた芝の上に置かれた模型。外観もイメージ通りの仕上がりになった(Hさん提供写真)


小岩組との出会いによって理想の住まいと暮らしを手に入れたHさんファミリー。今年は2年目の冬を迎えます。スキー場も車で5分圏内にあるそうで、冬の過ごし方もまた楽しみな様子でした。

【住宅性能】
北方型住宅2020 登録

【断熱仕様】


基礎断熱 スタイロエース 100mm
外壁断熱 高性能グラスウール16k t105 + 付加断熱材 スタイロエース 50mm 
天井断熱 吹込みグラスウール 300mm
樹脂サッシ トリプルサッシ

2023年10月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

株式会社小岩組の取材記事