東川町の分譲地に建つシンプルモダンなお宅は、今年1月に完成したSさん邸です。ご夫婦と小学生の息子さんの3人で暮らしています。3年前に東京から移住してしばらくは賃貸で暮らしていましたが、雅建築企画でマイホームを新築しました。同社は、高断熱による暖かさに加え、自然素材を使った心地よい住宅に定評のある住宅会社です。
左からenao遠藤さん、中央がmonokraft清水さん、右が雅建築企画・野上さん(写真:村川写真事務所)
コラボレーションも魅力のひとつで、今回も施工を代表の野上さんが、設計と家具デザインを建築家兼家具デザイナーのmonokraft・清水徹さんが、家具の製作を家具工房enao(エナオ)の遠藤さとしさんが担当し、共同で進めました。清水さんと遠藤さんは本州からの移住者ということもあり、野上さんとともに数々の東川移住者を支えてきた実績があります。今回は、Sさんに移住のきっかけや雅建築企画との出会いをお聞きしました。
家族が集まる憩いのLDK
家族が集まる9帖のリビングには、清水さんがデザインした造作のテレビ台が設置されています。扉やフローリングを含めて、木の温もりを感じる自然素材が、心地よい憩いの場を生み出しています。
ダイニングは、8帖もあるウッドデッキに面しており、大きな窓から光が差し込む明るい空間です。夏場は外で焼肉を楽しんだり、イスを置いてゆったり過ごしたりできるのだそう。部屋の中央には、薪ストーブが設置されています。ダイニングからウッドデッキに連なるポーチには薪や掃除道具が置いてあり、すぐに取ってこられる使い勝手のよい設計です。
雅建築企画が建てる住宅の断熱性能は、標準で断熱等性能等級6と非常に高く、薪ストーブだけでも十分温かく過ごせます。パネルヒーターも設置しているので、マイナス10℃を下回る日でも家中快適です。仕事柄家にいることが多いご主人にとって、薪入れや掃除は楽しみのひとつなのだとか。
壁付けのキッチンとカウンターは、遠藤さんによる造作です。白を基調としたデザインが、全体的にシンプルな色でまとめたいというSさんの要望にマッチしています。在宅になってキッチンをよく利用するようになったというご主人も、東川町の旬の食材を使って腕を振るっています。
本好きにうれしい壁一面が本棚の書斎
ご夫婦にとって、書斎は必須でした。今回こだわったのは壁一面の本棚です。本が大好きな奥さまの要望で、入って左手と背面を造作の本棚で埋め尽くしました。ご夫婦は、大好きな本と東川の豊かな自然に囲まれながら、並んでこの部屋を使っています。
ご両親のためのゲストルーム
ご主人が強く希望されたのが、1階にある8帖の和室です。遠方に住む両親や遊びに来てくれた人がゆっくり過ごせるようにと 、ゲストルームとして設置しました。将来は、ご夫婦の寝室として活用することも考えているそうです。
ご主人にお聞きしました
東京から東川へ移住されたきっかけは?
ご主人 コロナ禍のタイミングで、これからの働き方や暮らし方を見直しました。いろいろな人とのつながりやご縁があった東川町に行く機会があり、実際この町や暮らす人たちに接する中で、この町を拠点に生活するのも面白そうだなと思うようになりました。
もともと僕は北海道で学生時代を過ごしていたこともあり、北海道という場所には思い入れがありました。ゆくゆくは北海道で暮らしたいという希望もありましたので、家族で引っ越してみようかという話になったんです。
どうして家を建てようと思ったんですか?
ご主人 3年前に東川町へ来た当初は賃貸アパートに住んでいました。小学3年生だった息子が大きくなってきたことはもちろん、このまま東川町に住みたいという想いがあったんです。ちょうど、分譲地が出るという話もあり、思い切って家を建てることにしました。息子も地域や学校に慣れてきていましたし、家族からの反対はありませんでした。
雅建築企画との出会いは?
ご主人 分譲地を購入したあとに、住宅会社を探しました。まずは東川町の施工事例をWebで調べて、いいなと思った事例から設計事務所を調べて、見に行くという流れです。実は清水さんとは知り合いだったので、そのつながりで雅さんも紹介してもらったんです。いくつも施工事例を見せていただき、最終的には雅さんともう1箇所に相談して検討しました。
雅さんの決め手となったのは、家具職人とのコラボレーションでした。雅さんでは家具の専門家で設計士でもある清水さんと家具職人である遠藤さんが、暮らしに合わせて家具をデザイン・作成をしてくれるというのに惹かれました。
※清水さんの自邸やアトリエ兼ショールーム、家具工房enaoはiezoomでも取材しています。記事はこちら
雅建築企画の野上さんの印象は?
ご主人 野上さんは、とにかく仕事が丁寧で、こちらのリクエストを深く汲み取ってくださる方です。我々の要望を尊重しつつ、清水さんの設計デザイン、遠藤さんの造作家具の狙いを踏まえて、それを形にするための柔軟性と、非常に高い技術力を兼ね備えていらっしゃいます。
良い意味で職人としてのこだわりが強く、作り手の目線から「より良くするための修正」を提案してくださることもあり、細部まで妥協のない完成度の高さに驚きました。
野上さんの素晴らしいところは、私たちの漠然としたイメージという「ソフト」を、清水さんと遠藤さんと連携しながら建築や家具という「ハード」へ見事に変換してつなげてくれる点です。 たとえば、「色はごちゃごちゃさせたくない」と伝えると、「では白と黒でシンプルに構成しましょう」と、こちらがスッと腑に落ちる提案を返してくれます。
常に100点以上の答えを提示してくれる提案力に加え、フランクで何でも相談できるお人柄のおかげで、家づくりにおいてコミュニケーションのストレスを感じることが全くありませんでした。
東川に住んでみてどうですか?
東川は、子どもがたくさん外を歩いていて、子どもが中心の町だなと感じます。東京とは違うところですね。子どもたちが活躍する少年団も種類が多く、いろいろな選択肢があります。息子も写真や水泳、クロスカントリースキーの少年団に入って、いきいきと過ごせているようです。自分自身もスキーが趣味なので、冬は親子で楽しめます。そんなふうに、東川は子育て環境もよく、賑わいもあり、住みやすい町です。自分たちの暮らしに合った家も建てていただけて、大満足です。
写真:今田 耕太郎
記事:日比野 千尋
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