2015年に岐阜県から十勝・池田町に移住して10年が過ぎた2026年の冬のある日、Oさん夫妻を訪ねました。
1月下旬のこの日は、朝の気温がマイナス15℃以下。それでも晴れると日差しが暖かいこの日、移住をめぐるお話と、池田町での暮らしについて伺います。
退職後の移住を目標に、お試し移住を何度も体験
愛知県出身のOさんは北海道が好きで、若い頃から旅行で何度も訪れていました。旅行から自宅に戻ると、後ろ髪を引かれる思いが募ったそうです。
定年退職後は思い切って北海道に移住したいと考えましたが、まず冬の暮らしを経験してからと、移住体験ができる施設を利用しました。七飯町、八雲町、豊頃町など、さまざまな土地に赴いて、2週間から数カ月を過ごしたそうです。
Oさん 七飯町の戸建て住宅で冬を過ごしてみたら、暖房がしっかりしていて暑いくらい。これなら冬も過ごせると思いました。
Oさん 夏に豊頃町で過ごして、十勝の景色の良さにひと目惚れしました。冬も天候が安定していて住みやすいと聞き、十勝で土地探しをすることにしました。
奥さま 池田町のこの土地は、スーパーや病院などにも近い便利な場所です。土地を見に行って、たまたま声を交わした近所の方が、とても雰囲気がよかったのも決め手の一つでした。その方とは今では一緒に行動するほど付き合いが深まっています。
経験から確信した「信頼」が決め手
土地を見つけてから、Oさん夫妻は知人からの紹介で赤坂建設社長の赤坂正さんと出会います。赤坂建設は、十勝・池田町で創業し100年以上の歴史を重ねている老舗の地場工務店です。
実は当初、家づくりはある全国大手ハウスメーカーで決まっていて、地盤調査まで進んでいましたが、赤坂さんとの出会いにより、Oさんは気持ちが変わりました。
土木会社の技術者として長年勤めてきたOさん。これまでもたくさんの技術者や経営者と接してきた経験から、赤坂さんの人柄と仕事ぶりが確認できたからでしょう。赤坂さんと話して意気投合し、「この人は信頼できるし気持ちをくんでくれそう」と思ったのが大きかったそうです。
赤坂建設がつくる三角屋根の家
赤坂建設にお願いしたことで、この三角屋根の家が実現しました。
奥さま 十勝に住むなら、やっぱり三角屋根の家がいいなと憧れていました。屋根から突き出したドーマー窓は「ワイン城」の四季を楽しむため。
落雪型の屋根にソーラーパネル4.62kWを搭載したことで、夏だけでなく冬も光熱費を抑えることができています。夏から冬季の売電分は5,000円程度で、この他に昼間は自家消費で冷暖房もできているとのこと。池田町は北海道で最も日照時間が長く、札幌の1.2倍。雪も少なく太陽光発電に向いているそうです。
お試し移住の期限が近づき、Oさん夫妻が岐阜へいったん帰ってしまう前に、赤坂さんはプランを作成。決断が早く懐も深いOさん夫妻、平屋から2階建てにする点だけ変更し、ほぼ「お任せ」のままGOサインを出しました。
お任せといっても、丁寧なヒアリングで2人の希望をくみ取り、短期間のうちにプランを練り上げた結果でした。
例えば、寝室からはウォークインクローゼットを通って、まっすぐ水回りのユーティリティーに行けるようになっています。
浴室やトイレはバリアフリーにして広く取りました。お客さまが来たときや、2人が年を重ねたときを考えてのことでした。
工事が始まって完成するまで、Oさん夫妻は岐阜から一度も訪れることはなかったといいます。赤坂さんは「私の人生で、建設中のご自宅を見に来なかった方はOさんただ1人です」と振り返ります。強い信頼関係の表れなのでしょう。
完成後の気密測定ではC値0.3の超高気密性能であることがわかりました。
医療の心配もなく暮らしを満喫できる十勝
移住して10年。奥さまは町内のカントリーダンスのサークルに入り、夏は家庭菜園で野菜づくりを楽しんでいます。家でできたとれたての野菜は本当においしく、晩酌がすすむと、Oさんも日常の喜びを語ります。
70代半ばを過ぎたことで、医療や介護サービスなどに不安はありませんかと尋ねると、
Oさん 奥さま 2人とも元気で、病院も近くにあり、広域で見ても医療体制は十分整っているのであまり心配はしていません。ご近所や町の人が温かく、交流が広がったおかげで楽しく暮らせています。赤坂さんもこうしてときどき顔を出して、見守り続けてくれるのもありがたいです。
北海道を離れたくないと、娘さんたちが暮らす愛知県には移住後一度も足を向けていなかったというOさん夫妻。10年経って、一度帰ってみようかという話がようやく出ているそうです。それほどに池田町での暮らしが気に入っています。
出身地の魅力も忘れずに、十勝の自然と人に囲まれ、2人のシニアライフはまだまだ続きます。
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