フラット35Sがあと2ヵ月ちょっとで「受け付け終了かも」という話。そして来年も継続するけど「金利優遇幅が少なくなるかも」というお話をします。確定情報ではありませんが、現在家づくりの資金計画でフラット35Sを考えられている方は今後の動向を注意した方がいいようです。
フラット35Sもエコポイントのようになるかも
みなさんフラット35Sをご存じでしょうか?
住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)が進める低金利・全期間金利固定の住宅ローンをフラット35と言います。今では北海道の住宅ローンの3割近くを占めると言われる人気商品ですが、中でもオトクなのが最初の10年間金利が1%引き下げられるフラット35S。長期優良住宅など、国が進めようとしている性能の住宅を建てるとこの恩恵が受けられます。
フラット35Sで1%金利を引き下げる財源は、国の予算から出ています。ちょっと調べたところ、平成22年、23年の2年間で4兆6600億円の融資が見込まれているそうですが、1戸あたりの融資金額は全国平均で2500万円ぐらいなので、申込枠は18万6000戸分になります。
これに対して申込数は今年2月末で既に15万戸を超えているそうです。もっとも、申込数に対して実際に融資を受ける人は7割程度という話もあるので、差し引いて考える必要があります。
当初の予定では今年12月30日までなのですが、毎月1万戸前後のペースで申込が来ているようで、「12月まで持たない」という見方が増えています。一部新聞では、9月末にも終了するのではないかと報道されました。エコポイントも申込多数で前倒し終了になったことを考えると、今年フラット35Sを使おうと考えている人は急いだ方がいいかもしれません。
来年度のフラット35Sは?
さらにもう1つ問題があります。フラット35Sはもともと国の緊急経済対策の一環として期間を決めて行ってきました。平成23年度までは国の予算で金利引き下げ分の財源を確保していましたが、来年度以降は未定なのです。
「フラット35Sはなくなるの?」
と心配になりますが、これも一部新聞が「来年度も継続」と報じています。ただし、金利優遇幅を0.5%に縮小し、融資金額も若干縮小になるなど今年度とは条件がだいぶ変わるとか。
もっとも、支援機構では「どこからこの話を取材したのか」と言うほどで火消しに懸命です。政府が第3次補正予算の編成を進めているところであり、ちょうどこうした問題が話し合われているのかもしれないので、確定していないことをスクープ報道されるのは迷惑なのかもしれません。
震災復興へ予算を配分しなければならないわけですから、ほかの予算枠は残しても金額を削る方向、というのはありそうな話だと思います・・・
※8月1日に住宅金融支援機構から、「フラット35S」の特別金利優遇は9月30日で終了することが発表されました。フラット35Sの制度は残りますが、金利優遇幅は当面0.3%に縮小されます。
※右横の住宅写真2点は、本文とは直接関係ない、イメージ写真です
2011年07月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。