Story 取材記事

イングリッシュガーデンが似合う家/札幌市Sさん・プルーデンスの家


既存の植栽を活かしたイングリッシュガーデンと輸入住宅。新築から15年、歳月を経るほど味わいを増してきた住まいでガーデニングを楽しむSさんをバラが満開になるいい季節に訪ねました。


目次

切妻屋根の輸入住宅に魅せられて



自然の緑が残る住宅街の小高い角地に建つS邸。約665m2・200坪の広々とした敷地の北東側に位置するお住まいは、カバードポーチ(屋根つきテラス)のある北米スタイルの輸入住宅です。

端正で、それでいて変化にとんだ屋根のかたち。横張り(よろい張り風)の外壁は傷みもなく、築15年とは思えないほど美しい状態を維持しています。設計・施工は品質の高い輸入住宅を数多く手がける札幌のプルーデンスの家。



「新築にあたり、いろいろな家を見て歩くうち切妻屋根の輸入住宅に惹かれていきました。海外のお宅は色もカラフル」。そう語るSさんはガーデニングと旅行が趣味の60代のご夫婦です。「以前の家は中古住宅。初めての新築だから思い入れが強かった」といいます。



じっくりと時間をかけてモデルハウスを見て回るうち、気に入るのは不思議と輸入住宅だったというおふたり。会社の情報を集め、最終的に社屋が近く、希望をくんで自由なプランを何度も提案してくれたプルーデンスの家にお願いすることに。「工事中も気になる部分はその都度修正。うるさいお客さんだったと思いますが、快く対応して下さいました」。

ナチュラルな美しさのイングリッシュガーデン



建物の正面は青々とした芝生。その周りを取り囲むように、Sさん夫妻が10数年の間、大切に愛しんできたお庭があります。早速、おふたりに案内していただきました。



あまり造り込まず、木や草花のあるがままの姿を活かしたイングリッシュガーデン。立派な枝ぶりの栗やオンコ、八重桜などが生い茂り、木陰の散策が楽しめます。

大きな樹木のほとんどが土地を購入した当時からあったもの。樹齢100年を超える木もあるそうです。



「もとは前に住んでいた方が造園業者さんに造らせた本格的な日本庭園。残念ながら輸入住宅には似合いません。だけど、生きている木を切りたくなかった」と奥様。悩み抜いた末、オンコや栗の木、芝生を残しながら自分たちのスタイルに造り替えることにしました。



小道を歩きながら季節の花を楽しむ毎日。ガーデニングという趣味があるおかげで、ステイ・ホームの自粛生活中も家での暮らしを楽しんでいました。



ご主人がお庭の入り口に建てたガラス張りの温室・コンサバトリー。冬の間、植物の苗を育てるため暖房を取り付けた本格的なものです。

仕事で農業用ハウスを扱い慣れているご主人ですが、お洒落な温室は初めて。札幌市内の白い恋人パーク内にあるローズガーデンのコンサバトリーなどを見てイメージを掴んでから図面を起こし、1年ほどかけて完成させました。



通りに面した窓際で、おうちをつつむように花を咲かせるバラ。壁際に柵を組み、バラを育てるガーデニングは、結果が出るまで数年かかるそう。

バラの香りに包まれたカバードポーチ



お庭を一周したところで、おうちへ。カバードポーチのまわりは1年に何度も花を咲かせる四季咲きのバラで覆われています。1年に1度だけ咲く一季咲きの品種より成長が遅く、ここまで育つのに10年以上かかるとか。



ポーチのかたわらで甘い香りを放つピンクのバラは「ジェントル・ハーマイオニー」というイングリッシュローズの一種。奥様が大好きな映画「ハリーポッターシリーズ」のヒロイン、ハーマイオニー・グレンジャーを連想させる名前です。

マントルピースがある重厚なリビング



室内も案内していただきました。
ハリーポッターの世界を彷彿とさせるクラシカルなインテリア。奥行きのある玄関ホールの左側に造られたリビングは、どっしりとしたアンティーク家具が映える吹き抜けの大空間です。



海外の邸宅によく見られる装飾的な白いコラム柱とアーチ型の下がり壁が連続する吹き抜け廻りは、ご主人のイラストをもとにプルーデンスの家がデザイン。アンティークボードがリビングに落ち着きを醸し出しています。

ドライウォール工法によるサーモンピンクの塗り壁はご主人のセレクト。「日に焼けてだいぶ色が変わってきましたが、不思議と古めかしさを感じません。白木の色だった木製サッシもすっかり飴色。住んでいて飽きのこない家ですね」。



リビングにはインスタグラムで知り合った方に造ってもらった特注のマントルピースも。当初は暖炉を造る予定でしたが、薪割りが大変そうなのでマントルピースの中にストーブを設置する方式にしました。
「この家で1番気に入っているのはリビング」というSさん夫妻です。

古民家調のダイニングと吹き抜けのあるキッチン



楕円形の木のテーブルが置かれたダイニングは、英国ハーフティンバー調の梁を見せた傾斜天井。



ダイニングの隣は使いやすそうなU型のレイアウトのキッチンです。三角の小屋裏を見せたユニークなデザイン。天井が高く、開放感があります。ダイニングと同じく色味を抑えたインテリアですが、アーチ型の窓があって可愛らしい雰囲気。



木の建具を使った高級感のある玄関ホール。突き当たりに「知人に造ってもらった」というノーブルな寒色系のステンドグラスが取り付けられています。

ガーデニングがいつしかライフワークに



「カバードポーチのテーブルで庭を眺めながら飲むビールの味は最高」と満ち足りた表情のご主人。旅行先から戻るたび、我が家の良さをしみじみ噛みしめるそうです。

視界いっぱいに緑が広がり、まるで山の中にいるみたい。野鳥も来ます。通りを挟んだ向こう側の緑などが借景になっているのです。

一方の奥様も「このひとときのために、新築から15年経った今も、理想のお庭を目指して試行錯誤の毎日です。次はああしよう、こうしようと考えるのが楽しい」とニッコリ。



夏場は日中のほとんどの時間を庭で過ごす奥様ですが、意外にも以前は庭仕事が大キライ。「虫が苦手でした。この家に移ってから生活が一変。ガーデニングを通じて交友範囲も広がりました。子育てが一段落し、自分の時間が持てるようになったからかもしれません」。



通りすがりの人に「お庭を見せて下さい」とお願いされることもしばしば。「お庭づくりに完成はないと思います。これからも楽しみながら続けていきたいですね」。



記者の目

プルーデンスの家を選んだ理由の1つとして「営業担当者の誠実さ」をあげたSさん。海外製品のメリットばかりでなく、デメリットもきちんと説明した上で「日本とアメリカでは水道の水圧が違うため、ゴムパッキンが少し傷みやすいですが、アフターパーツをしっかり用意しています」とアドバイスしてくれたといいます。豊富な輸入住宅の実績を誇るからこそ可能な、細部まで目の行き届いた提案の仕方です。

2020年07月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。