Story 取材記事

築45年の家を魅力を活かし高性能リノベーション/函館市・I邸


函館在住のIさんファミリーは、子育てとテレワークの両立ができる住まいを手に入れるため、築45年の住宅をリノベーションしました。体験談をご紹介します。



屋根、壁、窓、外壁の断熱も改修。玄関は道南杉を使いナチュラルな風合いも取り入れました。



陽射しを遮るほど樹木がたくさん繁茂していた庭は、梅の木は残しつつ整備しました。



壁付けのキッチンは対面に。間取りはさほど変更していないのに、印象はガラッと変わっています。



奥さまは仕事はほとんど自宅で行うというテレワーカー。完全な個室ではなくお子さんの様子を見守れるように、リビングの一角にデスクを置き、木のパーテーションで緩やかに仕切りました。



造作の食器棚も加えコの字型のキッチンに。食品庫も別途設け収納力を強化しました。



和室は、雪見障子や床柱などはそのまま活用。地窓を加えることで明るい空間になりました。



普段は洗面、脱衣所、クローゼットは扉を開放していますが、来客時は洗面エリアだけ空けるといった使い方ができます。洗濯機の近くに家族全員の衣類を収納するクローゼットを設けることで家事動線を短くしました。では、家づくりの経緯を伺います。

リノベーションのきっかけは?



Iさん 以前はアパートに暮らしていましたが、子育てとテレワークの拠点としては狭く、そして寒いというのもあって、家を建てようと考えはじめました。夫が以前、コロナに感染したときに、暖房機のない個室で過ごすしかなくて、体調が悪いのにそのときの室温が5℃だったんです。暖かい家が大事だなと思いました。

この家はご近所にあった思い出の家です。函館には、七夕になると子どもたちが近所の家を巡ってお菓子をもらう「ろうそくもらい」という風習があります。子どもの頃、ろうそくもらいで、この家を訪れると、その家のおばあちゃんが毎年、手作りのおいしいマヨネーズパンをくれたんです。


中央や左の柱は、構造用の柱なのでリノベーションでは撤去できない柱でしたが、柱に化粧板を張ったり、木製の手すりとのバランスを考えることで意匠性をアップ


数年前、この家の前を通りかかると、引っ越し中でした。近所の方が家主さんに声をかけてくれて、この素敵な家の雰囲気を活かしながらリノベーションすることが選択肢になりました。とはいえ、数件の住宅会社に相談したら「建て替えた方がいい」という提案ばかりでした。



最後に相談したのがホームページにリノベーションの施工実績が多く掲載されていたマルサ佐藤建設でした。現場を見てもらったところ、ぜひリノベーションしましょうと言ってくれました。

リノベーションのポイントは?


洗面台は洗い物がしやすい深めのシンクを採用。アイロンやメイク時に座れるようにプラン


佐藤健太郎専務 現場をチェックさせていただいたところ、基礎・梁・柱など主要構造部、和室の雪見障子や床柱など、使える部分は活かせると判断しました。構造用合板で躯体を補強しつつ、断熱は外張りで付加断熱、気密はウレタン吹付で性能アップ、キッチンなど住設機器の交換や内装のリニューアルが可能。予算を抑える意味では、間取りは大改造せずとも住み心地は改善できる方法や補助金の活用も考えました。



佐藤専務 この家は45坪という比較的大きな家ですから、この大きさで新築するとなるとウッドショックなどの建材費の値上がりも含めると4000万円近くかかります。ですがリノベーションなら、基礎・梁・柱などを再利用できますので、コストダウンにもなります。また、個人売買で住宅を買うと住宅ローンが組みにくいですが、当社は不動産取引もできます。さらには次世代省エネ建材の実証支援事業によって、経済産業省より補助金約400万円も活用できました。補助金に関しては、何度も実績があるので、今回もたぶんもらえるだろうという見込みがありました。

Iさん 要望はいろいろ佐藤さんに相談させてもらいました。直したい部分はいろいろありまして

・建て替えではなくリノベーションがしたい
・景色を見ながら仕事がしたい
・和室を残したい
・白を基調にしたインテリアで家具や雑貨が加わっても調和がとれるようにしたい
・自然素材を取り入れたいので床材は突き板にしたい
・洗面台については、洗い物もしたいので深い洗面ボウルで、しかもアイロンやメイクもできるし座れるようにしたい
・キッチンの前は多少シミなどがついてもいいからシナ合板にしたい
・トイレにライティングレールをつけたい

など、思いついた要望を気軽にメールなどで相談したら、ほとんど出来ないという返事はなく、ほんとうに親身になって考えてくれて、メリットデメリットなども詳しく説明してくれました。住設機器や建材が値上がりしそうなタイミングでは、事前に仕入れるなど、コストのことも親身になって考えてくれました。



Iさん 室内に暖房機がなく、エアコン一台で家全体を暖められるというのも良かったですし、床材は幅広の突き板を選んだのも、ガラリの部材を樹脂ではなく木製にしてもらったのもすごく気に入っています。



記者の声



函館のマルサ佐藤建設は、創業110年を超える歴史ある会社。とはいえ佐藤専務は、伝統重視というよりも住宅の高断熱高気密やZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)などの新たなノウハウ、近年は既存・ストック住宅の性能や住み心地を改善するリノベーション、住宅の補助金活用などについても積極的に取り組んでいます。建て主の要望をしっかり受け止め実現させる、新たな技術も積極的に学ぶ姿勢が、顧客にも伝わっていると感じます。


2024年03月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

株式会社 マルサ佐藤建設

株式会社 マルサ佐藤建設

小規模リフォーム・修繕も丁寧に 老舗工務店の信頼受け継ぐ4代目

マルサ佐藤建設は2025年で創業115年。佐藤昌博社長は、函館で木造戸建て住宅の新築・リフォーム・修繕を、顧客の要望をしっかり伺い、丁寧に取り組んできたため、地元での地名度・信頼度が高く、OB客・紹介客からの依頼が絶えない。2025年12月には、新事務所兼モデルハウスが完成した。

現在は、1982年生まれの佐藤健太郎専務が、社長から工務店経営のあり方や、顧客の要望を第1に取り組む姿勢を受け継ぎ、イーハウジング函館の先輩たちからは住宅性能やZEHの取組などを学んでいる。佐藤専務は、小規模な修繕やリフォームでもできる限り詳しく事情を伺い、丁寧な仕事を重視。横浜の建設会社で9年間、マンションや学校、福祉施設などの現場監督を経験したことを活かし、公共建築やRC建築にも取り組んでいる。同業者からも仕事ぶりを評価され、イーハウジング函館の会長も務める。