Column いえズーム コラム

ローン返済額が1割下がる!? 2015年は札幌で家を建てるチャンスかも

政府が2015年(平成27年)1月9日に発表した補正予算案を見ると、今年札幌で家を建てたい人にはうれしいニュースがいろいろあります。この補正予算案は、国会に提出され、順調にいけば1月下旬から施行されます。そこで、その内容を簡単にまとめてみました。

目玉は住宅エコポイントの復活とフラット35Sの金利優遇幅拡大です。また、税制改正でも従来の優遇措置を延長する方針が固まりました。


住宅エコポイントが復活 ※2016年3月31日までに着工

一定レベル以上の省エネ性能を持った住宅の新築で、一律30万ポイントがもらえます。注文住宅だけでなく、建売分譲住宅も対象となります。リフォームの場合も以前とほぼ同様の基準でポイントを算出し、耐震リフォームを同時に行うと最大45万ポイントがもらえます。ポイントは、1ポイント=1円相当として商品券などに交換できます。また、工事代金の一部に充当することも可能です。

このほか、賃貸住宅のリフォームにもエコポイントが付くことになりました。

いずれも来年3月末までに着工することが条件です。


フラット35Sの金利優遇幅拡大 ※補正予算案成立後1年程度実施

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2015年1月の借入では、2013年7月に比べて年間返済額が8~10万円も安くなります

エコポイントの対象となる住宅では、長期固定ローン「フラット35」の金利を一部引き下げた「フラット35S」が使えますが、その引き下げ幅が従来の0.3%から0.6%に拡大されます。現状でも1.47%と史上最低金利ですが、0.6%引き下げられれば当初10年間は0.87%と1%を切ります(フラット35S金利Aタイプ;トップランナー基準、認定低炭素住宅、長期優良住宅などに適用)

35年返済で2000万円借りる場合、現行制度(0.3%引き下げ)では、総返済額が2501万円となるのに対し、新制度では2444万円と57万円安くなります。

実は消費税5%だった2013年7月は最安金利が2.05%もあり、この時に家を建てていたら総返済額は2743万円と、なんと300万円も高くなっていました。今回の閣議決定がいかにインパクトがあるかがわかります。
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総返済額で300万円の差は大きい


20年返済なら、実質金利負担はほぼゼロに

なお、頭金をある程度用意できる方は、返済期間の短い「フラット35S」の20年以下償還タイプを利用するとさらにお得です。こちらは現在の金利がわずか1.2%。フラット35Sの金利Aタイプでは当初10年間は0.6%にまで下がるので、1500万円を20年返済で借りると、総返済額は1616万円。金利分が116万円ありますが、ローン減税の合計額が10年で115万円になる(年収400万円、扶養家族1人として計算)ため、差し引くと実質負担はわずか1万円。つまり、実質金利ほぼゼロで20年間借りられます。(融資手数料などは別にかかります)。

フラット35の金利を決める元となっている長期国債の金利は下がり続けており、今年いっぱいはこの低い水準が続くと予想されているので今年は買い時と言えるかもしれません。

このほか、頭金ゼロで利用できる100%融資の場合は、これまで金利が0.44%も上乗せされていましたが、0.13%の上乗せと差が小さくなるため、利用しやすくなります。


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減税措置の延長 ※2018年度まで

これまで2017年末で終わる予定だったローン減税がさらに延長する見込みです。
さらに、昨年末で終了する予定だった贈与税の非課税枠拡大も5年間延長することに。
これら税制改正も国会での審議を経て実行される予定です。



どうでしょうか?住宅の価格が値上がりしても、政府の優遇策によってローンの返済額は一昨年とほぼ変わらずに済みそうです。今のうちに家づくりをじっくり検討してみるのもいいと思いますよ。


【参考リンク】

省エネ住宅に関するポイント制度について
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr4_000046.html

住宅金融支援機構のフラット35Sの金利引下げ幅の拡大等について
http://www.mlit.go.jp/report/press/house01_hh_000071.html

2015年01月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。