Column いえズーム コラム

スロウル(札幌)リノベーションでライフスタイルを応援


「同じ値段で新築を建てられるのは分かっていたけど、スロウルのリノベーションの方が自分の望むライフスタイルを実現できると思いました」自社のOB客が、テレビ番組の取材で話すのを聞いて「リノベーション=新築より安い」という価値観をくつがえせる可能性を感じたと話すのは㈱スロウルの平賀丈士社長だ。

同社は2010年に、札幌圏で一戸建て中古住宅を再生させるリノベーション事業を開始。オーナーのライフスタイルを踏まえた間取りなどを実現するため、多くはスケルトンに近い状態までの大規模改修を行う。木やブロック、漆喰など、素材の質感を重視しながら、家庭菜園や薪ストーブなど、自然とつながる北海道らしいライフスタイルを提案している。

その結果、新築に迫る価格帯のリノベーションになることもあるが、特に市街地に住み、日頃は仕事や家事に追われている子育て世代の反応が良いという。「道民でも野山を駆けまわる本格的なアウトドアライフをしている人はわずか。限られた時間しかないからこそ、庭や公園の自然に触れたり、冬には薪ストーブを焚いて家族で過ごす、自然素材に囲まれた暮らしに憧れる人は多い」と話す。そうした提案が評価され、7年間で約40棟のリノベーションを実現している。



同社は、北海道住宅供給公社が1960年代以降に道内各地で建てた「ブロック造三角屋根の家」のリノベーションもこれまで6棟手がけ、うち1棟は現在、札幌市清田区でモデルハウス公開中だ。1階リビングから天井までの吹き抜け空間で空間の広がりを演出。断熱強化や自然素材活用など大幅な改修を図る一方で、集合煙突を活かした薪ストーブ導入や、ブロックの風合いを活かすように現しで仕上げるなど、年数を経た住宅のビンテージ感もうまく活かす。チラシや雑誌広告などはしていないにもかかわらず、ウェブサイト経由で週末などの見学予約が複数入る人気ぶりだ。



施主側の立場でリノベーション



平賀社長は広島県出身。IT企業勤務やオーストラリア滞在の経験から北海道らしいライフスタイルへの憧れが強まり札幌に移住。中古住宅の賃貸業も経験した。賃貸業で高利回りを上げるには、住宅改修にコストはかけられないため快適な住環境の提供は難しい。そこで一念発起、7年前にリノベーションで起業した異色の存在だ。

平賀社長は「4年位前からリノベーションという言葉が市民権を得て住宅取得者層の選択肢に入った。ブームというほどの実感はないが、追い風は感じる」と話す。平賀社長のポリシーは「素人感覚を忘れず、常に施主側の立場に立ってライフスタイルを応援すること」。「オーストラリアの人たちは、芝生に寝転んだりジョギングしたりと、暮らしを上手に楽しんでいる。ライフスタイルを楽しみたい施主を応援するには、設計・施工面の事情があったとしても、簡単には『できない』と言わず、家での過ごし方を一緒に、真剣に考える姿勢が大事だと思う」と話す。
スロウル公式サイト 



札幌のリフォーム・リノベーション会社をさがす ページもぜひ参照ください。

2017年06月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。