十勝の寒さに対抗できる家づくり
厳冬期はマイナス20℃を下回ることさえある北海道内でも特に寒さが厳しい十勝・帯広エリア。これだけ厳しい自然環境だと、断熱・気密性能の低い住宅で暮らしていると大変な目に遭います。例えば
1 暖かい部屋が居間だけ。寒い部屋は使えない
2 寝ている時に湯たんぽが欠かせない
3 脱衣所が寒くヒートショックで命の危険
4 年間光熱費が30万円を超えてしまう
5 窓や壁の結露、カビに悩まされる
といった住まいの性能の低さが日常生活を直撃してしまうわけです。

そこで、十勝・帯広地区では、地元工務店・ハウスメーカーも、住宅の断熱・気密のスキル向上のために、住宅団体、企業、そして現場の大工・職人単位で、高断熱・高気密の家づくりを進めてきました。そのため、全国的に見ても住宅性能面で優秀な住宅会社が多いのが十勝・帯広の特徴でもあります。とはいえどの住宅会社でも大丈夫、ということではありません。
高断熱・高気密で快適&省エネ&エコ
高断熱・高気密で省エネ性能、住環境の良い家なら、家の中に寒い空間がない、光熱費が劇的に安くなる、結露やカビなどの悩みがない、ヒートショックなどの危険も減り、住宅の寿命も延びる、化石エネルギーの消費やCO2の排出削減が可能になるなどさまざまなメリットが生じて、冬の暮らしが快適になります。
今回は、住宅の寒さ、光熱費負担問題を解決できたご家族の体験談と、その住宅会社の取組をご紹介します。
事例1 将来にわたって安心できる我が家/池田町・O邸
Oさん 最初は帯広の展示場に足を運んだのですが、そこではぴんとくる出会いがなくて。同時期に赤坂さんで家を建てた友人に「家が本当に暖かい」と聞き、公開住宅の見学に行ったらどの家もすごく雰囲気が良かったんです。赤坂建設が池田の人から厚く支持されている理由も分かりましたし、「赤坂さんで建てれば農家住宅は間違いないかな」と。
住宅性能の良さは日々感じています。本格的な冬はこれからですが、氷点下になるような日でも朝20~30分床暖房をつけるだけで一日中暖かく過ごせるんです。家づくりではコンセントをつける数や位置、小上がり部分の造りなど細かな注文もすべて叶えてもらいました。断熱性能、収納の多さ、災害時の備えなど、将来にわたって安心できる我が家になったと思います。
池田町の工務店・赤坂建設とは?
赤坂建設は1912年に十勝・池田町で創業。3代目の赤坂芳雄社長は、1976年に寒さ厳しい十勝で、断熱・気密・耐震性能などに優れるツーバイフォー住宅を十勝で初めて建設。1979年には十勝の志ある11社の工務店と一緒に十勝ツーバイフォー協会を設立し初代会長に就任し十勝の住宅性能向上をけん引してきました。
現在は6代目、赤坂正社長のもと、住宅性能の向上に加え、住まいのデザイン、住み心地、防災力などの強化、十勝への移住促進、そして地元工務店として地域貢献にも積極的に取り組んでいます。▶赤坂建設
事例2 「断熱がしっかりしているから床暖はいらない」/鹿追町・H邸
他の会社からは「4ヶ月後には着工できますよ」と言われて、そのスピード感に驚かされたりもしたのですが、石井さんは「何年かけてもいい」とゆっくり検討させてくれたんです。
その間に6棟以上は石井建設の完成見学会に行ったんですが、石井さんの家は一軒ごとにテイストが全く違って、建主の要望にできる限り応えて作ったということが強く感じられました。年間に建てる棟数を絞り、一棟一棟に時間をかけてくれるというのも魅力でした。
事務所での打ち合わせは数回のみで、あとは鹿追まで来てもらいました。アイアンの階段のどのあたりに柱を持ってこようかとか、そういった細かい部分についても私達の意見を丁寧に聞いてくれましたね。一方で「断熱がしっかりしているから床暖はいらない」など性能面については自信をもって説明してくれるので安心してお任せできました。
帯広市の工務店・石井建設とは?
現場監督、大工の経験を元に2005年に帯広で創業。十勝エリアで知人やOB施主のご紹介、口コミなどを中心に注文住宅を建てている。宣伝などをほとんど行わないため、地名度は低いが、紹介受注で安定した受注を確保している。▶石井建設
事例3 冬は家じゅう暖か・真夏はエアコン一台で快適/士幌町・K邸
以前の家がとても寒く、電気代がとても高かったんです。子どもがストーブを触らないようにストーブガードをつけて生活していましたが、安全面でも気になり、家を建てたいと思うようになりました。イゼンホームとの出会いはIezoom(いえズーム)。色々なスタイルの施工事例が載っていて「ここなら自分達の好きなスタイルで建てられるかも」とお話を聞きにいったのが最初です。
「パッシブ換気って何?」というところから始まり、部屋の中に暖房器具がないこと、床下の暖房システムによって家中が暖まること、換気に優れていることなどを伺いました。見学に行ったお家が玄関に入った瞬間から暖かかったのにも感動しましたし、何よりリラックスしてお話できる中村さんの人柄に惹かれて契約しました。
帯広市のイゼンホームとは?
「自然と共生し、十勝の気候に合った家づくり」を目的にパッシブ換気システムの採用も始めました。在来軸組工法にも対応し、多様なデザインニーズに対応する体制を整えています。
設計から、基礎工事、大工工事まで、自社スタッフで全て行えるのも自慢です。長く住む家だから、責任ある施工体制でアフターサービスも含めた長いお付き合いができます。▶イゼンホーム
事例4 ポニー・ロバのいる北欧風カントリーの農家住宅/帯広市・A邸
設計・施工は帯広市のウッドライフ(富原利光社長)。Aさんが施工事例などを見て気に入りお父さんに相談したところ、なんとご実家も富原社長のお父さんが建てたものだということが分かったという、ご縁を感じる会社です。
お子さんは学校帰りに畑に寄って農作業を手伝うこともあるのだとか。豊かな自然の中でのびやかに育っています。
部屋は一度暖まればずっと暖かくて快適だし、畑から帰ってくる時の動線も使いやすいです。何より、思い描いた通りのデザインの、とてもリラックスできる空間になりました。家で過ごす時間を「気持ちいいな」「満たされているな」と感じられることが嬉しいですね。
帯広市のウッドライフとは?
ブルックリンスタイルやシンプルモダン、輸入住宅、そして古民家風などさまざまなデザインスタイルでこだわりの家づくりを続けている。お客さまが憧れるライフスタイルやインテリアを教えてもらえれば、お客さまのためにオンリーワンの住まいを提案する。▶ウッドライフ
事例5 “安らげるデザイン”を求めて。ヌックのある家/音更町・M邸
窓際にはヌックを造りました。
「日向ぼっこをしたり、ごろごろしたり、子どものおむつ替えをしたり。端にはテーブルをつけてもらい、掘りごたつのように足も入れられるようになっているので、PCスペースとしても使っています」
希望どおりの安らげる家になりました。リビングのヌックで愛犬がお昼寝している姿を見るなど、日常のふとした瞬間に幸せを感じられる家ですね。見た目のぬくもり感だけでなく断熱性能もしっかりしていて、真冬も寒いと感じたことは一度もありません。家族みんなにとって「帰りたくなる家」ができたと思います。
芽室町のカントリーヴィレッジとは?
朝日良昌社長は、20代は地場大手ハウスメーカーで住宅の購買を担当し、住設機器や建材の知識・建材価格などを習得、30代はデザイン力の高い住宅会社で設計・提案・現場管理などの経験を積み、2017年に芽室町で株式会社カントリーヴィレッジを起業。
カントリー系、インダストリアル系の住宅デザインが得意。十勝2×4協会会員として住宅の断熱・気密性能などにも熱心。十勝が中心だが、旭川圏やオホーツク、釧路圏などでも家づくりの経験は豊富。▶カントリーヴィレッジ
事例6 無垢の床も素足で過ごしたくなる快適さ/帯広市・Y邸
この家で一冬を過ごしましたが、とにかく暖かいです。窓際や玄関、お風呂もすべて暖かくて、寒い場所がない。幸せでしたね。断熱がしっかりしているので、光熱費が予想より抑えられているのも嬉しいところです。
「上質」という言葉がぴったりだなと思います。例えばこの家のために造っていただいた造作家具や建具ですが、どれも空間にぴったりで、見た目、触り心地、使いやすさ、すべてに既製品では味わえない上質感、心地よさを感じています。思い描いていた「帰ってきたくなるような家」ができ、そこに暮らせている喜びを日々感じています。
帯広市のcubeチセとは?
快適な住まいの条件とは何でしょうか? お気に入りのデザイン、間取りも勿論そうですが、基本的な住宅の構造、耐久性、機能性も快適な家造りに欠かせない条件です。 cubeチセでは末永く快適に安心して暮らして頂ける家造りに取り組んでいます。 また大好きな家族と過ごす大好きな家で大好きなものに囲まれて暮らしてほしい。そんな思いから私たちは家具や小物までトータルに提案いたします。▶cubeチセ
事例7 デザインも住み心地もどちらも満足できる家 音更町・M邸
「デザインセンスに惹かれて」と株式会社クリプトン(帯広市)を選んだMさんご夫妻は、音更で続く農家の5代目。吹き抜けが広がるLDKは37帖と、欧米の住宅並のゆとりある広さに設計しました。
契約の決め手はデザインセンスでしたが、断熱性能の良さも感じています。十勝で11月の中旬といったらストーブのついている家が多いかと思いますが、雪がちらつくような気温でも今年はまだストーブをつけずに済んでいるんですよ。デザインも住み心地もどちらも満足できる家になりました。
帯広市のクリプトンとは?
帯広の株式会社Cryptn(クリプトン)はモダン系のデザインを得意とする自由設計の注文住宅会社。帯広を中心に十勝圏で年間18棟ほどの新築住宅を設計施工しており、年間10棟ほど完成住宅見学会も開催している。住宅新築だけでなく店舗、リフォーム・リノベーション・不動産などの事業も行っている。同社の竹市真已(たけいちまさみ)代表取締役は、2019年から十勝2×4(ツーバイフォー)協会会長として、十勝の地場工務店・住宅会社の住宅性能向上などのけん引役としても活躍している。打ち合わせに活用される国道38号線沿いのオフィスのデザインも好評。▶クリプトン
事例8 基礎断熱と床下の暖房システム。自然素材に囲まれて暮らす家/音更町・S邸
暖房は、基礎断熱を施した床下にパネルヒーターを設置。暖めた空気をガラリから部屋に循環させています。
「日中は日差しだけですごく暖かいですし、夕方も”そろそろ暖房をつけたほうがいいのかな?”と様子を伺いながらつけるくらい。寒さはほとんど感じません」(奥様)
断熱性能を表すUA値は0.26w/㎡kと十勝でも高水準です。
特に良かったのが基礎断熱と床下の暖房システム。無垢の床材がもつぬくもりにマッチした柔らかな暖かさで、暮らしていてとても心地良いんです。暖房器具が見えないので部屋がすっきりしているのも嬉しいですね。「暖かいね」「素敵な家になったね」と、子どもたちも含め家族全員で喜んでいます。
帯広市のティーメイスとは?
帯広市内の大手住宅会社から2014年に独立した本間智代里さんが運営する帯広の工務店。同じく十勝の建設会社でインテリアコーディネーターとして活躍していた大野博美さんが2015年に入社。新築住宅・リフォーム・店舗設計施工などを行っている。
高断熱高気密などの省エネルギー技術、バリアフリー、デザインなどを北欧から学び、そのエッセンスを取り入れながらも十勝の風土に合った家づくりを重視。高断熱高気密と暮らしやすい間取りをベースに据え、お客様の要望を踏まえてシンプルで流行に左右されないデザイン、自然素材、ユニバーサルデザインを取り入れて自由設計の注文住宅を作っている。▶ティーメイス
事例9 断熱性能の高さと太陽光発電によって、光熱費は以前の家の約1/4程度/芽室町・O邸
Oさんが選んだ土地は、緑地が目の前にあり、自然を感じられながらも利便性のよい芽室町の住宅街。住宅とカーポート・物置にはすべて道産カラマツが使われ、一体感のある外観になっています。太陽光発電システムには発電量の最適化や火災リスクの低減に役立つオプティマイザを付けました
窓には断熱効果のあるハニカムブラインド(ハニカムaSsu/PVソーラーハウス協会)をつけました。
「上から閉めることも下から閉めることもできるので、外からの視線をさえぎりつつ景色を楽しめる点が気に入っています」
「木の家」を求めて色々なモデルハウスや住宅見学会へ行きました。水野建設は木の雰囲気だけでなく、性能面にこだわって長く暮らせる家を目指している点が良かったです。床下からエアコンで暖めた空気を出すという暖房方法や、太陽光を利用した暮らしなど、トータルとしての提案も魅力的でした。
音更町の水野建設とは?
カラマツ資源に恵まれた十勝は、カラマツ材を強く美しい建材に加工する技術の先進地。私たちはその豊かな恵みを生かしたミニマムスタイルの「住み継ぐ家」を追求しています。無駄をそぎ落としたシンプルな空間には、触れると温かく、住まうほどに赤みを増していくカラマツを採用。その魅力を生かす、在来工法ならではのダイナミックな構造現し仕上げ。
地元の素材を知り尽くした十勝の職人、大工が自然素材の魅力を引き出しました。流行を追わず、風土に根付いた住まいは歳月を経るほどに味わいを深めます。私たちと一緒に、100年後もその価値を失うことがなく、豊かな暮らし方を実現できる十勝の家を建ててみませんか。▶水野建設
事例10 ヨツモクさんでキッチン・洗面台のこだわりリフォーム実現! /音更町・N邸
帰宅後の動線がスムーズになり、とても暮らしやすくなりました。グレージュのトーンを基調にした家の雰囲気も気に入っていますし、設備や内装が新しくなったというだけでなく、エアコンやテレビ回りなどもすっきりと収まるよう提案・施工していただき、心地よく過ごせる空間になったのが嬉しいです。夫婦で「もっと早くやればよかったね」と喜んでいます。
帯広市のヨツモクサイドとは?
帯広の株式会社YOTUMOKU-side(ヨツモクサイド)は、幕別町出身の吉田和憲氏が2022年に創業した住宅会社。“YOTUMOKU”の「よつ」は「四季」を楽しめる心地よい家、「もく」は本物の「木」を使用したぬくもりある家、そして“side”には「寄り添って」という想いが込められている。帯広市東2条南25丁目のオフィスは、住宅のショールームも兼ねており、吹き抜け、階段、キッチン、お風呂、造作など、参考にできるアイデアが詰まっていて、吉田社長と一緒に見学すると、動線の工夫や巾木の高さに至るまで、家づくりのヒントがたくさん聞ける。▶ヨツモクサイド
事例11 コストは大幅カット、中身はオーダーメイドだから「新築以上の満足感」/芽室町・M邸
日崎社長 リノベーションなら同じ大きさの新築住宅より500万円以上安いというケースも少なくありません。もちろん、見た目やキッチンなどを新しくするだけでなく、断熱・気密施工をやり直したり、耐震性能・耐久性能などを確保するために、構造などについても必要な改修を行わないと安心して快適に住み続けることができないので、そういう部分も丁寧に行っています。
帯広市のリノベ不動産とは?
リノベ不動産帯広店(株式会社ネクストワン)は、創業40年以上の地場工務店としての家づくりの実績、十勝の土地・中古住宅を紹介できる不動産会社、提案力に優れるリノベーション会社としての特徴を持つ。▶リノベ不動産帯広店
最後に
断熱性能・省エネ性能は、断熱材の厚みや製品の仕様だけでなく断熱・気密施工の技術や丁寧さが性能に大きく影響します。住宅会社によって断熱性能向上に向けた勉強、努力を重ねているか、気密性能を測定しているか、そして太陽光発電やZEHの対応などへの理解度も異なります。
住宅会社のカタログやホームページに記載された断熱仕様・スペックだけで、省エネ性能の高い家を建てる住宅会社かどうかは、わからない面があります。住宅会社の実力を見極めて頂ければ、後悔のない家づくりが実現しやすいかと思います。
目次
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