ジェラート店の開業と家づくりを同時に叶えたAさん夫妻。家族が快適に暮らせるよう工夫された間取りや、家計にも環境にもやさしい換気暖房システムなど、理想を詰め込んだ店舗併用住宅が2025年3月に完成しました。
設計・施工を手掛けたのは、住宅性能とデザイン性の高さで人気のリンダンホーム(株式会社ベルン札幌オフィス・札幌市豊平区)です。
夢のジェラテリアを自宅でオープン
「いつか自分のジェラート店を開きたい」という夢を実現したAさん夫妻。
国道沿いに面した店舗は、南欧を思わせるアーチ型の開口部やオレンジ色の塗り壁が印象的です。
グレージュの壁紙とハニカムタイルで上品にまとめた店内は、ブラックの金属製のペンダントライトなどインダストリアルなインテリアが落ち着いた雰囲気を演出。ショーケース台のブルーがアクセントになっています。
内装デザインは、「来店したお客さまに、忙しい日常の中でほっと一息つけるような時間を過ごしてほしい」というAさんの願いが反映されています。
新鮮な素材を使ったイタリアンジェラートと、こだわりの豆から抽出したエスプレッソが評判を呼び、オープンからすぐに人気店となりました。
暮らしやすさを追求した住居スペース
店舗の奥には、ご家族が過ごすプライベート空間を配置しました。
玄関から入ると正面には、大容量のシューズクロークが造作されています(写真左)。奥には店舗につながるドアがあり、往来できる通路にもなっています(写真右)。
可動棚だけでなく、アウター類を掛けられるハンガーラックも備え、帰宅・出勤の動線がスムーズです。
シューズクロークとの間の空間を緩やかに仕切るため、壁の一部をイエローの格子にしています。白い壁に映えるアイアンの壁付け手すりが、家族への気遣いとともに空間に華やかな印象を与えています。
ホールの右手に手洗いスペース(写真左)を設け、帰宅後は洗面台に直行できる感染症対策も万全な間取りです。
各スペースの照明にこだわり、この手洗いスペースには壁に映る光が美しいウォールライトを採用。トイレには、ステンドグラスのランプシェードを付けました(写真右)。
こちらは、ブルーグリーンのアクセントクロスを貼った主寝室です。照明は下がり天井から光が優しく広がるように演出されており、リラックスできる雰囲気に。
室内ドアは、すべてこちらの主寝室と同じブルーの木目柄で統一し、シンプルで洗練された印象に仕上がっています。
1階には店舗と主寝室のほかに、子ども部屋が2つあります。
個室は必要な広さを確保しつつ、空間を無駄なく使う設計に。家具の配置を妨げずにスペースを有効活用できるよう、ドアは引き戸にしています。
ホールにある階段下のスペースには、造作カウンターが。趣味の小物を飾ったり、ワークスペースとして使うなど、さまざまな用途で活用できます。
真鍮のウォールライトが、温かみのあるやさしい光で照らします。
2階は家族が集うLDKと水回りをまとめ、家事を効率化
階段を上って右手にあるのが、開放感のあるリビング。他のスペースより天井を高くしています。
窓の外には広いバルコニーが続いています。
リビングの出入口にはドアを設けず、内窓と同様のアーチ状の下がり壁にして、2階フロア全体が明るく風通しのよい造りになっています。
リビング入口横にあるブルーのドアの向こうには、大容量のファミリークローゼットを配しました。
子どもでも手が届くよう、低い位置にもポールを増設。
ファミリークローゼットとユーティリティーを直結させ、「洗う→干す→しまう」がワンフロアで完結する家事ラクを叶えています。
大容量のパントリーでキッチンまわりがすっきり
階段を上った左手に、キッチンとダイニングが続いています。
キッチン前には長いカウンターをプラン。カウンター越しに家族と会話を楽しみながら料理ができ、子どもの学習スペースにも重宝しそうです。
LIXILのシエラSの対面式キッチン。扉面材はカウンターの天板と合わせてダークブラウンの木目柄を選びました。
キッチンの奥には、可動棚を造作した大容量のパントリーを備え、食材のストックや調理家電をすっきりと収納できます。
家計にも環境にもやさしい高性能住宅
A邸の大きな特徴は、リンダンホームが採用しているパッシブ換気床下暖房システム。
電力や機械動力に頼らず、自然の力で家中に新鮮なあたたかい空気を循環させます。災害時も止まる心配がなく、1年を通して快適に過ごせて家計にも環境にもやさしい換気システムです。
構造は2×6工法を採用した高耐震で、高断熱・高気密仕様。防音性にも優れており、家族みんながリラックスして過ごせます。
このような高い住宅性能が備わっていることから、A邸は「2024年子育てエコホーム支援事業」の該当条件をクリアし、補助金も活用できました。
Aさん夫妻が思い描いたのは、「夢と家族の暮らしが叶う家」。南欧風のジェラテリアは地域の人々が集う癒しの場となり、住居スペースでは光と温もりに包まれた穏やかな時間が流れます。
快適さと高いデザイン性を両立した空間で、エスプレッソの香りが漂い、子どもたちの笑い声が響くような幸せな日常が生まれています。
2025年12月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。