本格的な音楽スタジオで音づくりにいそしむYさんは、奥さまと息子さんの3人暮らし。スタジオの奥には防音室もありますが、じつはここはマンションの一室です。奥さまのおばあさまの住まいを2025年に譲り受け、Yさん夫妻はリノベーションして住むことを決めました。
設計・施工は札幌市を中心に展開するトーリツ(株)のR&R studio(アールアンドアール・スタジオ)。大胆かつ機能的な間取り変更や好みのデザインテイストで提案する、マンションリノベーションで人気の専門チームです。
Y邸の特徴
・防音室とスタジオを新たに設置
・デザイン性の高い壁材やクロスを採用
・動線のよさにも考慮しながら2室を1室に変更
既存の収納なども生かしつつ、希望に合わせた間取りや設備変更でイメージを一新したY邸をご紹介します。
和室だった場所がスタジオ+3.5帖の防音室へ
Y邸のリノベーションでもっとも特徴的なのが、音楽スタジオの設置です。リビングの隣にスタジオがあります。
Yさんは仕事の傍ら、バンド活動や音源制作、レコーディングなどに携わり、7年前からは趣味でYoutube動画を作成しています。防音室とスタジオをつくることは、かねてからの希望でした。
もともとは和室でしたが、リノベによって雰囲気がガラリと変わりました。奥行きや広さが感じられるよう、奥さまの希望でスタジオには窓を付けました。
防音室に使用する材料はDAIKEN製。置きたい機材などを聞き取り、細かく採寸して打ち合わせを重ねました。防音室は構造梁があることで天井はやや低めですが、Yさんは「空間を白で統一したからか、想像していた以上に広く感じます」と話します。
キッチンをオープンにして一体感のあるLDKに
LDKを見ていきましょう。キッチンは壁に囲まれていましたが、取り払ってオープンにしました。
LDKはダークブルーや木目調のアクセントクロス、照明の効果などにより、スタイリッシュな雰囲気に生まれ変わりました。
生活感の出るシンク周りが見えにくいよう、ペニンシュラタイプのキッチンには腰壁を設けています。上部の収納をなくしたことでリビングダイニングとの一体感が強まりました。
キッチンと背面収納はパナソニック製を選びました。
奥さまは以前からSNSなどで好みの素材を集め、部屋ごとにイメージを固めていました。見積もりを依頼した際には、費用をかけたい箇所と節約してよい箇所、各室のイメージを提案書にまとめて伝え、多くがイメージそのままの空間になったそうです。
担当したインテリアコーディネーターの荘司香奈さんは「一緒に考えるうえでありがたい資料となり、方向性がぶれることがありませんでした」と振り返ります。
動線に配慮した寝室+ウォークスルークローゼット
今回のリノベでもうひとつ大きく変わったのが寝室です。主寝室の壁の一部を抜き、隣の洋室とつなげて1室にしました。動線に無駄が出ないよう、つなげた部屋は丸ごとウォークスルークローゼットに。廊下からウォークスルークローゼットを通って寝室に向かいます。
寝室に置いたのはベッドだけです。奥さまが希望した木目調のアクセントクロスを張って、アジアンテイストに仕上げています。
間取り変更によって廊下にできた余白に、R&R studioの提案で収納スペースをつくりました。玄関を入るとすぐ目に入る場所のため、爽やかで印象的なモロッコ風タイル柄のクロスを選んでいます。
小さな息子さんの部屋はまだ本格的に使用していないため、床材とクロスの変更にとどめています。
洗面台やトイレもイメージどおりに
洗面室やトイレ、バスルームも改修しています。洗面室はアイカ製の洗面台に名古屋モザイクのタイルを合わせました。
バスルームもユニットごと新しくしました。
トイレは壁紙や小物でアジアンテイストに。旅行好きな奥さまが現地で買い求めたお気に入りの小物を飾って楽しんでいます。
R&R studioとのリノベについて伺います
Q R&R studioに依頼した決め手は?
奥さま 生前から祖母が、いずれは私にこのマンションに住んでほしいと話していたため、住むならどんなリフォームがしたいか、どんなところにお願いしようか、SNSで情報を収集していました。
実際にリノベすることになり、見積もりを3社に依頼しました。R&R studioさんは初回の打ち合わせからマンションに来てくれて、要望を聞いたうえで細かいところまで提案してくれました。やり取りもスムーズで、これならお任せできると思い、お願いしました。
Q どんな要望を伝えましたか?
Yさん スタジオと防音室をどう配置するか、防音性能はどうしたいか、どんな用途で使いたいかなどを細かく伝えました。2つの室内は壁の色をガラリと変えてコントラストをつけたいとお願いしました。
奥さま いちばんは音楽スタジオでしたが、私は壁材やクロスでおしゃれな雰囲気に仕上げたいと伝えました。一方で水回りの間取りは変更せずに、既存の収納や扉なども使えるものは生かして節約したいことも話しました。
荘司さん(R&R studio) 住まいづくりでインスピレーションはとても大事ですが、お2人の「好き」がはっきりしていたことで、心地よい空間になりました。既存の収納も取っ手を変えるだけで雰囲気が変わります。使えるものを生かすことで、おばあさまが使っていた記憶も残ると思います。
Q 住み心地はいかがですか?
Yさん 以前はYoutube動画も賃貸アパートの一室で行っていました。大きなギターアンプで音を鳴らしてみたいという学生の頃からの願いがようやく叶いました。妻も含め、ここでいろいろな人と音づくりを楽しんでいきたいですね。
奥さま せっかくつくるなら納得いくものにしたいと思いましたが、私が提案書にまとめたように実現できました。住み心地もとても良くて満足しています。祖母の仏壇がこの家にあるので、親戚が集まる機会も多いです。住まいを私が引き継いだことで、母も喜んでくれているのではと思います。
2026.7.11取材
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