モノトーンを基調としたシンプルな住宅が依然として根強い人気。モダンスタイルの最大の持ち味ともいうべき機能性と美しさの両立に、とことんこだわりました。デザインを優先しているように見えて、暖かく経済的なわが家にYさんはとても満足しています。
吹抜けのある「土間風玄関」
居住スペースと一体化した吹抜けのある玄関ホール。アクリルの手すりが付いた階段の下にはマウンテンバイクがさりげなく置かれています。「サンケイ建匠さんの他のお客さんの家を参考にしました」と語るオーナーのYさん。スポーツタイプの自転車がよく似合う「土間風玄関」が印象に残ったそうです。
リビングとの境界には目隠しのための間仕切りがあります。タモ材の柱の間にすりガラスと透明なアクリル板をはめ込んだオリジナル。「ホールから居間に差し込む光の変化を楽しめるように2種類の素材を使いました」(Yさん)。
オープンで明るい居住空間
1階はアイランドキッチンと小上がり付きのリビングダイニングがあり、キッチン横には食品庫や水廻り関係を配置。リビングゾーンに大きな吹抜けを造りました。のびやかで明るい雰囲気の大空間です。キッチンと洗面所の間に天井までの高さの引き戸がありますが、ふだんは開けたまま。「目立たないので存在すら忘れています」(Yさん)。
「子供がどこにいても目が届く家にしたかった。仕事に復帰する予定なので片付けに時間がかからないことも大事」と奥様。
収納は「見せる」より「隠す」。散らかりやすい作業台部分が見えないように、キッチンの食器棚には半透明な素材を使って中身が見えにくい引戸を付けてもらいました。
浴室・ユーティリティと洗面スペースが分かれているのは、出勤前の準備に忙しい共働きのご夫婦にとって便利。会社の野球チームの一員で「汚れたユニホームは自分で洗うのが基本」というご主人の意見も反映されているようです。
この1階部分のお手本になったのはサンケイ建匠が建てた仕事仲間の自宅。開放感あふれる家の造りが一目で気に入り、早い段階で「この会社に頼もう」と決めたそうです。
「デザインや収納計画など細かいところまで丁寧に対応してくれました。土地探しの間に4~5パターンのプランを作ってもらい、いいところを集約したのが今の家なんです」(Yさん)。
住宅展示場にも足を運びましたが、「あまりに豪華すぎて現実味に乏しいですね。実現できそうにないから、見てもガッカリするだけ」(奥様)。
新居で迎える快適な冬
2ヵ所に設けた階段はYさんの要望で蹴込みのないスケルトン階段に。吹抜けに向かって曲線状にせり出した2階の廊下もこだわりの1つです。「通路の幅が広くなっているので物干しスペースに最適」と奥様。リビングから見えないため、大量の洗濯物を干しても気になりません。 「2階にいても、1階でテレビを見ている子供の様子もよくわかります」(奥様)。玄関ホールの脇にある短い階段は、2階ではなく車庫上の「蔵」スペースに続いています。小学校高学年のお子さんがようやく建てるぐらいの高さですが、床面積としてカウントされないメリットがあり、納戸として活躍中。「今は使わない物や食品庫に入り切らない食材を置くのに使っていますが、ほかにもいろいろな目的に利用できそう」(奥様)。
2階には子供部屋として使う予定の個室が2つとベッドルーム。「トレーニングウェアが何着もあるので、寝室にウォーキングクローゼットを付けました」(ご主人)。
建物本体の性能は次世代省エネ基準レベルで住宅エコポイント付き。子供の安全を考えてオール電化を選択。真新しいマイホームで迎えた初めての冬はとても暖かく快適だったといいます。
「吹抜けがあるから心配だったんですが、冷え込みが強かった1月もぜんぜん寒くありませんでした。電気蓄熱暖房機のファンが回るのは夜中の寝ている時くらい。日中はファンが止まっていますが、暖かすぎると思うこともあるぐらいです」(Yさん)。
「長い目で見て暮らしやすい家になりました。子供もキッチンの周りを元気に走り回っています。シンプルな間取りだけど、隠れんぼをすると見つからない場所が結構あるんですよ」(奥様)。
記者の一言
吹抜けのあるリビングや居住域との境目のない玄関、オール電化などは高い断熱・気密性能に支えられて初めて実現可能。最先端のお洒落な住まいを望むなら、性能面の情報収集もお忘れなく。2011年03月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。