5月29日(日)、TVhテレビ北海道の番組「けいざいナビ北海道」に、北一タカハシ建設が登場しました。番組が注目した企業を紹介する人気コーナー「しりたい会社魂」で、日本の伝統の技術を駆使し、寺社の新築・移築から一般住宅の建設までを手掛ける宮大工集団としての同社の心意気が紹介されました。
北海道に日本の伝統建築を伝えるオンリーワン企業
「しりたい会社魂」には毎週さまざまなジャンルの企業が登場しますが、今回は優れた技術を誇る「北海道の匠企業シリーズ」として、宮大工の技術を一般住宅の新築へと広げた北一タカハシ建設が取り上げられました。 番組では、この春に北一タカハシ建設の施工により完成した2軒のお宅が登場。スギやケヤキなど天然木の味を生かしながら、宮大工の技を集めた書院づくりの和室、家の中心となる大黒柱、雪見障子など、世界に一つしかない住宅をつくるこだわりが映し出されました。 また、同社が移築工事と鐘楼堂の施工を手掛けた札幌市東区の東照寺を紹介。住職は「柱の一本一本、部材一つ一つを大切に扱っていただき、職人の気持ちが伝わる本堂になった」と喜びを語っています。 宮大工暦51年の木村紀昭棟梁をはじめとする職人の仕事ぶりも紹介されました。棟梁だけが墨を入れることができる「現寸図」をもとにした施工、「臍(ほぞ)」と呼ばれる木組みの技術など、木の自然な性質を生かした匠の技にも触れられました。 「北海道に日本の文化を。宮大工集団が本道で培った技能、技量、伝統工法を用いて、北海道に美しい町並みをつくりたい」 高橋一彦社長が北一タカハシ建設の会社魂を語りました。オーナーの夢を形に。伝統技術を注ぎ込んだ家づくり
札幌良い住宅は2011年5月の晴れた日曜日、テレビ取材班に同行させてもらいました。まず訪れたのは小樽市の中村さん。落ち着いた色合いの外観、三州(さんしゅう)瓦をあしらった庇が住宅街の中でも目を引きます。玄関の建具はすべて手作りで、まるで旅館のような趣。中に入ると、新築の家特有のにおいがしないことに驚きます。これは、和紙の壁紙がにおいや湿気などを吸収してくれるから。床は木目を浮き出させた「浮造り(うづくり)」で、木の心地よい感触が足裏に伝わります。 最大の特徴は書院づくりの和室。限られたスペースを生かし、書院と床の間、仏間をセットで配置した独自の形になっています。ご主人が網代(あじろ)が好きだということで、和室の天井は網代をふんだんに使用。ふすま紙には中村さんの家紋の桔梗(ききょう)、障子紙には竹柄をあしらうなど、細かい部分からも風情が感じられます。 和風の住宅を建てたくて、インターネットで北一タカハシ建設を見つけ、「ここしかない」と思ったと言うご主人。「ここまで作り込んでくれるとは思わなかった。毎日旅館に帰ってくるよう」と満足そうに語ってくれました。午後からは札幌市清田区の亀貝さん。外壁の下半分は、板を少しずつ重ね合わせた「下見板張り」になっており、これは信越地方の住宅ではよく見られるもの。実は、亀貝さんは新潟県出身。和風の住宅はごく慣れ親しんだものでした。札幌で家を建てることになった時も、和風住宅を希望して工務店を探し、日本伝統の技術と断熱・気密、それらを実現可能な価格の面で条件に合ったのが北一タカハシ建設でした。ご主人が知人の紹介で高橋社長に会い、その日に意気投合したと言います。
リビングは開放感のある吹き抜け。リビングの奥に壁を作ってテレビを取り付け、床板に使われる花梨(かりん)を張りました。和室には、北一タカハシ建設でも珍しいという欄間(らんま)が。工場にストックしてあったものを塗装して使用しており、このように同社の住宅では、大切に保管してあった古くて趣のある材料が随所に登場します。2階の洋室のドアには、すべて違うステンドグラスが入れられ、既製品の建具から世界に一つのものに。和風の住宅を知り尽くした亀貝さん一家も「自慢できる家ができた」と胸を張る仕上がりになりました。
小屋裏に登る折りたたみ階段を登ると、そこは収納空間。また天井裏に施工された遮熱用のアルミシートのお陰で、夏は涼しく過ごせるそう。
記者の目
テレビ番組でのインタビューからは、高橋社長や木村棟梁の「日本の伝統、文化」に対する情熱、心意気が伝わってきました。手づくりに対するこだわりや、古い材料の活用、木や和紙などの素材を生かした心地よい住まい作りは、もともと「和」に興味があった人でなくとも心引かれるものではないでしょうか。2011年06月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。