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建築家の父と施工力の拓友建設がコラボした、カラマツの香り漂う家/拓友建設

基本性能にこだわり、さまざまな建築家とコラボすることでデザイン、プランの質を高めている拓友建設さん。今回はカラマツ材など、道産材を活用してぬくもりある家づくりを目指す建築家・小野寺一彦さんとコラボ。小野寺さんの息子さんの家を施工しました。

交通便利な住宅街に立つ建築家デザイン、27坪ロフト付の家

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片流れの屋根、かわいいオフホワイト色の外壁にビビッドな木のラインがアクセントになった「かおるくんとひかるくんの家」。30代前半で会社勤めの小野寺さんと奥さま、4歳と1歳の息子さん2人の計4人家族です。最寄り駅から札幌中心部までは、10分と交通の便が良い立地。建物の延床面積は26.7坪とコンパクトな2階建て。ロフトスペースがあるため、実際はもっと広々した印象です。

カラマツのあったか床暖房フローリング、ロフトも木を贅沢に

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おうちの中は、カラマツのフローリングと天井で木の香りがいっぱい。2階にあるリビングから高い天井を見上げると、広いロフトが見えます。取材でおじゃましたのは11月下旬で外はもう雪が降っていましたが、温水床暖房でおうちの中はポカポカ。「床暖房だけで、ここまで暖かくなるとは思っていませんでした」と、小野寺さんもうれしそうに話します。実は薪ストーブもあって、本格的な冬に入ったら火をつけるのを楽しみにしているとか。

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リビングから続く洋室は、もう少し大きくなったらお子さんの部屋にする予定。1階洋室と合わせて、きょうだい2人分の個室を確保しています。この部屋も含め、小野寺邸の床は道産カラマツのフローリングが基本。カラマツは針葉樹。ナラなどの広葉樹に比べて柔らかく、足触りがいいので快適だとか。

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はしごをスイスイとのぼって、かおるくんが「おーい!」と、こちらに呼びかけています。天井に延びるカラマツの羽目板は見た目も美しく、室内にいながらまるで森林浴をしているよう。

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片流れの屋根部分の空間を利用したロフトスペースは、約13畳と広々しています。ロフトは高さが1.4m以下なので容積率などの制限を受けません。夏はこのロフトにある窓を開けておくと室内の風通しが良くなり、涼しく過ごせるそうです。大きな物をたくさん収納できるのはもちろん、奥のほうはマンガの棚やパソコンが置かれ、小野寺さんの好きな「コンサドーレ札幌」のユニフォームが飾られたくつろぎスペースにもなっています。

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ロフトからリビングを見下ろすと、こんな感じ。日当たりの良い南東方面が隣地に接しているのですが、2階リビングで設計したことで隣の建物の陰になりにくく、窓からたっぷり太陽の光が入ります。

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キッチンは、奥さまの希望で対面カウンター式に。収納もたくさん造りました。たとえば、写真から見て、キッチン右横にある引き戸は、造作収納です。ダイニングテーブル奥のカウンター下収納や、すりガラスを使った背面の造作棚も、奥さまのお気に入りだそう。「とても使いやすいキッチンで、いろいろとお料理を作りたくなりますね。家族の誕生日にケーキとかハロウィンのスイーツなどを作るために調理器具もそろえました」

どこを見ても写真映え。家をいつくしむ気持ちが芽生えるデザイン

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訪ねてきた人から「おしゃれだね」と言われる玄関のデザインウォール。建築時に使った木材の端材を再利用し、アーティスティックに貼ったもの。なかに入る気持ちをワクワクさせる、小野寺邸のアクセントにもなっています。1階はご夫妻の寝室や和室、洋室など個室を配置。玄関には造作の下駄箱や納戸が設けられています。

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小野寺邸は、天然素材の質感を生かしたシンプルであたたかみのある仕上がりが特長。この階段もホタテ貝殻から作った漆喰によるオフホワイトの塗り壁と、カラマツ三層パネルを加工した木質の階段が素朴な味わいを出しています。

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「この家は、どこを撮っても可愛いんですよ。元々わたしはインスタグラムで素敵なおうちを見たりするのが好きなんですが、自分でもよく投稿するようになりました」そう言って、顔をほころばせる奥さま。階段もしっかりと雑巾がけをするなど、普段から住まいのお手入れも心掛けるようになったといいます。

かさばる物の収納は、玄関わきに納戸を造ったほか、階段の下には収納ボックスなどを置く約1坪のスペースを確保しました。その分、生活するフロアの家具が少なくなり、スムーズに掃除ができて助かっているそうです。

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小さなお子さんたちもいるのに、大変なのでは?と尋ねると、「一生暮らすマイホームだから、大切にしなきゃって思うんですよ」。収納スペースも確保しているので、家具が少なくて済み、その分掃除がスムーズにできることも教えてくれました。

住宅デザインのベースには構造の安定性や断熱が不可欠!

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この家を設計したのは、設計工房アーバンハウスの小野寺一彦さん。施主・小野寺さんの実父でもあります。「私は帯広を拠点にしていますが、高性能で建築家の住宅を任せられるレベルの高い施工をする拓友建設・妻沼社長のことは知っていました。建築家仲間には『札幌には拓友建設さんがあるよ』と言われていましたし、以前妻沼社長とお会いした時に、『ぜひ札幌で一緒にやりましょう』とも話していたんですよ」。息子の家が第一号になりましたね、と語ってくれました。

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「私もアーバンハウスの小野寺さんとは初めてでしたが、コミュニケーションをとって設計の考え方を知ることは施工する側にとって非常に大切だと思います」と話すのは、拓友建設の妻沼社長。「設計図を読んでいると、ここは気をつかう、など設計者の意思が分かってくるんです」。

いろいろな建築家とのコラボレーションをしてきた拓友建設さんですが、どんなデザインでも対応するのですか?と尋ねると、「デザインがいくら素晴らしくても、そこには構造の裏付けがなくてはいけないんです。それは、オーナーさんが何十年も住む家ですから。バランスの安定した、しっかりとした構造であることが必要です」そう、熱く語ってくれました。

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息子の小野寺さんが「頑固な父親です」と評する父・一彦さん。住み手を大切にする思いは妻沼社長とも意気投合しているようで、小野寺さんご夫妻は、完成したマイホームの使いやすさや快適さに大満足。

「光熱費が、安いんですよ。前はアパート暮らしでガス代だけでも冬は月23,000円もしていたのに、今は月あたりの電気代が15,000円と水道代が3,000円、おそらく灯油は490リットルのタンクがひと冬ではなくならないと思いますので安いです」。今年7月にこの家で暮らしはじめてから、「お休みの日も家の中で楽しむことが多くなった」と話す小野寺さん、今後はカーポートの上に2階から出入りできるウッドバルコニーも設置する予定で、バーベキューなどますますファミリーの楽しみが広がりそうです。

記者の目

敷地に3台駐車スペースを確保する必要があったため、建築面積も限られていたという小野寺さん。見た目はコンパクトなおうちですが、おじゃましてみると、ロフトなど高さを生かして室内は広がりがありました。 木のぬくもりに加えて、シンプルな中にも隅々まで細やかさの行き届いたデザインは、家を大切にお手入れする気持ちがしぜんと湧いてくるような気もします。ところどころで見られたアクセント、さまざまな色や質感の板が重なり合った合板をカットした木口を"魅せる"美しさも印象的でした。

2018年01月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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