札幌都市部を対象とした住みたい街ランキング2019が発表されました!
それによると、1位はJR「札幌」・市営地下鉄「さっぽろ」エリアが圧勝、2位は市営地下鉄東西線の「円山公園」、3位はJR「新札幌」・市営地下鉄東西線「新さっぽろ」エリアとなっています。
「実際にその街に住んでいる人」によるリアルな評価
本調査は大東建託株式会社・賃貸未来研究所が、「実際に住んでいる人たちの評価を聞きたい」というユーザーのニーズに応え実現したもので、調査票はインターネット経由で配信・回収。回答者数は国内在住の18万人あまり、札幌都市圏は5,041人を対象としています。
第1位・札幌G/得票率18.52%と圧倒的支持
2位の円山公園の得票率5.74%とは3倍以上の差をつけ、堂々1位に輝いたのは札幌駅(710票獲得)。首都圏1位の吉祥寺駅の得票率が3.54%、福岡都市圏1位の博多駅が5.39%と、ここまで圧倒的な支持を受けているケースは珍しいそうです。
2003年のJRタワー開業に伴う周辺地域を含めた再開発により、商業集積地としても大通を凌ぐ巨大エリアに成長しました。通勤やショッピングなど「出かけていく街」だった「サツエキ」ですが、近年はタワーマンションの建設が進んでおり、アーバン・ライフが実現できる街へと変貌を遂げています。
大型商業施設や病院なども多く、利便性の高さが住みたい理由のトップに。特に60歳以上のシニア世代にそうした意見が見られます。30~40代には「イベントやライブなどが日常的に楽しめる」「交通の便が良く気軽に郊外の自然も楽しめる」などの理由が上がっているようです。
第2位・円山公園/知名度の高さが影響。おしゃれな街としても高い人気
2位の円山公園(220票)は高級住宅街としての知名度の高さも影響していますが、公園や動物園、北海道神宮などのお出かけスポットや、カフェや雑貨店などおしゃれなショップが充実しているとの声が多かったようです。
「自然が多く街並みが洗練されている」「治安が良く閑静で住人の質がよさそう」などのコメントも寄せられています。
第3位・新札幌G/都心にも空港にも好アクセス。再開発でより住みやすい街に
3位の新札幌G(104票)にはJRも地下鉄もあり、バス路線も充実していて、都心にも空港にもアクセスしやすいという声が一番多かったようです。
1977年のサンピアザショッピングセンターのオープン以降は、体育館、科学館、百貨店、水族館と大型施設も充実し、都心まで出なくても十分に暮らせる街として栄えてきました。
2015年以降は市営住宅の建て替えや集約化によって発生する余剰地の再開発が始まり、2022年4月の開業に向けて、大学、商業施設、ホテル、高層マンション、医療施設などの建設が進行中。生活に必要な機能が近接したコンパクト・シティへの期待も人気の理由になってきそうです。
第4位・琴似/3位新札幌と0.15%差。都心へのアクセス・利便性の良さで人気
第4位(98票)の琴似(札幌市営東西線)は第3位の新札幌とほぼ同じ、都心へのアクセスの良さをあげている人が多いようです。高層マンションの建設や宅地の再開発などで、若い世代にも人気のエリアになっています。
JR琴似駅とは徒歩10分ほどの距離に位置することから、地下鉄+JRのダブルアクセスが可能な街と認識されている様子。実際に「雪でJRが運休しても通勤ができる」「新千歳駅に1本で行ける」「快速が止まるのでとても助かる」など、JRと併用した意見が多く寄せられています。
区役所、病院、銀行などの公的・医療的機関の充実や、商業施設をはじめ、商店街など繁華な街並みも人気の理由に上がっていています。
第5位・大通G/職場も繁華街も近いと20代~30代に人気
第5位(68票)は大通エリア。JRタワーが出来るまでは商業集積地、繁華街として一番の賑わいを見せていたエリアで、企業の本社ビルやオフィスも多く、仕事、遊び、買い物と全てがここに集中していた時代がありました。
現在は以前ほどの勢いは無いものの、海外のファストファッション・ブランドの出店や、百貨店、専門店、狸小路商店街などが協力して大通地区の再生事業などを進め、現在もなお魅力を発信し続けています。
「徒歩や自転車で生活できる」「職場も遊び場も近い」「買い物、娯楽などすぐ近くで楽しめる」という20代~30代の若い世代からの人気が高いようです。また大通から創成川を挟んで東に位置する「大通東」エリアでは高層マンションの建設が進んでおり、ファミリー層にも支持を得ています。
第6位・函館/北海道新幹線開通で人気が高まる魅力度NO.1の街
2018年市町村別魅力度アンケート(ブランド総合研究所(東京)が実施)では、2年ぶり5度目の1位となった函館が、札幌市内の他のエリアを抑え、6位にランクインしています(66票獲得)。
世界三大夜景に数えられる函館山や、金森倉庫群、元町エリアなど誰もが知る日本屈指の観光地であると同時に、路面電車が走るレトロな街並みも魅力です。
第7位・白石/利便性・環境の良さからファミリー層からも人気
第7位は44票を獲得した白石(札幌市営東西線)。徒歩5分圏内に白石区役所や保健センターがあり、駅近辺にはスーパーや飲食店、各種医療機関も充実しています。
地下鉄はもちろんバス路線も複数選ぶことができ、JR白石駅とは少し離れていますが、同じエリアと認識している住人も。幹線道路が多く行き交うことから、車でのお出かけにも便利なようです。
第8位・江別/都心へのアクセスが良く自然豊か。子育てに適していると若い世代にも人気の街
麻生・手稲を抑え江別(JR函館本線)が8位にランクインしています。都心までJRの快速利用で24分、車では40分ほどに位置し、札幌のベッドタウンとして栄えてきました。
近年は持家の着工数が増え続けており、そのほとんどが若い子育て世代。札幌に比べ地価が安いことや、江別市が取り組む住宅系補助金が充実していることなども人気の要因になっています。
「野幌森林公園があって自然豊かなところが良い」「市が子育て世代の支援に力を入れていて、とても暮らしやすい」などの声が寄せられています。
そうした機運に乗じ、複合商業施設「エブリ」や、食・知・暮らしをテーマにした大型複合書店「江別 蔦屋書店」などが続々とオープン。札幌近郊でおしゃれな暮らしが楽しめる街として、いま最も注目を集めています。
第9位・恵庭/都心・空港へのWアクセス+環境の良さが魅力
9位の恵庭(JR千歳線・30票)も、新札幌と同じく都心と空港、両方面のアクセスの良さが人気の理由にあがっており、札幌へは通勤で通う住人も多く、札幌のベッドタウンとして位置づけられています。ガーデニングの街としても知られ、庭づくりや街並みづくりに地域をあげて取り組んでおり、住みやすい住宅街というイメージも強いようです。
第10位・麻生/地下鉄の始発・終着駅。ベッドタウンへのバス路線も豊富
第10位は麻生(札幌市営南北線)が30票を獲得。手稲や桑園を抑えてのトップ10入りです。
1日当たりの乗降客数は札幌G、大通Gに次いで利用者数の多い駅でもあります。
隣接する石狩市や、北区屯田・新琴似地区、太平・あいの里地区などにつながる多くのバス路線があり、停留所の他、高速バスが出るバスターミナルもあるエリアです。飲食店や居酒屋なども多く、地域のグルメ・スポットとしての役割も果たしています。
「住みたい街」と「住みここちの良い街」は違う?
ちなみに同時に調査・発表された「住みここちランキング」では、順に西28丁目、新札幌G、大麻、豊平公園、発寒Gがランクイン。比較的緑豊かなエリアが人気と言えそうです。
両方の調査で上位5位内に入ったのは新札幌Gのみ。「住みたい街」と実際に暮らしてみて「住みここちの良い街」はかなり違うという興味深い結果が出ています。
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