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十勝・芽室の住宅会社「カントリーヴィレッジ」朝日社長のこだわり自宅公開

理想の住宅デザインを自宅で実現

日頃、家づくりを本業にしている住宅会社の社長は、いったいどんな家に住んでいるのでしょうか。

今回取材させていただいたのは、十勝・芽室町で2017年3月創業の住宅会社「カントリーヴィレッジ」の、朝日良昌社長のご自宅です。



朝日邸は2009年に竣功。住宅が建ち並ぶ芽室町東めむろの一角にありました。2世帯住宅で総2階、三角屋根のシンプルな形状ですが、外観だけを見ても、塗り壁や窓枠、屋根材などのカントリーなテイストやシンメトリー(左右対称)なデザインなど、早速、朝日社長の好みが満載です。



ちなみに夜はこんな雰囲気です。



木製ドアや塗り壁、自然な形状に組み合わせた床タイルなど、玄関まわりのこだわり。



玄関に入ると1階はご両親の居住スペース。2階は朝日社長とご家族のスペースに分かれる玄関ホール。左右に靴や衣類などを収納できるクロークがあります。



朝日さんファミリーがいつも集まる2階リビング。白基調の壁にパインの床材など木の質感が優しい印象です。



取材は1月でしたが明るい陽がさして、暖かく心地良い空間でした。



古い食器棚の扉をリユースして、こんなアンティークな飾り棚も。



木製の棚もカントリースタイルの家にとても似合っています。



ダイニングの上にある梁は、古民家の母屋で使われていた古材を活用。50年以上前の大工さんが釿(ちょうな)や斧で加工した跡、そして長年住宅の煙やススによる黒ずみなどが生み出した自然な風合いを活かしています。



キッチンもカントリースタイルで統一されています。このように、キッチンや建具、収納棚などは、メーカーの既製品ではなく、大工さんや建具職人、家具職人の造作。人の手で作り上げた暖かい雰囲気が伝わります。



9年経って棚の角が丸く、塗装も剥がれて・・・ではありません。新築時に、あえて削るなどの加工をすることで、使い込んだ雰囲気が生まれます。



「お客様が洗面室をお使いになることもあるので、生活感の出やすい浴室と分けたいと思いました」という奥様の要望で、浴室と洗面室は分離。白を基調としたオーダーの洗面台やマリン灯、木製の窓枠などのこだわりも・・・。

朝日社長の想い

朝日邸、そしてカントリーヴィレッジの家づくりについて、朝日社長に伺いました。

―「カントリースタイル」の魅力がいっぱい詰まった家ですね

朝日 この家は施主、設計がどちらも自分なので、ある意味では思い通りに作りました。家のデザインでは、モダン系の家も好きですが、長年暮らしていても飽きが来ない、小さな子どもがうっかり傷を付けたりしても見た目が悪くならないというかむしろ味になるようなデザインの家に一番魅力を感じます。



また、住宅は、長く心地良く住むためには、定期的なメンテナンスが欠かせませんが、多くの日本人は日常的なメンテナンスは苦手です。またリフォームの費用を計算に入れて家を建てる人も少ないので、メンテナンスが少なくても大丈夫な家を目指したい、というのも家づくりのポイントかなと思っています。

―カントリースタイルが好きだから社名も「カントリーヴィレッジ」にしたのですか?

朝日 そうです。私は浦幌というのどかな地で育ちました。今でも人のつながりが強い田舎が好きで、起業も芽室町を選びました。私の目標は、田舎から都会に出て行った子どもたちが、生まれ育った街の美しい景色、懐かしい実家に帰ってきたくなるような、そんな魅力的な田舎を作ることです。子どもたちに愛されるカントリー(田舎)のヴィレッジ(村)を作るために頑張りたいと思っています。



―家のデザインはどうやって勉強したのですか?

朝日 私は昔から古い西洋建築や神社仏閣などを見るのが大好きで、そういう建物からも、住宅の美しさのヒントをいつも探っています。また前職の住宅会社では、住宅のデザインを徹底して上司に教わり、何度も何度も図面を書き直しながら、一つひとつ、実践を通じて家のデザインを学んできました。そういった経験が活かされていると思います。住宅会社に就職しても、デザインを学ぶ人はごくわずか。私はそういう機会に恵まれたと思います。カントリーヴィレッジは、主にカントリースタイルの家と、少し男前なインダストリアル系の住宅デザインを軸に提案していきたいと思っています。

ちなみにこの家は、私のこだわり、工夫が盛りだくさんです。ここまで凝らなくても良いという方も多いかと思います。お客様の思いを大切に、柔軟に対応しますので安心してくださいw



―デザイン以外のこだわりもありますか?

朝日 私は、20代は帯広の大手住宅会社で、住宅資材の購買を担当し、木材やビスなどの大工道具、建具や住設機器など、家を建てるには欠かせない建材の商品知識や価格を学びました。

30代ではデザインセンスの高い帯広の住宅会社で、住宅のデザインや営業、工事管理など様々な経験をしてきました。

また、寒さ厳しい十勝で、住宅の省エネ性能の向上などに取り組んできた十勝2×4協会の会員として、現場の施工精度のチェック(フレーミング検定)や気密測定など、住宅の基本性能を決しておろそかにしない姿勢を、十勝の先輩住宅会社の方々から学んできました。住宅の断熱・気密性能の向上にも取り組んでいきたいと思っています。

―十勝圏で新築住宅を建てる工務店、ですか?

朝日 これまでも旭川圏、オホーツクなど十勝以外の住宅も設計・工事管理などをしてきました。十勝以外でも地元の大工さんと連携し、設計や工事管理を担当することもできます。

新築に限らず、リフォームやリノベーションも喜んで取り組んでいます。腕の良い大工さん、そして少々難しい建具や家具のデザイン・設計を見せても、喜んで挑戦してくれる優れた建具職人・家具職人もいます。彼らの力も借りて、生涯住み続けても快適な、愛着のわく家づくりをお手伝いさせていただきます。



2018年02月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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