子どもが産まれたのがきっかけ
Tさんは本州、奥さまは道内出身で、1歳2ヵ月の息子さん、柴犬と暮らしています。
二人とも十勝の出身ではありませんが、この先も住み心地のよい十勝で暮らしたいと思ったのが家づくりの最初のきっかけ。
それまでは、1階と2階があるメゾネット形式のアパートに住んでいましたが、1階にはLDKしかなくて個室がなかったので、子育てしにくい間取りでした。産まれたばかりの赤ちゃんがいたため、奥さまはリビングにベビーベッドと奥さまのベッドを置いて寝ていました。また、アパートはペット飼育OKだったものの、ペット飼育用に考えられたプランではなかったので室内犬を飼うには寝場所やトイレなどに困っていました。
「広々したところで子育てがしたい」、「ペットものびのびさせてあげたい」という思いから、家を建てることにしました。
Tさんは、「一生のうち、1度しか家は建てられないだろう」と、必死で情報を集めました。家づくりのことは何も分からないので、住宅雑誌も含めると40冊は買ったそうです。最初は「とりあえず1冊」のつもりでしたが、読んでみると、「大切な情報は、これだけじゃないんじゃないか」と気になり始め、どんどん本を買っていったそうです。それ以外にも、地元のフリーペーパーに載っている広告なども研究しました。
アポなし訪問でも誠実な対応
当時も芽室町に住んでいたTさんご夫妻。アパートから遠くなく、通勤の便なども考えて土地探しに力を入れました。いろいろ探した中で「いいね」と思ったのが、プラスワイドさんが売り出していた建築条件付きの土地。
建築条件付きなので、その土地を買えば自動的にプラスワイドで建てることになります。ところが設立された1年ちょっとの新しい会社なので、Tさんは「どんな会社だろう」と少し不安になりました。実家はハウスメーカーで建てていたので、最初は「ハウスメーカーで建てれば安心」という気持ちもありました。そこであえて事前に電話もせずに帯広市内の事務所を訪問したそうです。
Tさんのそんな不安な気持ちも、清水社長の誠実な対応ぶりが払拭してくれました。話してみるとそのハウスメーカーで大工として施工経験もあることがわかって信頼感が生まれ、しかも対応もとても親切でした。その日のうちに簡単なプランも作ってもらいました。「初めてのプランは、自分の希望がベースだったので、結局妻に却下されて建てた家にはほとんど反映されてませんが」と苦笑いするTさん。さらに清水社長の親しみやすい人柄もあり、プラスワイドさんにお願いすることに決定。
プラン決めで難航するも、一歩一歩前へ
しかし、いざ家づくりをスタートしてみると、夫婦2人ともはっきりと「こんな家がいい」と思い描いていたわけではなかったので、プラン決めで苦労しました。「注文住宅は決めることが多くて」と奥さま。
「リビングの収納をどうしよう」「この間取りでいいの?」など、プラン決めで思ったより時間がかかったそうです。事前に夫婦で話し合って大まかなプランの希望を清水さんに出して、その場でパソコン上でプランを造ってもらったりしたものの、まとめようとすると夫婦間で意見が食い違ってケンカになったりして(苦笑)、なかなかまとまりませんでした。
そこは、清水社長が経験を元にしたアドバイスをしてくれたので、少しずつ前に進むことができました。
家づくりを始めてから3ヵ月ほどで着工。それまでは毎週のように清水社長と打ち合わせしていました。正月明けには、清水社長に連れてもらって札幌のショールームめぐりも。室内ドアなどの建具と当初のキッチン候補が、札幌にしかショールームがないメーカーだったので、実物を見てから決める必要がありました。
清水社長によると、「お客さまの希望もあり、入居時期は動かしたくなかったので、時間のあまりない中で着工しました。着工してからも変更できる部分はあるので、現場で決めたものも多くあります」とのこと。
奥さまが大切にしたのは、1階を広めにすること。老後のことまで考えると、1階で生活が完結できるようにLDK以外に個室がどうしても1つ欲しかったそうです。また、親子でゴロゴロできるように1階の洋室は畳張りにしてもらいました。リビングダイニングを広めにしたのは、「子育てしやすいように」と考えてのこと。ダイニングの壁にある家事コーナーは、今は奥さまが使用していますが、お子さんが学校に上がる頃になったら、宿題などをするスタディーコーナーとして使う予定です。
キッチンの手元は来客時に見えにくいように、逆にキッチンからは子どもが遊ぶ様子や、学校から帰ってきた時に個室に戻る様子がわかるような配置にしています。洗面脱衣室とホール、リビングとがぐるっと回れる回遊式動線で便利。
階段下のスペースは高さが足りなくて活用しにくいものですが、飼っている犬の寝場所と餌などの収納場所にして有効に活用しています。
また、収納はこだわりました。収納術の本を読むなど、効率的に収納できる方法を研究。市販の収納カゴがうまくおさまる寸法にして造作してもらいました。また、玄関のシューズクローゼットもごちゃつくものの収納にどうしてもほしかったそうです。
キッチン横に設けた食品庫は、収納術の本に書いてあった「腰から下の高さは引き出し式のカゴがあると便利」という情報から、市販品に合うよう造作してもらいました。奥に収納したものもかがんでも取り出しやすくなり、便利です。
2階の寝室の収納は、夫婦とも「布団で寝たい」という希望から、マットレス、敷き布団、掛け布団と別々に収納できるよう通常の押し入れなら2段式になるところ、3段式にしました。
Tさんは「プラスワイドさんは、何をするにしても、自分たちの意見をまず聞いてくれるところが良かった」と家づくりを振り返ります。
さて、最初は45坪ぐらいのプランでしたが、あれこれ希望を入れすぎて予算オーバー。主人の書斎も最初はプランに入っていましたが、「作ったけど意外と使わない」ということも聞くので、書斎を独立部屋にするのは止めたそうです。
ただ、2階ホールの脇に「書斎コーナーなら作れる」というのでTさんはお願いしました。黒板風クロスや方眼紙風のクロスなど、ちょっとした遊び心も取り入れた提案で完成。当初よりも数坪だけ小さくなりましたが、それでも3人家族には広々した家になりました。
庭は枕木と人工芝を敷いてメンテナンスフリーで雰囲気を良くすると同時に、柴犬が遊びやすいように配慮しています。
高性能にこだわるのは長く住む家だから
住宅の性能面では、清水社長のこだわりが前面に。140mm厚の断熱材が入る2×6工法をベースに、付加断熱としてニューハウスボード(アキレス(株))を使うことで、外壁はグラスウール200mm相当の断熱性能。冬も晴れることの多い十勝なので、日の当たる南向きの窓は日射を効率的に採り入れるためにペアガラス入りサッシの「エルスターS」((株)LIXIL)を採用。北面など太陽が当たりにくいところは、特に断熱性能の高いトリプルガラス入りサッシの「エルスターX」(同)を採用。こうした工夫により、断熱性能はUA値0.25Wを実現。これは国の省エネ基準の2倍近い断熱性能です。
暖房は灯油FFストーブとエコジョーズを使った土間床暖房。トイレなどは、補助的にパネルヒーターも使っているので、家中どこも暖かです。
「当社ではこのような断熱仕様にしてから、お客さまからたいへん好評です」と清水社長。長く住む家だからこそ、後で手を入れにくい住宅の基本性能はなるべく高くしました。
清水社長のこだわりは、断熱・気密性能だけでなく、トイレの広さにも。1階は1.5畳と通常よりも一回りも二回りも広い。これは、「お子さんにトイレットトレーニングするときも、広い方がお子さま用のおまるを横に置けたり、あるいはご両親を介護することになったとき、車椅子で入りやすいなど、広く作っておくと後々便利なのでお薦めしています」とのこと。
Tさんたちが入居したのはゴールデンウイーク中。住んで1ヵ月ほど経ちましたが、すっかり新しい家になじんでいるそうです。特に柴犬は引っ越した日から慣れてくれて、階段下の寝床にも自分で行くし、トイレも教えた場所ですぐしてくれるようになりました。町の施策などもあって、子育ての環境も良く、これからお子さまの成長が楽しみになりました。
2018年07月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。