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二世帯がつかず離れずのスキップフロアは収納も大充実 札幌市Tさん/マルトモホーム


マルトモホームの代名詞・スキップフロアとは?

マルトモホーム(丸友サービス株式会社・札幌市東区本町)は、スキップフロア構造を得意とする住宅会社です。北向きの土地や狭小地で、光を採り入れるための対策として考案されたのがきっかけで、スキップ構造がまだ珍しかった1990年代初頭に、同社は第一棟目のモデルハウスを発表し、センセーショナルを巻き起こしました。


現在公開中の東雁来モデルハウス


スキップ構造はリズミカルな空間設計で、天井高4mの吹き抜けが開放的な空間を演出。スキップフロア(中2階)は書斎や寛ぎのスペースにして家族共有で使ったり、子どものプレイスペースにするなど、様々なプランニングが考えられ、家族の気配を感じられる造りが最大の魅力です。

今回ご紹介するのは、札幌市のTさん一家の住まいです。53坪の敷地に、3世代7人が暮らす6LDKの家を新築しました。

T邸の特徴
・ダイニング・キッチンとリビングを上下階に分離してゆるやかなつながりに
・リビングは中2階のスキップフロアに配置。天井を高くして開放感たっぷり
・2方向からの採光で明るいリビング
・リビング下は大型の収納庫・グランドストレージに
・玄関土間とグランドストレージを一体化し、居室と玄関の2方向からアクセス可能
・3人の子ども部屋、夫婦の寝室、両親それぞれの個室を実現

限られた空間ながら、大家族がそれぞれの距離を適度に保てるよう工夫されています。詳しく見ていきましょう。

大型収納庫「グランドストレージ」が決め手に



Tさん夫婦はこの家を中古で購入し、18年暮らしてきました。しかし、お子さん3人の成長とともに手狭になり、住宅の経年劣化も考えて建て替えを検討しはじめました。
ちょうどその頃、地方で暮らす奥さまのご両親も、営んでいた飲食店を閉め、店舗を兼ねていた住宅のリフォームを考えていたそうです。別々に家を建てるより、一緒に住もうという話になり、ご両親を札幌に呼んで、この場所に家族7人が同居できる家を新たに建てることにしました。



玄関ホールから室内に上がると、左手にダイニング・キッチンが広がっています。そして正面に見えるのが、この鮮やかな白い階段です。T邸はスキップフロア構造で、階段は中2階のリビングへとつながっています。



ダイニングテーブル奥の一段高くなった場所が中2階のリビングで、その下が「グランドストレージ」と呼ばれる大型の収納庫となっています。

この家の特徴は空間を有効活用するスキップフロアと、グランドストレージを活用した設計プラン。Tさん夫婦は、折込チラシを見たことがきっかけで、マルトモホームのモデルハウスに足を運びました。

「モデルハウスはスキップフロアのリビングの下に広々とした収納空間があって、モノが多いわが家にぴったりでした。普通の間取りではない、ちょっと面白い家にできたらとも思っていたので構造も魅力でした」と、奥さまは振り返ります。他社のモデルハウスも見学に行きましたが、もっともインパクトを感じたマルトモホームに依頼することにしました。



Tさんの趣味の自転車がかっこよくディスプレイされている玄関土間の奥からも、リビング下のグランドストレージに出入りできます。また、ダイニングの裏にある洗面所ともつなげ、使いやすい回遊動線にしました。

スキップフロアのリビングは住まいの中心的スペース



1階と2階をつなぐのが、中2階に設けたリビングです。床の高さが違うことで、目線が変わって楽しいだけでなく、ダイニングともゆるやかにつながって、広がりも感じさせてくれます。

リビングとダイニングは2つの世帯の共有スペースになっています。「コロナ禍では両親と食事の時間を分けるなどして生活できました。距離を保ちながらも顔が見える、適度に離れていてもつながった感じがよかったです」と奥さま。3人の孫と、それまで離れて暮らしていた高齢の祖父母が互いに心地よく過ごすのに、とくにこのリビングが果たす役割は大きいといいます。



独立したリビングは吹き抜けにして天井を高くし、高窓を設けました。Tさんは「このリビングの開放感が好きなんです」と話します。東向きのため、朝はさわやかな光が入り、一日を通じて安定した光が差し込みます。



リビングを通って2階に上がると、Tさん夫婦の寝室とお子さん3人の個室があります。子どもたちは初めて自室を持つことになって大喜び。それぞれ好みの壁紙を選んだそうです。



電子ピアノが置かれた2階ホールはリビングとの一体感が感じられるよう、圧迫感のない手すりを設けました。子どもたちがここで過ごす様子を中2階のリビングからのんびり眺めたり、ときには会話をしたりと、どこにいても家族のつながりが感じられる空間設計です。



Tさん世帯の居住空間は2階ですが、高齢のご両親の空間は1階にまとめました。足の悪いお父さまの生活動線をよくするため、お父さまの部屋をダイニングとトイレ・浴室に近い場所に配置しました。お母さまの部屋とも内側でつなげています。



奥さまは働いているため、キッチンをお母さまがいつもきれいに手入れをしてくれてとても助かっていると話します。キッチン奥の窓辺には、お母さまが育てている植物が並びます。



奥さま スキップフロアのリビングを通って、2階に向かうときの動線がいちばん楽しく感じます。この家はたぶん、30年経っても変わらず好きでいられるような気がします。

3世代7人がほどよくつながって暮らせる住まいがスキップフロアによって実現しました。そして、何かとモノが多くなりがちな大家族を収納力抜群のグランドストレージが支えています。

スキップフロアは建物構造が複雑になるため、施工には技術力が求められます。T邸のプランの良さは、同社の施工経験の豊富さを物語っていました。スキップフロアが織り成す空間の魅力は、公開中の東雁来モデルハウスで確認できます。
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2023年12月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。