
iezoomは年間100棟近い建て主さまの取材をさせていただいていますが、その中で
「以前住んでいた家は、リビングやキッチンに陽の光があまり入らず、暗くて寒いのが嫌だった。明るく気持ちの良い家にしたい」
というようなお話をよく聞きます。リビングに大きな窓を設置したり、廊下や脱衣所など、日射が入りにくい部屋にも高窓や小窓などを設置して明るくする工夫を施し、成功した事例はたくさんあります。今回は、日射を上手に取り入れ明るい家づくりを実現した事例をご紹介します。
南隣に4階建て集合住宅・日射取得が大きなテーマに 札幌市/白田建築事務所
白田さん 南隣に建つ4階建てアパートの影響で、南からの採光が困難だったため、日射取得が大きな課題となりました。

日中光が入らないLDKを明るく保つため、吹き抜けをプラン。昼間の光を最大限に生かせるよう、建物正面(南西)から2階フリースペースの窓に入る光が、そのまま1階のリビング・ダイニングまで届くようにしています(矢印1)。昼を過ぎると今度は吹き抜け窓(北西)からの採光になります(矢印2)

階段室も採光を確保する重要な空間です。ここの吹き抜け窓から入る光が、玄関まで届くように設計しました。集合住宅に隣接する玄関は、SCLや玄関ドアの採光窓、階段室からの採光で充分に明るくなっています。
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吹き抜けにある2方向の窓からの採光で抜群の明るさ 秋田県仙北市I邸/村上工務店

リビング上部の吹き抜けには、南側と東側に窓があり、外からの採光でバツグンの明るさです。
「天気が良い日には、日が当たるだけで部屋の中が暖かい」という奥さまの言葉からも、断熱性能の高さがうかがえます。
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室内にたっぷりと日差しが注ぐ明るい家が希望 札幌市O邸/イゼッチハウス北海道
奥さま 前の賃貸住宅は日中でも電気をつけていないと部屋の中が暗くて。それで一番はじめにお願いしたのが明るい家という希望でした。イゼッチハウスさんが提案してくれたのが陽ざしの入る吹抜けでした。
また壁やフローリングもできるだけ白っぽいカラーを選ぶようすすめてくれたおかげで、本当に明るくて気持ちのいいリビングになりました。吹抜けにして大正解です。
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壁いっぱいに広がる窓から陽が注ぎ明るいリビング 帯広市K邸/カントリーヴィレッジ

LDK の天井は3.4m、壁いっぱいに広がる窓から陽が注ぎます。
Kさん 間取りも内装も、暮らしていて落ち着くなあと日々感じています。家全体の雰囲気が統一されているので視覚的に安定感があり、安らげる感じがしますね。窓からの光でしっかり部屋が暖まるのも実感しているので、これから来る冬も期待しています。
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日中は照明が必要ない明るいリビング 帯広市・H邸/Cryptn(クリプトン)

Hさん 窓も多く明るい家にしたいと要望したら、吹き抜けに高窓も加わり、日中は照明が必要のない明るいリビングになりました。竹市社長はできるだけ要望を叶えようとしてくれますが、構造的な面などで難しいことは別の解決策を考えてくれたりと、本当に丁寧に説明、提案してくれます。リビングの窓は、カーテンがなくても隣地との境に塀を設けたので庭を眺めながら開放的に過ごせます。記事はこちら デザイン・住宅性能の要望を丁寧に実現。友人も絶賛する工務店とは? 帯広市・H邸/Cryptn(クリプトン)
高窓からの陽射しで明るいリビング 札幌市南区/丸三ホクシン建設

室内へ入ると、高窓から明るい陽射しが。リビングは無垢材のニレ床が広がるナチュラルな空間となっています。天井の梁、テーブルや椅子などの家具に木材がふんだんに使われています。
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吹き抜けの大きな窓から日差したっぷり 札幌/アシストホーム

遊歩道に面しているといっても敷地とは高低差があるため、歩行者の視線は気になりません。東に向いた吹き抜けの大きな窓からは朝からたっぷり陽が降り注ぎます。
春から秋までは白樺の明るいグリーンが窓越しに見え、まるで高原の別荘のような雰囲気。オーナーご夫婦はここに決めるまで半年くらい土地探しを続けたそうです。
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日射量が少ない青森でも日中は照明がいらないリビングを実現 森の風工房
リビングは明るい陽射しが入る吹き抜け空間になっています。
青森は日射量が少ないので、日中でも家の中で照明をつけることがありますが、この家は日射取得量が多いので日中の照明はほとんど必要ないとのこと。この家の断熱性能は、外壁は高性能グラスウール210ミリ、基礎が100ミリ、天井はブローイング400ミリの高断熱高気密仕様。窓は断熱性能上の弱点にもなる箇所で、特に柏谷邸のように大きな窓を採用すると、窓際の冷気が気になることもありそうですが、断熱ブラインドを設置し、夜間は断熱ブラインドを下げることで熱損失を大幅に削減できています。記事はこちら 青森市民を寒さと光熱費負担から守る高気密高断熱住宅/青森市・柏谷邸
明るく、冬暖かい家づくりを実現 江別市/拓友建設

奥さま 以前住んでいたアパートは、日差しが暖かい点は素敵でしたが、夏は暑く、冬は窓まわりからの隙間風をテープでふさいでしのいでいた家でした。断熱・気密性能は大事、そして日差しも取り入れることができる家が良いというのが最初から重視したコンセプトです。
この大型の庇【R庇】は夏場の直射日光を極力遮り、冬場の積雪から玄関ポーチとリビングの大窓を守る役割を持ちます。庇の出幅は1200mm以上とかなり深いのですが、軒天部分を下見板を使った曲面にすることで、空に向かって解放感があり、かつ構造的な安定性を確保できるデザインとしています。(意匠特許申請中)
一原さん H邸で1番日当たりの良い南西側にあるリビングです。R庇がある大開口スライディング窓の室内は、陽だまりの空間になっています。
2階の窓には室内からの眺望を妨げない放射状の短い庇(パラボラ庇)を設置。2種類の庇が外観のアクセントにもなっています。パラボラ庇の設置個所はHさまが3Dモデリングによる日影検討資料を作成されていたので、その検証結果も踏まえながら、設計しました。隣家による日陰が時間によってどこまで影響するか、お施主様ご自身が解析されたというのは私も初めての経験で大変勉強になりました。
一原さん 玄関ホールは土間部分も含め6.5畳です。暗くなりがちな玄関をリビング側からの柔らかい光が差し込むように壁に採光用の開口を設けました。
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廊下や階段室を明るくする方法 十勝・芽室町/ティーメイス

廊下や階段室などは、屋外に面する窓がなく、暗くなりがちです。この家の場合は、リノベーションの際に、シアタールームと階段室の間に窓を増設することで廊下を明るくすることに成功しました。二世帯住宅をリフォームで「新築以上」の我が家に/芽室町S邸 ティーメイス
吹き抜け部分まで続く大開放の窓 江別市/ヨシケン一級建築士事務所

Tさん邸のお気に入りで最初に挙げてもらったのは、日当たりの良いLDK。吹き抜け部分まで続く大開放の窓は、ヨシケンOBの家でもよく見られるものです。
特注した木製サッシのような大開口の窓は、実は高性能樹脂サッシを柱材でカバーしたもの。断熱性能の良さと自然素材の質感を大切にするヨシケンさんならではのアイディア。
無垢の木をたっぷり使った室内と爽やかな緑の景観がよく調和しています。また、真南に面しているので、「ちょっと寒い時期でも暖房はつけません。それでも、びっくりするほど暖かいんですよ」と、太陽の恩恵に預かっているそうです。記事はこちら 江別でも毎日の雪かき不要!雪の落ちない三角屋根の家/ヨシケン一級建築士事務所
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