㈱北一タカハシ建設(札幌市高橋一彦社長)は和風住宅と社寺建築を主体とする工務店。
ところが昨年来、都市近郊型で価格が安い若者向けの狭小住宅、そしてモダン風のデザインや建築家とのコラボなどで好評を博していると聞いて、住宅の引き渡し日に早速取材に行ってきました。
北一タカハシ建設提案の狭小住宅に決めた!
男の子が2人生まれ、犬も猫も飼っているためアパート暮らしから戸建住宅に移り住みたいと考えたKさん夫妻。また実家が近い地域にしたいという考えもありました。
まず住宅展示場などに見学に行きましたが大手ハウスメーカーの注文住宅は予算面で購入は無理だと分かりました。次に中古住宅を検討、不動産会社の営業マンの接客に好感を持てなかったためこれも断念。
その後新築戸建ての建売住宅を探し、本契約一週間前でしたが、戸建住宅は光熱費が高いという噂も聞き躊躇していたとき、北一タカハシ建設の提案する高性能で価格も安い「狭小住宅」に心を惹かれ方向転換。一年も経ずにマイホームの引き渡しを受けることになったのです。
「となりのトトロ」の家
厳しい予算をクリアするため延床面積27坪で坪50万円前後。外観は同社らしからぬモダンタイプで、玄関を開けると土間とキッチンが一体となった大きな空間となっています。
これは奥様が「アニメの『となりのトトロ』で登場するサツキとメイの家にある土間と一体となったキッチンにしたい」という要望を受けて実現したもの。記者も改めてとなりのトトロを見てみましたが、確かにサツキとメイの家にある勝手口を2人が覗き込むと、架空の妖怪「まっくろくろすけ」がたくさんいる住宅の入口兼キッチンがありました。なにやら懐かしいような、そんな空間です。
玄関とキッチンが一体化することで一階にキッチンとリビング、和室、ユーティリティ、バスルームを配置することもできました。玄関にキッチンを配置するプランには「キッチンが寒くなるのでは」という心配もオーナーの両親から寄せられましたが、外壁の断熱をスタイロフォームB3の120㎜厚にするなど断熱を強化したほか、蓄熱暖房器を3台設置するなどの対策で不安を解消しました。
和の演出で高級感も
奥様のお気に入りは、リビングから玄関の方を見る眺め。シックな土間床とステンドグラス入りの特注品の扉、玄関横の靴入れが見える場所です。こことリビングに隣接する5・8㎡のタタミコーナーは同社が得意とする和の演出が発揮されています。
2階は家具を移動すれば子供部屋が2つにセパレートできたり、バルコニーで焼肉ができるなど、オーナーのライフスタイルを踏まえたプランニングがなされています。
なお施工面では新日本製鐵のスチールハウス「ニッテツスーパーフレーム工法」を導入、新たなチャレンジも行っています。
記者の目
玄関を開けたら土間とキッチン、というプランは衝撃的。でもそのおかげで広いキッチンとリビング、さらにタタミルームが一階に実現できたほか、子どもたちの様子をお母さんがいつも把握できる。狭小住宅とは思えない広々とした空間は魅力的。予算を徹底して抑えた中でも和風の建具が高級感を醸し出している点もさすが北一タカハシ建設。この物件よりも間口が狭い住宅など、現在も狭小住宅が2棟着工中とのこと。予算は限られていてもご夫婦の要望が十分に網羅されていたこと、断熱性能の高さによる光熱費の安さ、そして住み心地が今後実感できるという意味で、満足感の高い幸せな住まいが実現できたと思います。
2010年03月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。