Story 取材記事

「和の家」でオンリーワン目指す北一タカハシ建設

札幌の宮大工会社、北一タカハシ建設は、和風住宅だけを手がける北海道でも本当に数少ない会社です。同社の高橋社長から「旭川で素晴らしい家ができたので、ぜひ見に来て!!」と誘われ、編集長の白井が行ってまいりました。聞けば、和風住宅を探して見つけたのが北一タカハシ建設だったそう。

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〈寒さに強い石州瓦をのせた屋根が和の家の特徴。雪止めがついているので落雪の心配はない〉

想像を超える出会い

旭川に住む穴田さんは、夫婦で住宅展示場や、オープンハウスを見に行きました。その数はかなりの軒数にのぼります。できた家はどれもおしゃれで洋風っぽいけど、あまり代わり映えしないと感じたそう。
「選択肢はないのかな」
そう感じた穴田さんは、インターネットで北一タカハシ建設を見つけます。
「札幌の会社だけど来てくれるだろうか?」
期待と不安を胸に札幌を訪れた穴田さん。そこで見せてもらったのは、すでに入居された札幌市南区Aさんのお宅。それは、想像を超えていました。(Aさんのお宅はこちらです)。
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〈本格的な書院造り、格天井(ごうてんじょう)の和室〉

「京都めぐりや伊勢神宮のお参り、お城を訪ねるのも大好きで、日本の伝統的文化を大切にした家にしたいと思っていました。でも、頭の中でイメージできる和風のわが家はあまり具体的ではありません。札幌でAさんの家を見せていただき、この会社に任せよう。そして自分の希望をかたちにしてもらおうと決めました(ご主人)」。
奥さまも同意されます。「古美術や骨董(こっとう)品が好きで、少しずつ集めていました。そんなお気に入りを飾れる自分だけの家にしたい」
それは、「和風」を愛する穴田さんにとって幸せな出会いでした。
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〈専門の職人が手づくりする障子と建具は、「和の家」のもうひとつの見せ場〉

「思いをくみ取り、図面にない仕事をしていく」副棟梁

IMG_0946_200.jpg旭川での新築工事には、副棟梁の真鍋真人さんが向かうことになりました。真鍋さんは大工の3大道具といわれながら、今や使いこなす人がほとんどいない「ちょうな」を2丁持つ、筋金入りの宮大工です。ちょうなは木を削る伝統的な道具です。

-宮大工はお寺しか手がけないでは?
真鍋さんはこう答えます。「お寺は、住職と、100人、200人の檀家さんの思いを背負って建てます。皆さんのお金で木材を仕入れ、加工し、組み立てるのです。住宅はご夫婦2人のために建てる特別な建築です。住宅のほうがよほど難しい」。

-その難しさとは。
「お施主様お一人お一人の個性や思いを、うちの社長や大工がくみ取るのです。くみ取った上で、図面にない仕事をしていくのが住宅の仕事だと、ボクは思っています」
高橋社長が真鍋さんを現場責任者に据えたのは、少々遠い現場ゆえ、建築もお施主様の思いもわかる「腕利き」を置きたかったようです。

IMG_0952.jpg高橋社長の配慮で取材に同席した真鍋さんの奥さまも、ご主人の作品に触れて感動し、そして「大工の思い」を語る言葉に心動かされ、目も潤みがち。
「主人がつくったお宅を目の当たりにすると、かっこいいな」と素直なひと言。

取材もあっという間に1時間が過ぎました。落ちついた雰囲気のなか、すてきな2組のご夫婦を取材し、暮らしのなかの和風を感じることができました。
伝統建築をつくる真鍋さん夫妻、日本の文化を大切にする穴田さん夫妻。北一タカハシの家に命を吹き込んだ2組の夫婦との楽しい時間でした。

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記者の目

札幌良い住宅(現:iezoom)に旭川の物件を掲載するのは初めてです。オンリーワンを目指す企業と、オンリーワンの家を求める人の出会いは、札幌だけに限りません。編集長の役得で、今回は素晴らしい家を見せていただきました。
穴田さん、真鍋さん、ありがとうございます。


2013年12月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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