広い土地が手に入りにくくなっている札幌で、コンパクトながらも4人家族が快適・健康的に、何不自由なく暮らせる―。
そんな住まいを奥野工務店では、札幌市豊平区に建設したモデルハウスで提案しました。
目次
土地不足や地価上昇の札幌でもマイホームの夢を叶えたい
今では札幌市内で土地を探して家を建てようにも、広い土地はなかなかなく、あったとしても狭小地・極小地ということが珍しくありません。しかも札幌市内の地価は年々上がっており、札幌をあきらめて近郊のまちで新築する人も増えてきているようです。
それでも商業・公共施設が充実し、交通の便もいい札幌での暮らしは、やはり魅力的。「土地が広くなくても家族みんなが満足できる家を建てられれば」と思う人も多いはず。奥野工務店のモデルハウスは、そんな想いに応える住まいです。
パッシブ換気+高断熱・高気密による高い快適性と経済性
「土地が32坪弱で、建物の延床面積は30坪程度(車庫・物置除く)でも、家族4人で十分快適に暮らせる住まいを形にしたのが、このモデルハウスです。オール電化で年間光熱費試算額が21万円台に収まるという経済性の高さも大きなメリットですね」。
こう語るのは案内して頂いた営業担当の狩野泰孝さん。その快適性・経済性を実現するための技術的なポイントが、パッシブ換気システムと細かい部分までこだわった断熱・気密施工にあると言います。
換気の作動音がなく、メンテナンスも不要
パッシブ換気システムは、“温められた空気は上昇する”という自然の原理を利用した奥野工務店標準の換気システム。床下空間に取り入れた新鮮な外気を暖房用放熱器で温め、1・2階の床面にあるガラリから給気して室内に循環させた後、排気筒から排気する仕組み。機械動力を使わないので環境にやさしく省エネであるほか、室内に暖房器具がなくなるので、家具のレイアウトなども自由度が高くなります。
「換気の作動音がないことやメンテナンスが不要なのもポイントの一つ。機械換気は設置場所によって作動音が耳に付いたりしますし、10年程度で部品交換が必要になることもありますが、パッシブ換気システムであればそんな心配はありません。地中に埋設した新鮮外気導入用塩ビパイプの中が汚れるのではないかという指摘もありますが、北海道科学大学教授の福島明先生が調査したところ、ホコリ溜まりや汚れなどの問題はなかったことが確認されています」と狩野さん。
こまかいところまでこだわった断熱・気密施工
パッシブ換気システムを採用するためには高い断熱・気密性能が欠かせませんが、このモデルハウスでは外壁の外張り断熱材を標準の硬質ウレタンボード80mmから、より熱を伝えにくいキューワンボード70mmに変更し、壁の中には高性能グラスウールを充てん。天井は吹込み断熱材450mm、基礎は発泡プラスチック系断熱材を外側に100mm、土間下に50mm施工し、窓はすべてトリプルガラスの樹脂サッシを採用。断熱性能を示す外皮平均熱貫流率=UA値(数値が小さいほど高断熱)は0.25Wと、国の省エネ基準である0.46Wはもとより、ゼロエネルギー住宅・ZEH+の強化外皮基準である0.3Wも上回ります。
もっとも、断熱・気密性能は計算上のスペックではなく、現場での施工がしっかり行われているかどうかに左右されます。狩野さんによると「例えば構造体を施工する時には、筋交いを留めるボルトなど金物回りで必要なところはすべてコーキング(隙間を埋める充填剤)を使うなど、手間はかかりますが細かい部分まで断熱・気密施工にはこだわっています。当社の住宅では気密性能=相当隙間面積(数値が小さいほど高気密)で0.5cm2/m2を保証しますが、昨年引き渡した住宅4軒は0.1〜0.2cm2/m2でした」と言います。
オール電化で年間光熱費は約21万6千円
パッシブ換気システムと高断熱・高気密によって得られる快適性は1年を通して得られるものですが、やはり積雪寒冷地の北海道では冬に寒さを感じないことが大切。モデルハウスでは大きな窓の近くでもヒンヤリと感じることはないとのこと。そしてやはり嬉しいのは光熱費の安さ。オール電化で暖房・給湯とも高効率ヒートポンプ機器を使っていますが、試算によると年間光熱費は約21万6千円。これは電気料金メニューがeタイム3プラスでの試算ですが、新しい料金メニューのエネとくスマートプランであれば、さらに3万円程度安くなると見込まれています(実際の光熱費は地域や家族構成、住まい方などによって異なります)。
札幌軟石をエクステリアのアクセントに
モデルハウスは、建物の性能の高さに加え、使い勝手のよい間取りや心地よさを感じるインテリア、オリジナリティのあるエクステリアも大きな見どころです。
特にエクステリアでは、ガルバリウム鋼板に札幌軟石を組み合わせた外装仕上げが見どころ。初めて採用したという札幌軟石は、組み込み車庫のシャッター上部に約6m2施工し、外観上のアクセントとなっています。札幌軟石はホテルのロビーやアプローチなどに使われる例はありますが、住宅の外装材としてに使うのは珍しいとのこと。軽量で紫外線劣化の心配もなく、裏側に雨水が回り込んでも抜け落ちる納まりとしているため、メンテナンスは基本的に必要ありません。
道産材・自然素材の温もりを感じる2階リビング
間取りでは2階にリビングを設けているのが大きな特徴で、床に道北・下川産のタモ、天井にヘムロック(米ツガ)の無垢材、壁に天然紙が素材の壁紙・ルナファーザーを使うなど、道産材・自然素材によって温もりを感じる健康的な室内空間を演出。狩野さんは「2階のリビングは珍しいと思いますが、日当たりがよく、外を通る人の視線も気にならないというメリットがあります。窓も大きいので冬の晴れた日には日射が入るだけで暖かくなりますよ」と話します。
2階にはリビングと連続する主寝室と浴室・洗面脱衣室などの水回りもあり、将来的に子供が独立して高齢の夫婦2人暮らしになっても、階段昇降機を設置すれば2階のワンフロアをメインの生活空間として暮らすことができます。2階リビングとしたことによって、1階には2つの洋室のほか、室内から行き来できる組み込み車庫と物置を配置でき、トイレも1階と2階の両方に設けることが可能に。30坪でも暮らしやすさはそれ以上かもしれません。
地震に備えて制震ダンパーも採用
また、1階の車庫では同社が初めて採用した制震システム・TRCダンパーを見ることができます。TRCダンパーは、特殊粘着性ゴムが入ったダンパー本体の両端に幅120×厚さ45mmの木材を組み込んだ筋交い状の製品で、地震発生時には建物の揺れに応じてダンパーが伸び縮みし、地震のエネルギーを熱エネルギーに変換して吸収する仕組み。2018年9月の北海道胆振東部地震以降、地震への備えを意識する人が増えつつある中で、より安全・安心な住まいの提案を考えてのことです。
狩野さんは「建物の性能・仕様と現在の札幌市内の地価を考えれば、価格以上の満足感を得られる住まいです。ぜひ快適で心地よい室内空間や自然素材の温かみを感じ取ってほしいと思います」と話しています。
モデルハウスの公開は終了しました。問い合わせは奥野工務店へ。
奥野工務店公式ホームページ(外部リンクです)
2020年05月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。