Story 取材記事

住んで実感・聞いて納得!パッシブ換気住宅の快適性 札幌市白石区/Yさん


札幌市白石区のYさんご夫婦は、奥野工務店でマイホームを新築。入居して2年が経ちました。比較的街なかに位置する新居は都市型プランで、大きな窓を配した2階LDKは開放的な空間が広がっています。


カーポートを備えたスタイリッシュな外観


今回はYさんご夫婦と、パッシブ換気システムの第一人者で、パッシブ換気の普及に努める福島 明さん(NPO法人パッシブシステム研究会・理事長、北海道科学大学名誉教授。以下福島先生)の対談があると聞き、iezoom編集部も取材、その様子をレポートします。

Yさんご夫婦にお聞きします

まずはYさんご夫婦に、決め手や家づくりの様子、住み心地についての質問です。

Q 依頼の決め手は何ですか?

ご主人 高気密・高断熱な家づくりにこだわっていましたが、高性能住宅が一般的になっており、プラスαの強みを持つ住宅会社を探していました。

奥野工務店さんのモデルハウスを見学する機会があり、高性能で暮らしやすいプランに加え、パッシブ換気システムの魅力を知り、お願いすることにしました。

Q 間取りや設備、デザインなどの希望は実現しましたか?


キッチンから横並びにダイニング、リビングが続く2階LDK


ご主人 1階は個室で構成されているので特にこだわりはありませんでしたが、2階はキッチンを中心にした動線の良さにこだわって、狩野社長に提案してもらいました。


収納を完備したデザイン性の高い洗面室。ホールを挟んでキッチンからも出入りができる


奥さま 私が一番こだわったのは洗面室で、2人同時に使える広さになっています。ホテルで一目ぼれした洗面室をイメージしてお願いしたもので、三面鏡付きで、奥行きを持たせたデザインに、間接照明やタイルをあしらい造作してもらっています。気分が上がる、お気に入りの空間です。

Q 実際の住み心地はいかがですか?

ご主人 住んで2年が経ちますが、室内環境が抜群に良いと感じています。入居して1日目は1階が暖かく、2階が冷えている感じがしましたが、翌日からは2階も暖かくなりました。自然な熱の流れと同時に、最後はそれが屋根の煙突から外に抜けて行っていることを実感する出来事でした。


階段室天井に設置された排気口


また、湿度センサー付きの排気口が排気量を自動コントロールしてくれるので、調整する手間がなく、とても楽ちんです。

奥さま 前に住んでいた賃貸アパートは結露に悩まされていましたが、そうした心配もなくなりました。こんなに暖かいのに、暖房費は一番かかった月でも3万円程度(キッチン・給湯・暖房ともにエコジョーズを採用)。アパート時代より掛かっていないくらい。家計も助かっています。

Yさんから福島先生に質問です

次はYさんが福島先生にパッシブ換気システムについて質問を投げかけます。


質問に応える福島先生


Q パッシブ換気の給気口から虫やゴミは入りませんか?

福島先生 外部風による逆流やキッチンファンの使い方によって、たまにありますが、排気の煙突(排気筒)がある建物では極めて稀です。

Q メンテナンスは必要ですか?

福島先生 申し訳ないくらいですが、何も必要ありません(笑)ひとつだけあるとしたら、排気口に少しホコリが溜まるくらいです。


給気口(写真右)から取り込まれた新鮮な空気は、床下から1階、2階へと上がり、最後は排気筒(写真左)から排出される


機械による強制換気装置は簡単に言うと掃除機のようなものなので、ゴミを集めてしまうためフィルターが必要です。一方、パッシブ換気はゆっくりと空気が流れるため、ゴミを集めたり溜まったりする心配がなく、フィルターも必要ありません。これは長年やっていても不思議だなと思います。

実際に10年経ったお宅の床下に潜って、空気を通すパイプの中を調べたことがありますが、少し黒ずんでいただけで、ゴミやホコリは全くありませんでした。


対談はY邸のリビングで行われた


Q 暖房機の使い方でアドバイスがあれば教えてください

福島先生 室温が20℃を切らなければ、24時間連続稼働をする必要はないですが、切ったり付けたりは手間なので、お任せ運転で良いと思います。あとは体感で温度設定を調整してあげてください。

Q こんなに優れたパッシブ換気住宅が広まらないのはどうして?

福島先生 断熱・気密がしっかりとした性能のいい住宅でないと、空気循環をつくるのが難しく、パッシブ換気が上手くいきません。その上で空気の流れを計算した設計が必要なので、設計力も問われます。さらに現場の大工さんの理解と施工力も問われるわけです。

そこに手を掛けられる工務店さんがそんなに多くはなく、みんなが出来る換気システムではないというのが実情ですが、北海道発のこの換気システムが全国で採り入れられると良いなと思っています。

もうひとつの決め手は「自由度の高さ」

高性能にプラスαを求めたYさんの家づくり。パッシブ換気システムのほかに、もう一つ、Yさんがあげた奥野工務店の魅力は、丁寧なヒアリングに基づいた「自由度の高さ」でした。ここからはY邸を担当した狩野泰孝社長にもお話を聞きながら各所のポイントを拝見します。



LDKの天井や壁面、玄関のアクセント壁には天然石仕上材「ストーンスタイル」を採用


狩野社長 2階LDKは限られた広さで開放感をもたせるため、開口部を大きくとりました。キッチン天井を少し下げて高級感を出す仕上げ方がよくありますが、Yさまのお宅では空間をより伸びやかに見せたいと思い、意匠性の高い天然石仕上材「ストーンスタイル」をLDK天井の端から端までライン状に貼り付けています。



奥さま 収納を多くとってほしいとお願いしました。キッチンの背面収納は3枚引戸で家電も収まるタイプ。明るさも確保したかったので、食器棚の中に採光窓をつけてもらっています。その横にあるPCコーナーも重宝しています。



ガス式衣類乾燥機「乾太くん」と作業カウンターを備えたユーティリティー。キッチンを出てすぐのところに位置し、使いやすい動線が続いています。



キッチン正面には予備室も。今は奥さまのピアノ・スペースとして使っているそう。



奥さま 寝室には広いWCLを希望しました。ぴったり収まる引き出し収納が見つかり、とても使いやすく気に入っています。

最後に奥野工務店の家づくりをひとことで表すと?

Yさん パッシブ換気を採り入れた高断熱・高気密と、自由度の高さです。

奥さま 「納得できる家づくり」ができました。家は大きな買い物です。打ち合わせの度に狩野社長が分かりやすく親切に説明してくださり、とても感謝しています。



福島先生とYさんご夫婦の対談からは、パッシブ換気システムの素朴な疑問が解消されてスッキリ。暮らしてみた感想からは、いかに快適でエコな換気システムであるかが分かりました。

断熱性、気密性、設計力、施工力が全て揃い、はじめて建てることができるパッシブ換気住宅。興味がある方は奥野工務店まで問い合わせてみてはいかがでしょう。今回の対談の様子は同社YouTubeチャンネルでも公開中です。

写真・文章 iezoom編集部 松下綾


2024年05月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

株式会社奥野工務店

株式会社奥野工務店

人にこたえる住まいづくり

札幌市白石区の奥野工務店は、1968年に家具職人・大工だった創業社長が立ち上げた工務店。息子の奥野智史氏が2代目社長として、高断熱高気密の家づくりとパッシブ換気システムを標準とする、省エネで室内空気環境にも優れる家づくりを発展させた。現在は3代目社長の狩野泰孝氏が高性能で居心地の良い住まいづくりを継承。丁寧な仕事ぶりでオーナーから確かな評価を獲得し続けている。

熱意と創意工夫が「おくの手」

顧客の要望に丁寧に対応する自由設計の注文住宅、住宅の構造や性能、デザインや間取り、動線、住設機器などの創意工夫、道南杉やレンガ、札幌軟石などの自然素材を活かした居心地の良い住まいづくりなど、納得の住まいを実現する熱意と創意工夫を奥野工務店では「おくの手」と呼び重視。直営大工による施工、丁寧な家づくりはОB顧客からも高い評価を得ている。

50年の実績と信頼

奥野工務店は50年以上の歴史を有し、住宅業界内でも「ソトダン21」や「NPO法人パッシブシステム研究会」などの活動を通じて良く知られる存在。従業員が顧客の要望に丁寧に対応し、施工管理、アフターメンテナンスなどもしっかり行うため、年間の新築住宅施工棟数は札幌圏を中心に年間15棟までに限定している。