外観はグランブルーの金属サイディングに加え、木目調ミディアムブラウンの窯業系サイディングを1階ポーチ部分にアクセントとして採用。落ち着いた雰囲気の中に個性が映える住まいです。
T邸のポイント
(1)3方向に家が建つ45坪の住宅地という立地に配慮した吹抜けのリビング
(2)回遊型の生活動線、多彩な造作
(3)パッシブ換気・床下暖房システムを取り入れた住まい
リビングはワイドな吹抜けの空間設計、老後に配慮した予備室も用意
リビングは天井高約5.5mの大きな吹抜け設計。南西と南東の壁にワイドな窓を配しています。「ちょうどお月さまが窓から見えて、とても癒されます」と奥さま。
奥野工務店・営業担当の戸村公平さん 「3方向に建つ住宅に囲まれた立地ですので、明かり取りのためリビングを吹抜けにすることを提案させていただきました」。
リビング続きに3畳のフリースペースを設けました。将来はここを寝室にして1階で過ごせるよう、老後に備えて用意した空間です。
2方向から陽光が注ぐ心地よいダイニングスペース。造作の棚は天井までのトールタイプ。
ダイニングの造作棚とキッチンの食器棚の間には造作のカウンターを設置。カウンター下は猫ちゃんの食事コーナーになっています。
パッシブ換気・床下暖房システムを採用
パッシブ換気・床下暖房システムは、“暖められた空気は上昇する”という自然の原理を応用し、床下に導入した新鮮外気を放熱器で予熱してから室内に給気・循環させ、汚れた空気は2階壁付けの排気筒から排出する仕組み。
T邸では地中に埋設したアースチューブから入ってくる新鮮外気と、2階から下りてくる室内の空気のバランスを保つボックスを1階床下に設置しています。
1/1階の階段横に配置した壁ガラリ。2階から下りてくる空気を床下に戻し、上昇する空気とのバランスをとる役割を果たしている。
2/2階の床ガラリ。床下から壁の中を上がってくる暖かい空気がここから室内へ。
3/2階天井部の通気用スリットは大工さんの手作り。
4/フリースペースの天井に設置された排気口。ここから室内の汚れた空気が排気筒を通じて屋外に排出されます。
床暖房を採用の玄関と、LDへ一直線の1階ホール
大型の造作靴収納が配された玄関。ご主人愛用の傘がロングサイズで、既製品では収納できなかったため、傘のサイズに合わせて造作したオリジナルの靴収納です。玄関床のタイル下には床暖房を施工しています。
靴収納内に設けた郵便受けの気密ボックス。隙間風が全く入らないように作られています。
玄関からリビング方向を眺めたホール。LDKとホールは傷や汚れに強いフローリングを採用しています。右は洗面脱衣室で、LDKとホールを通りグルリと回遊できる生活動線。
奥さま「帰宅してすぐに洗面脱衣室で手洗いできます。玄関とリビングの間に扉を設けずひとつながりの空間。一直線のホールはお掃除もしやすいです」。
猫も大切な家族のT邸。左は玄関ホールの棚下に仕込んだ猫ドア、右は洗面脱衣室側から見た猫ドアです。「壁の下から突然、猫が出て来たら面白いでしょ」と遊び心が楽しい設計。
こだわりの水回りスペースと便利な回遊型生活動線
対面式キッチンからの眺め。「キッチンからテレビを見ることができますし、家族とも会話ができ、水仕事をしていても楽しくて」。
キッチンには、手前に大きく開閉する海外様式の食洗機を組み込んでいます。「フロントオープンタイプの食洗機が絶対欲しくて」。このオーダーに、戸村さんが見つけたのは国産唯一のフロントオープンタイプを手掛けるリンナイの食洗機でした。
キッチンから洗面脱衣室、ホールへと回遊できます。洗面化粧台は幅120センチのワイドサイズ、シンクは人造大理石の一体成型でお掃除も楽々です。
床面の黒いタイル調のクッションフロア―、壁面の織物調と石目調のクロス、手洗いカウンターなどこだわり満載の1階トイレ。
2階はプライベートフロアで、開放感あふれるフリースペースも配置
2階のホール全景。フリースペースは壁手すりを採用することで、奥まで視界が広がり、陽光がたっぷりと注ぐ開放感あふれる空間に。
書斎コーナーとしても利用する予定の3畳のフリースペース。窓の下に、奥行60センチ、幅148センチのワイドカウンターを造作。「洗濯物をたたむのに重宝しています」。
7畳の寝室。アクセントクロスは奥さまお気に入りのネイビー。ウォークインクロゼットは、3.4畳の大容量サイズです。
寝室は2面採光、大きな窓から見えるのがこの風景。隣の住宅は玄関部分が1階のみの下屋となるため、遠くの山まで視界が抜けています。
奥さまにうかがいます
Q奥野工務店を選んだ理由は?
元々住宅の建築が好きで、北海道住宅新聞のホームページに掲載された記事なども読んでいました。iezoomを通じて、奥野工務店も知っていましたが、家を検討してからは建売住宅を10数軒見学、注文住宅は夢のまた夢と思っていました。
ところが、たまたまモデルハウスの前を通りかかり、奥野さんが建てていることを知って見学させてもらったのです。しっかりしていて安定感があり、賃貸や建売とは体感的に全く違うと思いましたね。パッシブ換気・床下暖房システムを採用した家づくりが、決め手になりました。
Q家づくりで重視した点は?
家族も猫も暮らしやすい家であること。生活動線や、収納、造作などを重視しました。水回りも食洗機のタイプ、ワイドサイズの洗面化粧台、上下階のトイレの造りや雰囲気などにこだわりましたね。
Q住み心地は?
入居したのは昨年の12月末。どの部屋も均一の心地よい暖かさで、家の中でフリースを着ると暑くなるほどでした。
前の賃貸の一軒家は結露やカビが酷かったのですが、パッシブ換気の住まいなので全く無縁。空気もきれいですし、機械を使った換気ではないためメンテナンスも不要です。奥野さんで建ててとても満足しています。
記者の目
住宅に興味があり、北海道住宅新聞のホームージやiezoomで情報収集も行っていたという奥さま。パッシブ換気・床下暖房システムについての知識もしっかりお持ちで、その良さを理解したうえで奥野工務店に依頼しました。
T邸は気密性能を示す相当隙間面積C値が0.26 cm2/m2、断熱性能を示すUA値は0.28Wという高性能住宅です。快適な住み心地に「幸せです」と笑顔で答えてくださったのが印象的でした。
2022年06月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。