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「ファース(FAS)の家」で実現できること  札幌市K邸/サンケイ建匠


平成7年(1995年)からファース工法の家づくりに取り組んでいるサンケイ建匠。「ファースの家」は専用断熱材を採用したダブル断熱で、高い断熱性・気密性を誇ります。また、天井裏で換気して温度調整をし、床下で調湿・清浄したきれいな空気を家全体に循環させるので、過乾燥や多湿になりにくいという特性を備えています。毎日を快適に過ごすことができ、住まいも長持ちできる工法といえるでしょう。

今回ご紹介するのは、同社でファースの家を建てたK邸です。サンケイ建匠ハウジング室長の入山俊也さんにお話しをうかがいました。

外観も室内もホワイトを基調にした洗練されたデザイン



Kさんは築22~23年の住まいを建て替えることになり、ファースの家の完成見学会に参加されました。家を建てるときはデザイナーに設計・デザインを依頼し、施工はサンケイ建匠でファースの家を建てたいと要望されたそうです。Kさんが設計を依頼した設計士の堀部 太さんとのコラボで住宅づくりがスタートしました。

屋根も壁もホワイトで統一したおしゃれな外観。切妻の屋根は無落雪のスティルーフ、外壁はガルバリウム鋼板の横葺きで、組み込み式のカーポートにはサイディングを使用しています。



カバの無垢フローリングに、白い壁、白い建具。K邸は外観だけでなく、室内もホワイトを基調に仕上げており、とてもスタイリッシュです。



印象的なのは、リビング・ダイニングのワイドな吹抜け。そして、3面採光のひと際大きな窓を配していること。「窓はファース専用サッシです。このサッシは夏場の高い角度の日照は極力跳ね返し、冬場の低い角度から入ってくる日照はなるべく取り入れるという、太陽光の取り入れ方に特徴があります。ファースの家はこの専用サッシを採用しています」と、入山さん。

エアコン2台で全室暖冷房、調湿機能で快適な空気が循環する心地良さ



階段途中から見上げた2階ホール。写真中央の廊下天井部分に上部昇降階段が収納されており、ここから小屋裏の機械室へ上ることができる設計です。



健康空気循環システムAIキットがセッティングされている機械室の内部。写真右はエアコンで、左は熱交換式換気扇です。ファースの家ではリビングとこの小屋裏のエアコンの2台の稼働によって全室暖冷房を実現しています。

冬は天井裏から外気を取り込み、エアコンと熱交換で新鮮な外気を暖めて、空気を壁内部の通気層を通して床下へ循環させており、そのときに暖気も一緒に送り込んで構造体を暖めています。一方、夏は天井裏を冷やし、輻射熱で下階の温度を下げる仕組みです。



洗面室の床下点検口。ファースの家は、住宅内部の暖気・冷気を床下で蓄熱・蓄冷します。まな板のようなプレートは蓄熱材。床下一面に散布されている白い粒子状のものは、湿度調整と空気清浄機能をもった調湿剤のファースシリカです。右側の壁面に吹き付けられているのは、断熱材エアクララ。ウレタン系現場発泡スプレー方式の断熱材です。

「ファースの家は断熱性もさることながら気密性が非常に高いのです。気密性が低いと空気がうまく循環しません。エアクララを吹き付けて固まると発泡スチロールのようになり、隙間ができにくい。この気密性の高さがまずベースとなります」。また、免震効果もあるそう。「エアクララを吹き付けることで、各部位が柔らかく結合され、地震の揺れを吸収します」と入山さんが説明してくれました。



洗面室の入口上部に配された換気ガラリ(吸い込み口)。室内の空気の出入口で、冬は床面に近い壁の下部の換気ガラリから暖房された新鮮な空気を取り込み、上部の換気ガラリから排出される仕組みです。



リビングの床部分に配したスリット。通常は換気ガラリを取り付けるのですが、K邸では、空気の出入口を目立たなくするため、1階のリビング・ダイニングと洋室、玄関には換気ガラリを設置していません。その代わり、床と天井に近い壁部分にそれぞれ15mmの隙間を設けて、空気の通り口にしています。

最大天井高約7.2mの吹抜け、スケルトン階段と造作家具が映えるリビング



リビング・ダイニングは最大天井高約7.2mの吹抜けによって、開放感あふれる大空間を創出しています。吹抜けの中にあるスケルトン階段は圧迫感が無く、一体化して室内をより広く感じさせます。なお、階段の手すりはスチール製。ホワイトに塗装することで、室内の雰囲気にマッチした明るく洗練された印象です。



リビング・ダイニングには造作のテレビカウンターを設置。飾り棚と一体化した大型サイズで、室内によく映えています。また、リビング・ダイニングの天井は一部無垢の羽目板を採用。さらに天井の高さに変化をつけてダイニングスペースの上部を間接照明で演出しています。

ホワイトで統一したキッチン、広々パントリー内部に冷蔵食品棚を配置



ダイニングとキッチン。中央のドアは温水器を配した物置、左側は洗面室・脱衣室・浴室の引き戸です。キッチンの腰壁にはホワイトのタイルを採用。高級感を醸し出すとともに、クリーンでスタイリッシュな雰囲気が素敵です。



キッチン側から見たリビング。大きな窓からキッチンまで陽光がたっぷりと降り注ぐ気持ちよさ。右手奥には窓付きの大容量のパントリーが配されていて、家事動線がとてもスムーズです。



システムキッチンと食器棚の面材をそろえており、美しくコーディネートされています。さらに、食器棚のカウンター上部のタイルもホワイトで統一しています。



パントリーの両サイドには造作の可動棚を設置。扉を開けた部分は冷蔵食品棚です。「冬場、ファースの家の室内はどこも暖かく、寒いところが全くありません。そのため、野菜や果物などを保管する場所として、外気を取り入れて涼しい空間を実現するこの冷蔵食品棚が活躍します」。

暮らしやすさへの配慮が息づく1階の洋室や水まわり



リビング・ダイニング続きの1階の洋室には、開放するとオープンにつながる3枚引きの引き戸を採用しています。写真奥は収納力のあるウォークインクロゼットです。



玄関ホールの正面に造作の手洗いカウンターを設置。ここで手洗いをしてから室内へ。1階トイレのカウンター収納も造作です。



スロップシンクのある広々とした洗面室。独立設計の脱衣室には造作の収納棚を設置、タオル類や着替えなどもすっきりとしまうことができます。

3室にウォークインまたはウォークスルーのクロゼット、2室にロフト



天井が高く、のびやかな2階のホール。シナベニヤ張りの天井と無垢のフローリング、さらに造作の本棚が調和して、温もりのあるウッディな雰囲気を醸し出しています。



2階は全部で4室、このうち2室にはウォークインクロゼットを設置しています。写真は一番広い部屋で、奥に窓付きのウォークインクロゼットが配されています。

外壁、屋根から室内の壁や建具、キッチンまで白で統一したKさん邸。無垢フローリングや造作の家具など木の表情と、大きな吹抜けに面した3面採光のリビング窓が印象的でした。

高気密・高断熱で、新鮮な空気を循環させるため、室内はどこも暖かく快適なファース工法の住まい。湿度も調整されるので、人にも家そのものにもやさしい工法といえそうです。

2021年04月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

株式会社SANKEI(サンケイ建匠)の取材記事