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自然素材でつくるスタイリッシュ住宅 旭川市N邸/藤井光雄工務店


今回ご紹介するのは旭川市内の見晴らしの良い丘の上に立つNさんのお宅です。Nさんはご夫婦と生後11か月になる息子さんの3人家族です。

設計・施工したのは旭川の藤井光雄工務店。外壁に道産カラマツや塗り壁、室内は珪藻土や無垢の床材など自然素材をふんだんに活用し、薪ストーブなど暮らしを豊かにするアイテムの提案で、温もりあふれる住宅提供を続ける会社です。

Nさんご夫婦と藤井光雄工務店代表の藤井社長にお話をうかがいます。

温もりとスタイリッシュが両立したデザインを

家づくりにあたっては、ご夫婦共に「スタイリッシュにしたい」という希望がありました。



外装は道産カラマツをメインに使っています。こちらはウッドデッキを付けた建物背面。正面はモルタルを使い、バイカラーで仕上げています。



カフェのような対面キッチンは、ご夫婦のこだわりポイント。料理の受け渡しに便利なカウンター付きです。

有孔ボードはカレンダーや写真、カギ掛けなど実用的にも使えて重宝しているそうです。



オールステンレスの天板キッチンは藤井工務店のオリジナル。作業しやすく収納力も高いと歴代オーナーからも人気です。

藤井社長 ステンレス天板の折り返しは通常40mmで製作していましたが、よりスタイリッシュにしようと、今回は30mmで造り、スッキリと仕上げています。


スッキリとした玄関。土間続きのシューズクローゼットにはアウトドア用品がきれいに収まっている


左/キッチン横には食品庫とオープンなコート掛けコーナーが
右/キッチン奥に位置する洗面室とトイレ。洗面化粧台の下部は使いやすいオープンラック式



アウトドア好きで、キャンプの時には必ず焚火を楽しんでいたというNさんご夫婦。家で薪の炎を楽しめる魅力から、薪ストーブを導入しました。



吹抜の階段室には大きなFIX窓を配しています。さらし階段にすることで、窓からの採光が遮られることなく室内を照らしています。

子育てにも最適なオープン設計



ダイニングからは吹抜の2階ホールまで視線が届くオープンな造りです。



Nさん 広々と使いたかったので、1階には予備室を設けていません。

藤井社長 将来、1階に個室が必要になった際には、構造柱や梁を使って増設することも可能です。



ウッドデッキに出られる大きなテラス窓を設けたリビング。ゆったりとした空間が広がります。



2階ホールから息子さんのお食事風景をキャッチ!ご主人が上手にご飯を食べさせていました。こんな風に、別フロアにいても家族の様子が感じられるのも魅力です。

家事動線にも優れた2階フロア



リビング階段を上がると、広々とした2階ホールがあります。一角には家族共有の書斎コーナーもつくりました。奥に見えるのは主寝室。その左手にはユーティリティーの引き戸が見えます。



主寝室は屋根なりの勾配天井で開放感が抜群です。電球色の色味が塗壁にやさしく照り返され、癒される空間です。奥には大収納のウォークインクローゼットを確保しています。

奥さま ショップのように、服を畳んで収納できる可動棚を付けてもらいました。



寝室のすぐ横に洗濯物干しの付いたユーティリティーがあるので、乾いた洗濯物をしまうのにも便利です。機能的で使いやすく、とても気に入っています。



主寝室とホールを挟んだ対面には子ども室があります。今は仕切りを設けずオープンに使っています。



ホールの書斎と子ども室からは、屋根裏を活用したロフトに上がることができます。子ども室の上が2畳ずつ、ホール上が3畳という広さです。

屋根断熱には高性能グラスウール16Kを280mm厚で使う藤井工務店の建物は、屋根裏まで寒さ知らず。お子さんが秘密基地にして遊んだり、季節の道具を収納したりと、大活躍しそうです。

Nさんご夫婦と藤井社長にお聞きします

Q 藤井光雄工務店との出会いは?



Nさん 招いてもらった職場の先輩の家が藤井光雄工務店さんで建てた家だったのがご縁でした。


職場の先輩が同社で建てた「嵐山・自然と暮らす家」


夫婦とも首都圏で暮らした経験があり、旭川に戻ってきたら北海道らしい家を建てたいと思っていたので、道産木材をはじめとした自然素材を内外装ともにふんだんに使い、薪ストーブのある家は、理想そのものでした。

Q 太陽光発電について教えてください


三角屋根の片面には7列3段、全部で21枚、発電量7.14kWの太陽光パネルが設置されている


藤井社長 この家は年間の一次消費エネルギー量の収支をゼロ以下にすることを目指したZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)です。


キッチン横にあるパネルで、発電量、消費量、売電量、買電量が一目で分かる


夏季には2万円/月ほどの売電が可能なので、夏の間に売電した分で冬期の電気料金が実質ゼロ以下になる試算になっています。

自ら屋根に上って太陽光パネルの設置工事を賄うことで、費用を抑えるなどの工夫もしており、環境を守るためにも、1棟でもZEHの家を増やしたいと思っています。

Q 住み心地はいかがですか?



Nさん 快適そのものです。11月中旬の今だと、夜に薪ストーブを焚いて寝ると、朝はそのままで暖かい。昼間は太陽光だけで十分です。

太陽光発電についてはシミュレーションや実際のお宅のデータを出してもらい、丁寧に説明してもらった上で、納得して採用しました。

胆振東部地震でブラックアウトがあった後なので、自家発電ができることも安心につながっています。



今年もコロナの影響で巣ごもりを余儀なくされましたが、家が心地よいので全く苦になりませんでした。

そろそろ歩きだしそうな息子にとっても、とても良いタイミングで希望の住まいを手に入れることができました。

カメラ 村川写真事務所
記事・編集 IEZOOM編集部


2021年12月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

株式会社 藤井光雄工務店の取材記事