大雪山を望む旭川市内、2021年夏に完成したTさんの家にお邪魔しました。
ご夫婦ともに東京で働いていましたが、登山などアウトドアが趣味の二人は自然あふれる郷里へと気持ちが向き、転職して戻ってくることに。旭川に住むならすぐに家を建てたい、それもお願いするなら藤井工務店に、とご主人は思っていました。それは、藤井工務店で建てた先輩の家の印象がとてもよかったからだそうです。
2階がカラマツの板張り、1階はモルタル壁。ウッドデッキがあったり薪置き場もあり、ナチュラルでやさしい外観です。
ワンフロアのゆったりLDK。キッチンは壁付けに
それではTさんの家にお邪魔してみましょう。
左奥の玄関につながる扉を開ければ、1階は間仕切りのない、ゆったりとしたLDKが広がっています。
リビングダイニングの奥にあるキッチンは壁付けです。「先輩の家のキッチンも壁付けで、広くて空間効率がよいと藤井さんもすすめてくれました」とご主人。
藤井工務店ではキッチンや家具がオーダーできます。このキッチンも、背の高いご夫婦に合わせて通常より高さを上げました。カウンター下の収納など細かなところまで要望を取り入れ、造られています。
キッチン前面の壁は清潔感のある白いタイルにしました。採光に大きく窓を取り、窓辺に好きな植物を吊るして育てています。
「使い勝手がとてもいい。それにこの窓からはきれいな夕日が見えるので、壁付けにしてよかったです」と、ご夫婦ともに満足されています。
LDKからやや奥まった一角にはオーディオスペースを作りました。ロッキングチェアに揺られ、冬は薪ストーブに薪をくべながら好きな音楽が楽しめる、ご主人お気に入りの場所です。
オーディオスペースと引き戸で仕切った隣は、洗面室。
トイレとユーティリティは1カ所にまとめました。洗面収納もオーダーによるもの。床材はテラコッタタイルにしたので掃除しやすく衛生的です。
この家は、外壁が高性能グラスウール16㎏210mm+105mm=315mm、UA値=0.24の超高断熱仕様になっています。夏は朝の涼しい風を取り込めば長時間涼しく、冬は朝、薪ストーブを焚けば夜まで室内の温度差が少なくずっと快適に過ごせます。
さらにTさんの家は太陽光発電を載せて「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)」を採用しています。
※「ZEH」とは断熱性能などを高め、省エネルギーを実現しながら、太陽光発電などを導入して年間の一次エネルギーの消費量の収支をゼロ以下にすることを目指した住宅のこと。
奥さまは以前、環境保全に力を入れている企業に勤めていたことから、環境に負荷の少ない家づくりに目が向くようになったと話します。「環境負荷を削減できる住宅じゃなければ私は家づくりに踏み切らなかったと思います」。
また、床は無垢材、壁はホタテの貝殻を主原料にした塗り壁など、自然素材を多用した家づくりも決め手のひとつでした。
「ZEH住宅と自然素材の家づくり、どちらもできる住宅会社を探してみましたが、その点からも藤井工務店さん一択だったんです」とご主人も振り返ります。
環境に負荷の少ない家づくりを知る機会に
リビング上部は吹き抜けになっていて、2階の落下防止用の柵を強化ガラスにして開放感をもたせています。
階段を上がると広めのホールがあり、家族のだれもが使えるよう共有カウンターを設けました。
カウンターや奥の収納、各部屋の引き戸もすべて大工さんが造りました。木の質感に満ちた心地よい空間です。
薪ストーブの煙突は2階の寝室を通って屋根に抜けています。
こちらはロフト付きの子供部屋。やがてきょうだいができたら2部屋にもできる造りにしています。
アウトドア好きのご夫婦は、子どもは自然の中で遊ばせ、早いうちから薪や火の扱いもさせてみたいと考えています。玄関奥の物置スペースも、アウトドアグッズで占められていました。
屋根には25枚(8.5kw)の太陽光パネルを設置し、夏の暑い時期にエアコンや洗濯機、食洗器といった家電をフルに使っても月7000円程度の支出でした。太陽光発電の売電収入は2万円ほどあるため、1万3000円のプラスに。冬期も含めた年間での光熱費はゼロになりそうです。
最後に奥さまがこう話してくれました。
「こういう自然素材を使ったネット・ゼロ・エネルギーハウスが増えると、地球温暖化という問題がある中でも自分にできることが増えますよね。私たちの家づくりを知ってもらうことで、こんな選択肢があるんだと知るきっかけになってもらえたらうれしいです」。
2022年11月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。