今回伺ったのは、池田町の広々とした牧草地の中に建つO邸、酪農家のご夫婦と3人のお子さんで暮らしています。
設計・施工は、同じ池田町で創業して今年で110年になる赤坂建設、担当は高山辰也さんです。
「家の中で気に入っている場所ですか? やっぱりキッチンですね」
そう案内いただいたキッチンはグレーのクロスに黒のワークトップと造作の木製食器棚が映え、シックな中に優しさを感じさせる雰囲気。
コンロ前のオイルガードは壁にガラスを入れ、油はねをしっかりと遮りつつ視線がリビングまで通る造りです。
コンロにはフライパンや鍋などを3つ並べて調理できるパナソニックのトリプルワイドIHを採用、使い勝手も抜群だといいます。
「ここに座ってお茶を飲むひとときが幸せなんです」
キッチンからつながるコーナーには、青々とした牧草地を望める窓辺のカウンターが。秋には紅葉が楽しめる特等席です。
これだけデザインにこだわった家ならば、住宅会社選びには時間がかかったのでは? そう訊ねると、意外な返答が返ってきました。
「実は家を建てるとなった時、迷わず赤坂建設さんに相談したんです。周りの知り合いにも赤坂さんで建てている人が多くて、実際にお邪魔することもあるのですが、誰もが”暖かさが違う”と言うんですよ。赤坂さんの家は造りがしっかりしていて年数が経っても寒くないし、とにかく親切だよと。他の会社は全く考えませんでした」(奥様)
部屋ごとの雰囲気の違いを楽しむ
O邸の断熱は外壁が140ミリのグラスウールに25ミリの付加断熱、窓は日射取得を重視する南面以外はトリプルサッシを採用と、高断熱高気密を確保しています。
「評判どおりの暖かさです。家の基本性能については安心してお任せできたので、インテリアをじっくり考えることができました」と奥様。
インテリアはSNSなどで好みのデザインを探し、担当の高山さんと時間をかけて建材を選んでいきました。
勾配天井に大きな窓を合わせ、空間の広がりを重視したLDK。
「上の細い窓は、夜に外から室内の明かりが見えるようにしたくて作りました。近所に家が少ない場所ですが、家族が帰宅するときに、遠くからでも我が家の明かりが見えるとほっとします」(奥様)
照明や壁紙は、札幌や帯広のショールームまで高山さんと足を運び、質感や明るさを確かめながら選んだもの。
光の広がり方など、カタログやネットで見るだけでは分からない部分もしっかり確認した納得の仕上がりです。
こちらは和室。「部屋や居場所によって異なる見え方や雰囲気を楽しみたい」と、シックに仕上げたLDKとはデザインをがらりと変え、鮮やかなクロスと照明が印象的な空間になっています。
仕事の資料などを作る時に使うご主人の書斎はあえて面積を抑え、隠れ家風の仕上がりに。
2階ホールの共有スペースは、「レジャーに行かなくても家の中で楽しく過ごせたら」と作った、子どもたちが自由に遊べる空間です。
部屋ごとに様々な表情が楽しめ、5人家族のそれぞれにお気に入りの場所がある家になりました。
動線と収納を工夫 暮らしやすい間取りに
外観はご主人のデッサンを基にデザインしました。小さなサンプルだけでは分かりづらいサイディングの色味や質感は、3D画像のシミュレーションを見て決定。
「時間によって日の当たり方が変わる、その見た目の変化なども見せてもらえたのでリアルに想像ができました」(ご主人)
玄関は、正面玄関(写真上)と勝手口(写真下)を分けた農家住宅仕様です。
こちらは勝手口の玄関。ここで手を洗って作業着を脱ぎ、お風呂に直行できる間取りになっています。
「インテリアと並ぶ大きな要望のひとつが、暮らしやすい間取りでした。最初に決めたのが勝手口の位置。牛舎に近く、出入りしやすい場所に作ってあるので毎日活躍しています」(奥様)
洗面台(サンワカンパニー)は廊下に設置。脱衣所とは場所を分けたことで、5人の家族それぞれの動線がスムーズになっています。
空間のゆとりを感じさせるリビング。「階段下はつい収納にしたくなりそうですが…」と訊ねると、整理収納アドバイザーでもある担当の高山さんからこんな返答が。
「収納は余裕があればあるほどいいと考えがちですが、実はそうではないんです。収納が多すぎるとかえって片付きづらくなるので、この家も収納したい物の種類や量を詳しくお聞きして最適なプランニングをしました」
結果的に、同じ面積でも片付きやすく、ゆとりのある造りになりました。
気さくな対応、画像を送るだけで願いどおりに
家づくりを考え始めてすぐに赤坂建設へ相談に行ったというOさん。打ち合わせなどで感じた印象はどうだったのでしょうか? 奥様に訊ねました。
「社長も高山さんも優しくて物知り。こんな風にできますか? と聞くと何でも叶えようと調べてくれて、無理かなと思うようなことでも何でも言える雰囲気でした。一方で”こうした方がいいですよ”というアドバイスもきちんとしてくれるので安心感がありました」
子ども部屋はそれぞれの子どもたちに合わせた壁紙と施主支給の照明をコーディネート。
寝室にはシーリングライト一体型のプロジェクターが。クローゼットには扉を設けずに、プロジェクターのスクリーンも兼ねた壁でゆるやかに仕切りました。
建設場所は牧場の敷地内。工事中も毎日見学していたといいます。
「大工さんも気さくな方で、ここに棚を作ってもらえますか? とか、ニッチはこんな大きさで作って欲しいとか、建築中に直接お願いしたことにも臨機応変に対応してくれました」
引っ越しから半年。実際の住み心地を訊ねると「暮らすのが楽しいんです」と奥様。
「一階は床暖房にしたのですが、冬でも全身が暖かくとても快適。間取りも家事がしやすく、5人家族のそれぞれが動きやすく、片付きやすいので助かっています」
「でもやっぱり一番満足しているポイントはインテリアですね。使っている建材や構造をうまく言葉で説明できなくても、いいなと思う参考画像を送るだけですごく忠実に実現してもらえたんです。細部まで思い通りになって喜んでいます」
間取りやインテリアを主に考えた奥様はもちろん、ご主人やお子さんも「リビングでソファにもたれながら『最高だな』とよく言っています」(奥様)と大満足とのこと。一棟一棟に惜しみなく時間をかける赤坂建設だからこそ叶った、納得のマイホームになりました。
写真 Commercial Photo / Movie SWITCH
O邸の建築概要
1階床面積 | 120.82㎡(36.47坪) |
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2階床面積 | 74.39㎡(22.46坪) |
延床面積 | 195.21㎡(58.93坪) |
構造・工法 | 木造(枠組壁工法 2×6) |
断熱(壁) | 高性能グラスウール140ミリ+硬質ウレタンフォーム25ミリ |
断熱(天井) | 吹き込みロックウール60キロ235ミリ |
断熱(基礎) | 押出法ポリスチレンフォーム3種100ミリ |
断熱(窓) | 樹脂サッシLOW・Eトリプルガラス 一部ペアガラス |
C値(気密性能・相当隙間面積) | 0.24 |
換気 | 第3種換気システム |
暖房給湯 | エコフィール |
2022年08月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。