Story 取材記事

木に囲まれた、上質で癒やされる和モダンな家 旭川市・Yさん 昭和木材


モダンで落ち着いた感じがするY邸の外観。表情豊かな塗り壁が印象的です。一歩中に入ると、天井や床、建具などにタモやウォールナット、ナラなど、さまざまな木を使ったナチュラルな居心地のよい空間が広がります。


リトグラフの下にあるのは、スリムなコンソール。スリッパラックも兼ねている


玄関にはシャガールのリトグラフが飾られ、階段ホールなどあちこちにアートが飾られるなど、心が豊かになる住まい。その魅力を取材しました。

重厚な雰囲気あるモデルハウスに一目惚れ



Yさんたちは首都圏で暮らしていました。ご主人は高校の教師を、奥さまも会社員として忙しい毎日を送っていました。充実した仕事や暮らしに満足していましたが、奥さまが実家から「家業を継いでほしい」と言われたことがきっかけで故郷の旭川にUターンすることを決意。東京出身のご主人も退職して奥さまの家業を手伝うことに。いっしょに旭川で新しい生活を始めました。


玄関横のトイレ


当初はご実家近くにある借家に住んでいましたが、「自分たちの家がほしいね」と新居を建てることになりました。

「土地を探す心配はなかったんです」とご主人。聞くと、職場の近くにご親族所有の空いている土地があり、そこに建てることにしたからだとか。

そこで、どの住宅会社で建てるかかなり悩み、探しました。
住宅展示場に行ってハウスメーカーの話を聞いたり、地元の有力工務店も数社回りました。

奥さまは「家のことは素人なので、暖かくても断熱材が黒カビだらけになるような家になっては怖いし、断熱性にこだわり、しっかりした家を建てる住宅会社にしたかった」と言います。そこで、断熱にこだわる別の工務店で建てるつもりで基本プランもお願いしていました。


トイレを出ると洗面台があり、先ほどの玄関ホールにつながる。お子さんは、外から帰ったらこの洗面台ですぐに手を洗える


そんなとき、東神楽町ひじり野にあった住宅展示場で昭和木材のモデルハウスを見ました。
ご主人は、「外観では他社と大きな差はなかったけれど、中に入ってみて雰囲気が全く違った。重厚感というか、品がある」と、とても気に入りました。
一方で奥さまは、「昭和木材さんは、ものはいいけれどお値段が高くて敷居が高いというイメージがあった」と言います。

しかし、奥さまの友人のお父様が昭和木材におり、学生時代からたいへんかわいがっていただいたこともあり、思い切って声をかけてみました。そこで、担当者として紹介されたのが同社住宅事業部の林さん。


ユーティリティーは見晴らしのいい2階に。ボタニカルな壁紙と濃いめの床の色でリラックスできる雰囲気


当初考えていた工務店は、お客さまの要望を踏まえた提案というよりも、「外壁を全てタイルにして~」など、フル装備で最高のものを提案するため、予算をかなりオーバーしてあきらめることに。

その点昭和木材は、担当の林さんが予算管理も含めて適切な提案をしてくれたことに高評価。予算の範囲内でまとまりました。
もちろん、断熱性能も壁の中の充てん断熱だけでなく、柱の外側にも断熱材を貼る付加断熱が標準仕様など、旭川の寒さを考えたものでした。窓も念願のトリプルガラス入り樹脂サッシ(LIXIL エルスターX)にしました。「断熱性能も安心だね」と、昭和木材で家を建てようということになりました。


玄関横のシューズクローゼットドアは、LIXILの「ラテオ」。北欧モダンなデザインは、和モダンのY邸とも相性が良い


Yさんご夫妻は土日もお仕事があり、プラン打ち合わせの時間はさほど取れません。平日の空き時間にちょこっと職場を抜けてきて打ち合わせるような状況の中、林さんのアドバイスが良かったと言います。


キッチンから見たダイニングリビングの景色。キッチン「リシェル」はのセラミック天板は耐熱性、デザイン性ともに評価が高い


「建材や設備を決めるのに、あちこちのショールームに行ってというのは難しいし、疲れます。和モダンというコンセプトでスタートし、主要部分はLIXILの建材で揃えることで解決しました。

キッチンは、モデルハウスで見たリシェルを採用したのでイメージしやすかった。お風呂もモデルハウスのスパージュが素敵で入れてみました。迷ったところは林さんの意見を聞いておけば間違いないと思っていました」と奥さま。


子ども部屋は、ラシッサD ラテオのクローゼットドア、室内ドアでコーディネート


室内建具はラシッサD ラテオのチェリー色。

和モダンや重厚さ、上品な感じというデザインコンセプトとは別に、共働き夫婦としてどうしても外せない要望もありました。それが掃除しやすさ、片付けやすさです。


左の造作収納は、食器棚と食品庫がおさまっている


たとえば、キッチン収納は造作しました。天井まで届く大きな引戸を閉めると収納物が何も見えないすっきりとした仕上がりに。開けると奥行があり、クローゼットのような作りです。引戸と収納部は昭和木材で造作。棚板は手前側と奥側と2つに分けてセットできるようになっています。奥の棚は手前よりも少し高い位置にセットすることで見た目以上の収納量があり、奥の食器も取り出しやすくなっています。また、冷蔵庫や食品庫も同じ引戸内のスペースに収納しました。


キッチン収納は、右側引戸の奥にキッチン家電と冷蔵庫がおさまっている


急な来客があっても、室内がきれいな状態でおもてなしができる。これは嬉しいですね。

また、ロボット掃除機「ルンバ」が動きやすい間取りや家具にしています。奥さまは「ブラーバという拭き掃除ロボットもすごいんです」と言います。ルンバでホコリやゴミを除去した後、ブラーバに化学ぞうきんのような乾いた不織布を付けて磨くと無垢材の床がきれいに仕上がるそう。


カンディハウスのパーソナルチェアにソファ、昭和木材のダイニングテーブルなどが並ぶ。左奥のグレーの壁は、調湿性のあるエコカラット。天井はタモ材を使用


ダイニングテーブルは昭和木材で銘木を使った一品物を制作してもらいました。ソファやパーソナルチェアは、旭川家具のカンディハウスで購入しています。ソファの下の空間もルンバがそのまま通れるデザインを選んでいます。

本物の木が持つ質感は、なにものにも代えがたい魅力です。



2階には、家族共用の書斎があります。2人いるお子さんにとっては、勉強部屋です。

よくあるダイニングやリビング横の勉強コーナーは作りませんでした。

「食べるところに消しゴムのカスが残っていたり、筆記用具があるのは落ち着かない。食べるところ、寛ぐところ、勉強するところ、というようにスペースをはっきり分けたかった」とご主人。



この書斎は、ご主人がお子さんの勉強を見たりするなど、大活躍。見晴らしの良い2階にあるので、空を見上げて一休みもできます。


頑丈な金物、木材を使って耐久性のあるスライド本棚を造作


台所の横から洗面所に向かう途中に書庫があります。
ご主人は、ここでお気に入りの本を選んで、2階のファミリー書斎で本を読むのだとか。
書庫はスライド式で、本の重さにも耐えられる頑丈な設計をして昭和木材が造作しています。

住み始めて4ヵ月。広めの面積ですが、部屋数を少なく、シンプルな間取りにしたおかげで使いやすいそうです。


お母さまが作られた作品も家の中に飾っている


冬に入っても部屋は暖かく、毎日快適な暮らしを満喫しています。

奥さまも忙しい毎日で、帰宅は夜7時ごろですが、お子さまを9時に寝かしつけると同時にご自身も寝てしまうのだとか。
その代わり、朝4時には起きて晩ご飯の仕込みと仕事の準備をし、趣味の時間を楽しんでから出勤。

収納や間取りの工夫で、限られた在宅時間の中、効率よく家事ができて子どもともふれ合うことができる家になり、大満足だそうです。



家の中のあちこちに飾られたアートは、ご両親から譲ってもらったり、お母さまの作品だったり。きっと2人のお子さまの心も豊かに育っていくでしょう。
 
 
※2019.12.20編集部追記
今回取材したY邸は、(株)LIXILが主催する「LIXILメンバーズコンテスト2019」で全国賞(ディテール賞_内装建材・タイル部門、とリシェルSI賞(システムキッチンの商品名))を受賞しました。
LIXILと取引のある全国で1万4千社あまりの多くの工務店を対象とした中で受賞しました。おめでとうございます。


2019年01月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

昭和木材株式会社 住宅事業部の取材記事