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〈後編〉当別「さとまち末広」のエコで持続可能な家づくりとは/辻野建設工業


この記事は当別・辻野建設工業が取り組む、さとまち末広のコンセプト

1/畑や薪ストーブのある、DIYでゆっくりつくる持続可能なライフスタイル
2/カフェなど顔合わせの機会を大切にしたコミュニティ重視
3/広い土地、緑を楽しむデザイン、高断熱高気密の良質な住環境

の3つを前後編の2本立てで編集したものの後編(主に3について)です。

〈前編〉札幌近郊・当別さとまち末広にみる地域活性のいえづくり では、辻野建設工業が20年以上前から続けている「当別田園住宅 つじのムラ・プロジェクト」についてや、

辻野建設工業の社屋が建つ地元「末広」エリアで現在進行中の新プロジェクト「さとまち末広」構想についてお伝えしました。



今回は、さとまち末広の第一棟目となるO邸の完成現場見学会にお邪魔し、エコで省エネな「パッシブ換気」システムや、DIYをとり入れた持続可能な家づくりについて、オーナーのOさんご夫婦にお話をうかがいます。

広い敷地で緑あふれる暮らしが可能



落ち着いたブルーの塗壁が目を引くOさん邸。降雪に備えて大きなカーポートも完備しています。


<さとまち末広は全部で4区間。建物配置はイメージ>


Oさんのお宅はさとまち末広の区画A2に建っています。JR当別駅や開校予定の小中一貫校、お店やカフェなどが近い便利な立地と、農的生活も可能な広い敷地が魅力です。


<O邸完成予想パース>


家を建てるだけでなく、周辺のランドスケープ(景観)の整備や、緑のある暮らしの提案が得意な辻野建設工業。Oさんも、完成予想パースのように、畑やガーデニングを楽しむ予定です。

エコで省エネなパッシブ換気を採用



塗壁の外壁から突き出る2本の黒い煙突のような筒は「パッシブシステム換気」の排気筒です。



さとまちシリーズではこの「パッシブ換気システム」を積極採用しています。

冬、地面から突き出した2本のパイプから取り込まれた外の新鮮な空気は、アースチューブという地中管で床下空間に運ばれ、床下に設置されたパネルヒーターで温めます。



暖められた空気は室内のガラリを通じて1階室内に入り、



更に2階にも上昇。最終的に2階天井ガラリを通じて換気筒から外部に排出されます。

また夏は、暑い外気が涼しい床下空間を通過することで冷やされ、熱気が室内にこもるのを防ぎます。

モーターなどの機械を使わず、対流や風圧など自然の力を使って室内環境を快適にしようという、エコで省エネな構造。熱損失の小さい、高断熱・高気密の住宅だからこそ採用できる換気システムです。

セルフビルドで持続可能な家づくりを



石目調のタイルと塗壁のホールが迎えてくれる玄関。シューズクロゼットを介して、ユーティリティーとキッチンがつながります。



塗壁はOさんご夫婦がDIYで仕上げました。毛糸をほぐしたようなフワフワとした質感が魅力の「塗る壁紙」、ヤマチコーポレーションのシルクプラスターを使っています。

地元の染色家・小島柚穂さんのアートパネルとの相性も抜群です。



玄関ホールから続くキッチン。背面の壁にもシルクプラスターを塗っています。



庭に向かって大きな窓を配した明るいLDK。床材には足うらに心地よいナラの無垢材を使っており、ご夫婦でワックスを掛けながらメンテナンスを行うそうです。



2階に続く階段手すりも無垢のまま。オイルなどを塗って経年変化を楽しむ予定です。

オーナーの要望を反映した暮らしやすい住空間



キッチンは家族の様子が見渡せるオープン設計。パントリーも設けています。ピッタリサイズのカウンターテーブルは、朝食やティータイム、お子さまのスタディスペースなどいろんな場面で重宝しそうです。



リビング横には客間やお子さまのプレイスペースに最適な多目的室も完備しています。



階段を上がるとオープンな空間が広がっています。将来的には仕切って2部屋にすることもできます。



主寝室にはベッドヘッドになる壁にライトとコンセントを付けました。大容量のウォークインクローゼットも備えています。この他、2階には主寝室横に子ども部屋が1室あります。

家づくりの感想は?

Oさんご夫婦に家づくりについてお聞きしました。


<ご夫婦と2番目のお子さん。奥さまは3人目のお子さんの出産を控えています>


ご主人 賃貸の2LDKで暮らしていましたが、子どもの成長と共にマイホームを考えるようになりました。

当別町在住なので、地域の活性化も含めて家づくりをしている辻野建設工業さんのことは前から知っていて、地元で建てるならお願いしたいと思っていました。

辻野さんのオープンハウスを見学した時に、住宅性能の良さや「さとまち末広」のコンセプトに共感し、依頼を決めました。


<シンプルでナチュラルな空間に似合う「旅する木」のカウンターテーブル>


完成した住まいは、天然木を使った心地よいデザインが気に入っています。冬こもりがちな雪国でも子どもたちがのびのびと遊べるよう、2階は仕切らずフリースペースとして活用するつもりです。壁を塗るなど、セルフビルドで家づくりに関われたこともよかったですね。

奥さま 「さとまち末広」は学校にも駅にも近く、子育て環境として理想的な場所でした。辻野建設工業さんの社屋もすぐ近くで安心です。


<あじさいの花が活けられた地元の陶芸家・清水しおりさんの花器>


間取りの要望としては、一番にリビング横の予備室を希望しました。キッチンに立っていても子どもが遊ぶ様子が見守れて、おもちゃも片付く空間が欲しかったんです。



外壁の色はかなり悩みましたが、思い切ってこの色にして正解でした。(使用したのはアメリカのスタッコメーカー・オメガ社製のアクロフレックス/ベリーブルー#90T15色)。

キッチンの背面や玄関ホールの壁塗りなど、自分たちで手を加えたことで、マイホームにより愛着が沸きました。

編集後記

人間の暮らしと自然の調和を目指すサスティナブル(持続可能)な住まいづくり。O邸はさとまち末広のコンセプトにぴったりな第1棟となりました。

さとまち末広は現在、残り3区画を分譲中です。問い合わせは以下の辻野建設工業メールまで気軽に問い合わせて。
tobe-tgs@mvb.biglobe.ne.jp

この記事は当別・辻野建設工業が取り組む新プロジェクト「さとまち末広」について取材した記事の後編です。〈前編〉札幌近郊・当別さとまち末広にみる地域活性のいえづくり も併せてご覧ください。


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2021年08月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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