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レンガと薪ストーブのこだわりインテリアの平屋 十勝・芽室町/とかち工房

最近は「子どもが巣立ったあとに2階の部屋を使わなくなった…」というオーナーさんの声をよく聞くようになってきました。今回十勝・芽室町で取材した佐藤さんご夫婦も、そういった将来の問題を考えて平屋の住宅を建てることを決めたそうです。ご夫婦念願のマイホームを案内していただきながら、家づくりのお話をうかがいました。


目次

外観は見た目も優しいレンガを採用



オレンジのレンガと、さわやかなブルーのドアの色合いが優しくマッチした外観。レンガを選んだ理由は、見た目はもちろん、メンテナンスフリーだということ。確かに、一般的にマイホームを建てて数十年すると、外壁などのメンテナンスが必要になります。もしお子さんの進学など子育てにお金がかかる時期と重なったら、毎日家計簿とにらめっこしなくてはいけなくなりそうです。


後藤社長が最初に描いたスケッチが、玄関先に飾られていた

後藤社長が最初に描いたスケッチが、玄関先に飾られていた


ご主人「初期費用がかかったとしても、将来のメンテナンス費用に困らないレンガを使いたいと希望しました。赤い色のレンガはよく見かけるので、オレンジがかかった色合いにしたいと思っていました。張り方もかっこよく見えるやり方を自分たちで調べて馬踏み目地にしてもらいました。とかち工房さんは『あとはお任せください』と、難しいところはしっかり汲み取ってくれましたね」



それでは、鮮やかなブルーの玄関ドアを開けてさっそくおじゃまします。

玄関に入ると、木のぬくもりがお出迎え!



ドアを開けて広がるのは、ゆとりある玄関スペース。丸みのある腰掛けは、お子さんに靴を履かせるときや、ロングブーツを履くときに重宝しそうです。将来、佐藤さんご夫婦が老後を迎えたときはゆっくり座って靴を履くこともできます。大容量のシューズクローゼットも完備してあり、靴や上着類をすっきり収納できるので、花粉や風邪ウイルスなどを室内に持ち込むことがありません。


置き場所に困る鍵などの小物も造作のキーフックですっきり

置き場所に困る鍵などの小物も造作のキーフックですっきり


ご主人「外観のデザインも魅力でしたが、とかち工房さんの家を見たときに惹かれたのが、木がたくさん使われていること。夫婦でこれはいい!となりましたね」

天然素材を積極的に使い、造作家具や凝った建具の加工など、手作り感を重視するとかち工房の家づくり。玄関から『とかち工房らしさ』が表れています。

揺らぐ炎に癒される薪ストーブのあるリビング



リビングにはご夫婦希望の薪ストーブが。平屋であることが第一条件だった佐藤さんの次に譲れない条件が薪ストーブでした。ご主人の祖母宅に薪ストーブがあり、火の回りに皆が集まりワイワイ過ごした楽しい思い出がどうしても忘れられなかったそう。今はお互いの両親や友人たちが遊びに来ることが多く、造作の腰掛用ベンチも大活躍。とかち工房の提案で採用したウォールナットの床が重厚感をプラスしています。

奥さま「リビングとか、人が集まる場所には上質なものを使いたいなと思って。皆が集まる場所には木をふんだんに使いました。予算をかけるところと抑えるところを相談して決めました」

暖かい家は必須!性能もデザインもこだわりたい



ともに実家が一軒家で、いずれはマイホームを持ちたいと考えていた佐藤さんご夫婦。以前は一戸建ての借家に住んでいましたが、冬は寒さが厳しく、家を建てるにあたって住宅性能の高さは重要なポイントでした。

ご主人「家を建てる1年半くらい前から、妻と何社かのモデルハウスを見に行きました。家の性能の高さとか暖かいということを重視しましたが、ハウスメーカーではプラン上の制約が多く、自由に建てられる感じではなかったので決められなくて…しっくりくる家がありませんでした」

奥さま「そんな時に私の知人がとかち工房さんを勧めてくれて、完成見学会におじゃましました。デザインやインテリアのセンスがわたしたち好みで、断熱性能も高いのに自由度も高く、何件か他の見学会にも行って、とかち工房さんに決めました」



佐藤さん邸では灯油ボイラーによるセントラル暖房も併用していますが、冬は薪ストーブだけで充分暖かかったそう。寝る前にある程度の薪をくべてそのまま寝ると、夜中には燃える薪がなくなり、翌朝には熾火になっている状態。それでも真冬に室温が19度くらいあったというので驚きです。佐藤さん邸はツーバイシックス工法で、窓はトリプルガラス入りサッシなど高断熱タイプを採用。木製の窓枠が部屋の雰囲気に自然に溶け込みます。


普段は灯油セントラルだが、非常時は薪ストーブだけで暖房できる

普段は灯油セントラルだが、非常時は薪ストーブだけで暖房できる


「冬の暖かさはもちろん、夏も涼しくて快適でした。あと、北海道胆振東部地震が起きたときに、これが冬だったら…と考えると、薪ストーブを選んで本当に良かったなと思いましたね。土地は過去の台風被害で起きた浸水被害のことを考え、ハザードマップを調べて慎重に選びましたが、地震の後の電力被害までは想定していなかったので」

好みの照明やタイルで彩る、気分の上がる水回り



リビングが見渡せる対面キッチン。外観と同じオレンジとブルーのタイルに遊び心を感じます。調理スペースの正面にはカウンターも造作されていて、忙しい朝などに重宝しそう。帰宅後に薪ストーブの炎を眺めながらご夫婦で乾杯、というシチュエーションも素敵。奥さまには嬉しい食品庫(パントリー)も設けられていて、料理が楽しくなりそうです。



リビングから続く廊下の先には、洗面所と浴室がありました。造作の洗面台は収納スペースがたっぷり。鏡も大きく、ドレッサー代わりとしても使えそうです。



トイレとセカンド洗面は玄関正面にあります。スクラップウッド風のクロスを使って落ち着いた雰囲気のトイレには、木製のペーパーホルダーがお似合いです。

来客にはこちらの洗面を使ってもらえば、キッチンから続く廊下の先と脱衣所は完全にご家族専用スペース。プライバシーもしっかりと確保するつくりになっています。

子ども部屋のロフトベッドは楽しい秘密基地



子ども部屋は2部屋。見渡すと何とも楽しそうなロフトベッドが!大人でもドキドキしてしまう隠し部屋のような楽しい空間は、将来間違いなくお子さんの秘密基地になりそう。


子ども部屋の勉強机もとかち工房の造作

子ども部屋の勉強机もとかち工房の造作


「リビングからすぐに子ども部屋があると、子どもが少し窮屈かなと思って廊下をつくってほしいとお願いしました」と奥さま。
確かに、家族の気配が感じられるのはいいことですが、親子のほどよい距離感も大切です。


廊下は車いすでも難なく通れる思いやりサイズ

廊下は車いすでも難なく通れる思いやりサイズ


そんな奥さまの気持ちにこたえて、通常より広めのゆったりした廊下がつくられました。

初期投資が多くても、将来的なことを考え平屋に



どちらも清水町出身で同級生だった佐藤さんご夫婦。実家も近く、帯広の職場への出勤も苦にならない芽室町に家を建てると決めましたが、土地探しは難航したそう。

ご主人「平屋にするには広い土地が必要だったので、自分たちでくまなく探し回るなど、いろいろしていたのですが、見合う広さの土地がなかなかありませんでした。そんな中、たまたま僕の知り合いから土地分譲の話が入ってきて。ハザードマップを見たら、水害の被害に遭う確率も低く、裏手にスーパーがあって利便性もいいので本当にラッキーでした」

ご自分の実家でも2階を物置にしてしまっているのを見たことと、歳をとったら生活スペースを下に持って来る人が絶対的に多いと考えたご主人。平屋にすれば、奥さまも掃除や家事が楽になり、家族の顔も見えて使い勝手もいいのではと思ったそうです。



奥さま「掃除はとっても楽ですね。クイックルワイパーをかけて終わり、ということもあります。趣味のネイルアートや編み物を薪ストーブのあるリビングで楽しんでいます」

ご主人「僕の趣味は音楽や映画、ファッションです。イギリスのものが好きで、自分専用の趣味スペースをつくってもらいました。明日への活力を養えますね(笑)」

土地代など初期費用で少し予算をオーバーしてしまったという佐藤さんご夫婦でしたが、これからの楽しみができたと続けます。

ご主人「数年かけて、外構も自分たち好みにしていきたいなと思っています。薪棚・カーポート・物置などをつけて、BBQもできるように整えたいですね。悩んだことはすべて相談して解決してもらったので、こうすればよかったという後悔は特にありません」

記者の目


寝室はクラシカルな雰囲気で壁紙を貼り分けた

寝室はクラシカルな雰囲気で壁紙を貼り分けた


佐藤さん邸は平屋に薪ストーブがあり、「珍しい、見てみたい!」と完成見学会でもたくさんの人が集まったそうです。お子さんが巣立った後、減築などの住宅メンテナンスに老後資金を使わなくても済むのはとっても魅力的。もちろん広い土地や予算面など、平屋にするには条件がいくつかありますが、まずは地域に根付いた工務店さんに相談してみることが夢の第一歩になるのかもしれません。


2019年11月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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