Story 取材記事

【中編】木の温もりあふれる心地よい空間づくり 札幌・シノザキ建築事務所


この記事は札幌・シノザキ建築事務所が取り組む、
「環境に配慮した冷暖房システム」
「居心地の良い室内環境」
「地下水を利用した快適なエコハウス」

という3つのコンセプトを組み合わせた家づくりを追った連載シリーズの【中編】です。

【前編】自然にやさしい冷暖房システム では、工事途中の現場におじゃまし、
家全体を空気の循環装置のように設計するラディアント・サーキュレーション・システムについて、実際の現場を見ながら篠崎社長に解説してもらいました。

それから約一か月後、今度は完成現場を再取材させていただけることに。この日はインテリアコーディネーターの篠崎正子さんにもお話をうかがうことが出来ました。

まずはラディアント・サーキュレーション・システムのポイントを確認

「前日に行った気密測定では、C値(相当隙間面積)が0.12、UA値(外皮平均熱貫流率)が0.22と、かなり高い性能結果を出しています」と篠崎社長。高気密・高断熱が約束された建物だということが分かります。



室内の空気を床下に送り込む床ガラリは全部で4カ所設置されました。こちらは大きなリビング窓の手前に配置されたもの。無垢床に合わせた木製です。



こちらは2階吹抜けホールからの眺めです。
前回は構造用合板や骨組みが見えていましたが、キレイにお化粧されました。



2階居室には空気の通り道になる開口部が空いています。



こちらはペレットストーブの吹き抜けに面した居室。右手に開口部が見えます。



1階トイレと洗面化粧室。地下からつながる「風道(ダクト)」は、トイレの背面に収まりました。



2階ユーティリティーの上部は建物屋内の最上部になっていて、室内の暖気を取り込むガラリ(左手前上下2か所)と、床下から運ばれた冷気を室内に送り出すガラリ(右上2か所)が設置されました。



壁には段階ごとの調整スイッチが付いていて、DCモーターの出力を変えることができます。「何でも自動調節の時代ですが、こうやって人間の体感に合わせて自分で調節する暮らし方を自然と捉え、提案しています」と篠崎社長。

自然素材が叶える心地良い住空間

コーディネートについては「木が主役であり、その良さを邪魔しない空間づくりを心掛けています」と篠崎正子さん。



玄関ホールを抜けると、目前にリビングが広がっています。左手には稚内産珪藻土を使った塗壁仕上げの壁が続き、間接照明や造作のテレビボードも備えています。

引き出し収納付きのモダンなソファは家具職人のオーナーが自作したものなのだそう。奥行きのあるしっかりとしたクッションで、お子さんのお昼寝にも使えそうです。



左/コーナーにはオシャレなペレットストーブ(トヨトミ製)が設置されました。ストーブの下はタイルを敷いています。

右/階段下にはリビングから15cm上がったところに畳コーナーを設けました。お子さんのプレイスペースとしても重宝しそうです。



ソファの裏側にはカウンターをプラン。右半分は足元が彫り込み式になっていて、大人は床に、子どもは豆イスに座るとちょうどよい高さになります。キッチンからも目が届き、スタディコーナーとしても最適です。



勝手口からも日差しが差し込む明るいキッチン。勝手口は、外から直接キッチンに荷物を運び込んだり、ゴミ出しなどがしやすいようにとプランされました。

ダイニングはキッチンからの動線が良い横並びの配置。クルミの三層材を使ったダイニングテーブルは造作のオリジナルです。



ダイニングテーブルと一体化した収納付カウンターは奥行きがあり、買い出し後の食材を一時置きできるよう配慮されています。高断熱・高気密で冬の室温が高く保たれるため、キッチンの背面には保冷庫も備えています。



吹抜のさらし階段を上がった場所は物干しスペースになりました。篠崎正子さん「足裏に心地よい杉の無垢板を敷いてデッキをイメージしています。ベンチも置きました」。2階はトイレや浴室以外はドアの無いオープン設計です。



2階ユーティリティーの天井は屋内で一番高い位置にあり、そこから勾配がついています。北向きの高窓からは、安定した採光があって、常時明るい空間をつくっています。

次回は地下水を使ったエコハウスへの取り組みについて

完成現場を訪れてみて、「やはりシノザキさんの建物は居心地が良い」ということを実感しました。入った瞬間から圧倒的な木の存在感、温もり、癒しを感じ、柔らかな自然光に包まれる住まい。そこでの暮らしは、快適に違いありません。



取材時は建物前面の外構工事の最中でしたが、帰り際、下水管とは違う見慣れないものを発見。地下水を使う融雪槽なのだそう。

「この家は、ラディアント・サーキュレーションだけでなく、地下水を利用して、さらに快適をデザインしたエコハウスを追求しているんです」と篠崎社長。この続きは連載最終回【後編】地下水を利用した快適なエコハウスでご報告。ご期待ください…!

※なお、この住宅は「プラン決定型の提案型住宅」で、今年の7月にはその3棟目が着工する予定です。

この記事は札幌・シノザキ建築事務所が取り組む、「環境に配慮した冷暖房システム」
「居心地の良い室内環境」「地下水を利用した快適なエコハウス」という3つのコンセプトを組み合わせた家づくりを追った連載シリーズの【中編】です。

【前編】自然にやさしい冷暖房システム もあわせてご覧ください。


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2021年06月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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