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北海道らしい景観と木の表情を生かした家 旭川市M邸/昭和木材


旭川で100年以上の歴史を刻む老舗木材会社の住宅事業部である「昭和木材」の家に惚れ込み、木の表情を生かした唯一無二の家づくりを目指したMさんご夫妻と、設計担当者の林のぞみさんに、魅力的な木の使い方や設計のポイントについてお話を伺いました。


目次

子育てを終え、夫婦の新しい暮らしに合った2軒目の家づくり


長い片流れ屋根が印象的な外観。夜の数時間はライトアップによって美しいフォルムが夜空に浮かび上がります


ふたりのお子さんたちが独立し、2年ほど前から次のライフステージに向けた家づくりを考え始めたMさんご夫妻。当初はリフォームを考えており、30棟以上のモデルハウスを見学したといいます。

「きれいなお家だな」という印象の家が続くなかで出合った昭和木材のモデルハウスは、おふたりの心を打ち抜くほどインパクトがあったそうです。

モデルハウスでご主人の心を掴んだ浮造り・耳付きの階段



タモの木目の凸凹を強調した浮造り仕上げは、見た目の美しさと足裏に触れる感触の良さが魅力です。樹皮をはいだ木の外側部分にあたるカーブを生かした「耳付き」にすることで、階段に表情が生まれています。

片流れの傾斜屋根や耳付きの上がり框、浮造り耳付きの階段など、木の特徴を知る会社だからできる木材の使い方に魅了され、「昭和木材さんらしさを出すには、リフォームではなくゼロからつくりたい」と新築での依頼を決めました。



家の前には、一面の畑が広がり、遠くに旭山や大雪山を望む北海道らしいロケーションです。

今回2軒目となるマイホーム建設にあたり、設計担当の林さんにお願いしたのは、

・木を生かすこと
・色数を抑えること
・テイストを揃えること
・景色を生かすこと
・一番は広い家にすること

「Mさんご夫妻は、これまでの暮らしも整理整頓されていると伺っていましたし、収納の量もイメージができていました。むしろ、そんなおふたりだから実現できる生活感のないお家、非日常感のなかに暮らすやすさがある設計を大切にしました」と、設計担当の林さんはふり返ります。

訪れる人を魅了するエントランスやホール



玄関正面の壁を横長に貫くタモ材の突き板のデザインは、ご主人が街で見かけて気に入った壁のデザインがアイデアの素に。また、玄関の上がり框は、同居するおばあさまのことも考えて低めに仕上げたほか、気密性を損なわない住宅壁貫通型の宅配BOXを備えました。



LDKに続く扉の先に広がるのは、訪れる人が驚くような非日常の風景です。タモ材の縦格子や、陰影が美しい間接照明は和風旅館のような佇まい。そして、目の先に飛び込んでくるのはスタイリッシュなキッチンです。生活感をなくしたいというご夫婦の希望が、大胆な設計に反映されています。

木を使いすぎない引き算のデザインが、木の質感を際立たせる



ご主人がワークトップのクォーツストーンに一目惚れしたキッチンは、タカラスタンダード製です。調理中でもキッチンの行き来がしやすいアイランドタイプを採用しました。奥様は、キッチンから見る家の景色が一番のお気に入りだそう。



縦格子の間仕切りやテレビボードは、木目が美しいタモ材で造作しています。テレビボードは配線の際に壁の断熱を損なわないよう、前面にふかし、内部に線を巡らせています。



すっきりとした木目が生きるタモ材やナラ材をメインに採り入れることで、旭川家具にも通じる北海道の自然美を感じさせる設計デザインになっています。



ダイニングチェアに腰掛けた目線の先に、田園風景が広がります。家の前の道路や人の往来が見えない位置に窓を配し、美しい風景だけを切り取りました。



オーデリック社の「霧」が、柔らかに照らすダイニングのテーブルは、ご夫婦が昭和木材の工場に出向いて大きさを調整した特注品です。

また、勾配天井は全面に木材を使わず、あえて部分的に使うことで木の質感を生かしました。木の良さが埋もれないよう、時には引き算することも設計の大事なポイントです。



リビングに馴染むソファは、昭和木材から家具材を仕入れる旭川家具メーカー「宮田産業」製。間接照明やダウンライトでグッと居心地の良さが増しています。

同居するおばあさまやワンちゃんの暮らしやすさも考えて



LDKのすぐ横には、ロングコートチワワのチョコちゃんとパンちゃん専用の部屋もあります。



庭にはドックランを整備。小さなワンちゃんたちが上り下りしやすいよう、外の階段は段差を低めにしました。



左/トイレは玄関ホールの突き当りに位置するおばあさまの個室からすぐの場所に設置しました。
右/玄関横にある洗濯物干し室。以前の家では、ワンちゃんが遊ぶお部屋に洗濯物もあったので、新居はそれぞれ独立したスペースを造りました。



LDKからアクセスでき、おばあさまの個室からも使いやすい位置にある広々としたユーティリティー。モルタル調のフロアタイルや、バスルームのガラス扉でリゾートホテル風の佇まいです。入浴の際の脱衣時は天井からスクリーンを下ろせるようにしています。

洗濯機上の窓台を薄く仕上げたのは現場の打ち合わせに同席し、Mさんの好みを知っていた工事現場担当者の高野さんのアイデア。すぐに気づいて喜んでくださったご主人の着眼点に、設計の林さんも驚いたそうです。



片流れの傾斜屋根を生かした寝室には、続き間に奥様のご希望で小さくて天井の低い隠れ部屋を造りました。テレビと冷蔵庫を置き、休日はここでのんびりすることも。小さな窓から見える畑の景色に癒やされたり、部屋を暗くしてお酒を飲みながら映画鑑賞したり……。小部屋を盛り込む設計は、林さんの得意とするところです。



寝室から続くウォークインクローゼットは、収納棚を造作し、天井までのスペースを無駄なく活用。奥には手持ちの鏡を置き、入口はスクリーンで仕切れるようにしています。家の壁の角はすべてがアール状になっており、手間を惜しまず上質さと、傷が付きにくい機能性を共存させています。



「ひとつとして同じものがないのが木の魅力です。期待した以上の家ができました」とMさんご夫妻。上質な天然木とスタイリッシュで機能的なデザインに囲まれた新居での暮らしを満喫していらっしゃいます。


2021年09月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

昭和木材株式会社 住宅事業部の取材記事

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