ガルバリウムと一部に木外壁を施した外観がモダンな雰囲気の一軒家。こちらは札幌市東区に建つ、Sさん夫婦とお子さん2人の住まいです。2022年5月に竣工しました。
設計・施工は恵庭市を拠点に、断熱・気密に優れ、自然素材を活用した家づくりを進める株式会社キクザワが担当しました。
キクザワとの家づくりについて、Sさん夫婦にお話をうかがいます。
性能重視のご主人、奥さまは内装にもこだわり
この家が建つ前はアパートの1階に住んでいたというSさん家族。生活音に気をつけながら暮らすことに肩身の狭い思いも感じていたそうです。
そんな折、Sさんの札幌方面への転勤が決まったのをきっかけに、親の持つ土地に家を建てることを考え始めました。
アパートの家賃と住宅ローンの金額に差がなかったことから、寒暖差のない快適な住宅性能を持ち、のびのびと過ごせるような一戸建てで、以前から奥さまが思い描いていた「きれいなおうちを建てたい」という夢を叶えようと、家づくりに踏み切りました。
ハウスメーカーの展示場もひと通り見て回りましたが、実際の性能や構造などが気になったというSさん。そこから工務店の家づくりに興味を持ち、インターネットで探すようになったといいます。
「ここで建てたいなと私が思った大手工務店が一社あったのですが、性能重視の主人からいったんストップがかかりました。よくよく話を聞くうちに、予算内に抑えるには家をかなり小さくする必要があるとわかり、それならお互い納得できるまでもう少し探そうか、ということになったんです」と、奥さまは振り返ります。
キクザワはiezoomのウェブサイトを通して知ったそうです。内覧会に何度も通ううち、あちこちにちりばめられたこだわりや、冬の暖かさも肌で感じることができ、性能もしっかりしていてデザインにもこだわりがあるキクザワにお願いしようと、具体的に話を進めることになりました。
プラン作成の段階で奥さまが伝えたのは、玄関から水回りに直接抜けられる動線にしたいこと、ダイニングテーブルをキッチンに横付けしたいこと、リビングの隣に小上がりがほしいことなどでした。
そこで玄関からLDK、水回りを回遊動線で結び、スムーズに動けるプランを採用しました。「家事がしやすく、子どもたちも喜んで走り回っています」と、奥さま。
一方のSさんは、家で過ごす時間が長い奥さまの希望を何よりも優先したいと考えたそうです。
ただし、LDKの天井をレッドシダーの羽目板にすること、テレビ背面をコンクリート内装材SOLIDO(ソリド)でアクセントウォールにすることは希望しました。
夜はLDKを間接照明だけにすることも多く、穏やかでリラックスできる時間を過ごしていると話します。
図面と照らし会わせて完成形をイメージ
家づくりの最中、奥さまは造作の図面を受け取るのが楽しみだったと話します。
色鉛筆で色を付けたり、クロスもサンプルを図面に貼ったりして完成後のイメージを膨らませていきました。寝室のグレージュがかったクロスは真っ先に決めたお気に入りで、インテリアにしっくりとなじんでいます。
ファミリークローゼット入り口は雰囲気のあるハーフラウンドの垂れ壁にし、後付けのレースカーテンでニュアンスも感じられる仕切り方に。この垂れ壁も、奥さまがどうしても叶えてみたかったことの一つでした。
1階にある洗面脱衣室は、アパート暮らしで物干し場に困った経験から、できるだけ広く採ってもらいました。家族4人で使ってもぶつかったりすることがなく、物干し場としても十分なスペースがあり、満足しています。
玄関にはランドセルやコートなどが置いておける収納棚を造作してもらいました。オープンにしたことで物の出し入れがしやすく、また物の置き場所が決まったことで家族みんなが片付けやすくなり、リビングが散らからずにすんでいるそうです。
クローゼットもわかりすくきれいに整理整頓されています。転勤が多かったため普段からモノを減らす工夫をしたり、取り出しやすく掃除しやすい住環境が作り上げられました。
家づくりについてさらにお聞きしました
キクザワとの家づくりはいかがでしたか?
Sさん
担当してくださった菊澤里志社長の打ち合わせでの説明がとにかくわかりやすかったことが印象に残っています。平面で見てわかりにくいことも、その場で立体的に描いてくれたので理解しやすかったですね。
奥さま
子どもからもらった手紙や工作を飾ったり、学校からのお便りを貼っておけるスペースを、キッチン横にマグネットウォールで作ってもらったんですね。小さなことですが、こうした希望を私たちの実際の暮らしに合わせて組み込んでもらえたことで、とても暮らしやすくなっていると感じます。
現場には足を運びましたか?
奥さま
住んでいたアパートから車で30~40分ほどの場所だったので、家がどんどん出来上がっていくのが楽しみで、子どもたちと一緒によく見学させてもらっていました。2階を担当してくれた大工さんが子どもたちにすごく優しくて、みんなで一緒に写真を撮らせてもらったりしたことも思い出深いですね。
Sさん
田中棟梁は黙々と丁寧に仕事をしてくれていて、それでいて僕らが質問すると、手を止めて何でも丁寧に説明してくれました。また、ある時は床板があっという間に貼られていったのを見て、現場での作業のスピード感に驚いたのを覚えています。
住み心地はいかがでしょうか?
Sさん
アパート暮らしで感じていたストレスがまったくなくなりました。とにかく快適で、家の中のどこにいても一定の温度でムラがないのがすごいなと思います。冬は暖かくて本当に過ごしやすかったです。外回りも充実させていろいろなことをみんなで楽しんでいけたらいいなと思っています。
奥さま
夜、間接照明を付けてぼーっと過ごす時間がたまにあるんですが、ああ、良い家だなあと幸せを感じています。家にいる時間が大好きなので、外に遊びに行くより家で過ごすことが多くなりました。
写真 studio9 中原一雄
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