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建替えで実現!ペットとアウトドアが楽しめる家 札幌市・Tさん/アウラ建築設計事務所

Tさんご夫妻は、アウトドアが大好き。週末は犬を連れて湖へ。キャンピングトレーラーに犬と滞在しながら、ボート遊びや仲間とのバーベキューなど、オフタイムを満喫しています。そんな楽しみを支えているのが、札幌市内の住宅地に完成した新居です。

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ひと部屋増築で3000万円!?

T邸は、広々として使いやすい動線のプラン、表通りからの視線を緩やかに遮って寛げる庭、キャンピングトレーラーと車2台が収まる広大な駐車スペースなど、毎日快適でストレスのない暮らしで、遊びも仕事も全力で取り組んでいます。

Tさんはもともと大手ハウスメーカーの住宅に住んでいましたが、数年前、ご両親との同居を考えて増改築の見積を依頼しました。工事内容は、1階にLDKを移設するなど間取りの変更とちょっとした増築。
ところが出てきた工事見積がなんと、3000万円。

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「面積で言えば、ひと部屋分増やす程度の工事なのですが、構造上そのまま増築するのが難しく、今ある建物に離れを作るような形式になり、それで高額になると説明されました」とTさん。それにしても、この金額なら新築住宅が一軒建つぐらいの額。

困ったTさんは、奥さまの紹介でアウラ建築設計事務所の山下一寛さんに相談。山下さんは、奥さまの親類の住宅を設計しており、その誠実な仕事ぶりが信頼されていました。

山下さんも増改築の費用については、特殊な構造のためハウスメーカーの見積と比べても大幅に安くすることはできないことを伝えました。そこでTさんは「それならこの家を売ってしまって自分の思い描く理想の家に建て替えた方が合理的」と決断。山下さんに設計を依頼することに。

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希望する条件の土地を見つけた!
実は、Tさんには困っていたことがありました。アウトドア好きでペットも連れて行くため、ワンルームマンション並みのキャンピングトレーラーを所有していましたが、全長7m以上、幅も2.3m以上と大きく、前の家では敷地に駐車スペースを作る余裕がなく、郊外にあるキャンピングカー専用駐車場を借りていました。「遊びに行こう」と思っても、自宅から離れた場所まで取りに行くのは何かと不便です。

「広い土地で角地ならば、トレーラーも車も駐められる」と、土地探しを始めます。トレーラーとけん引する自動車を足した長さは12mと大型トラック並み。当然、幅の狭い道路から駐車スペースに入れるのはとても大変。大きな通りに面した角地ならば、曲がりやすくて出し入れがラクになるのだそうです。1年近く探してもなかなか希望の土地が見つからない中、ある朝ほぼ希望通りの新着土地情報をネットで見つけ、すぐに不動産会社に電話。その日のうちに契約に行ったそうです。

「情報がアップされて15分で電話しました。その不動産会社にとっては、物件情報を出してから契約までの最短記録かもしれませんよ」と笑うTさん。比較的大きな通りに面した角地で静かな住宅地という好条件でした。

ペットが遊ぶ庭、トレーラーも敷地内に駐車
さっそく、山下さんが設計を始めます。
「札幌市内では珍しく100坪以上ある広い土地。設計の自由度は一見高そうなのですが、Tさまは車やトレーラーだけでなくバイクもあり、駐車スペースの位置決めや、表通り側から庭のプライバシーの確保など、課題がいろいろありました」と山下さん。

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Tさんは、トレーラーの出し入れしやすさはもちろん、広い土地を生かし、1階の居間から庭に下りて犬を遊ばせるようにしたかったそうです。また、ご両親は足腰に負担がかかりにくい段差が少なく、コンパクトで使い勝手の良いプランを希望しました。

「両親が健康に過ごせるよう、部屋中暖かく」という希望もあり、窓はトリプルガラス入りの樹脂サッシ、断熱材も充てん断熱に付加断熱のW断熱を選択しました。また、ガスのエコジョーズを使った床暖房なのでパネルヒーターが部屋になく、すっきりとしていて掃除も楽になりました。

そして、新居ができあがったのが昨年末。道路に対して少し斜めに建物を配置し、落ち着いた色彩の外壁が既に回りの景色にもなじんでいます。

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玄関は親世帯、子世帯と分離していますが、中のドアで行き来できます。また、ペット専用のドアも完備しているので、ペットも自由に通れます。

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ゆったり広く作ってストレスのない暮らし
ご夫婦の居住スペースは2階。「広くゆったりとつくる」ことを基本に、収納スペースを充実させ、シンプルなプランに徹しました。Tさんは犬2匹だけでなく、猫も2匹飼っています。猫は夜活発に動き回るため、物が露出して置かれていると落としたりぶつかったりしてトラブルの元になるからです。その代わり、猫は自由に動き回り、ストレスがありません。

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LDKは横長で24畳と広くなっています。圧巻なのは、アイランドキッチンの天板。シンクの横から延長してそのままダイニングテーブルとして使うプラン。幅4m以上ある大きな天板はインパクト大です。料理を作ったらそのまま横に移動して食事し、後片付けも楽。動線も無駄がなくて良いのです。

aura180729_0347.jpgキッチンのバックヤードにある調理器具の収納場所。写真左がガスオーブン
「夫婦どちらも料理好きで、私はパン教室の先生にパン焼きを教えてもらって作るのにハマっています」と奥さま。コンロはIHですが、パンを焼き上げるオーブンだけはこだわりのガス火でふっくら仕上げます。ご主人は、「会席料理以外なら何でも作る」ということで、お互いが使いやすいようにプランしています。

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2階の開放感は、間取りがゆったりしているだけではありません。天井高が通常の2.4mよりも40cm高い2.8mになっているのです。間仕切り壁はあえて高さを抑えて寝室とLDKは音が筒抜けになりますが、そこは夫婦2人暮らしなので問題ありません。間仕切り壁の高さを抑えたことで、より開放感が増しました。

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住宅街ということもあり、2階のLDKの窓は、ハイサイドライトと言われる高窓にして連続させています。
「青空と雲が眺められて、これはこれでいいんですよ」とTさん。プライバシーも保てて一石二鳥です。

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1階にはTさんの仕事スペースがあります。IT化の進展で、以前よりも小さなスペースで仕事ができるようになったとのこと。パッと見にはパソコンのある書斎ぐらいにしか見えません。

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将来を見据えたユニバサールデザインの設計
玄関ホールにある扉を開けると、そこは1階のご両親の住まい。お母さまは、「キッチンに立つのが楽しくて」とにこやかに話します。というのも、目の前に窓を通じて広がる花と芝生の庭。そしてリビングでくつろぐお父さまの姿を見ながら仕事ができるからです。
明るく開放的な雰囲気が、おだやかな優しい気持ちになるんですね。
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玄関ポーチは大きめの屋根がかかり、長椅子も置かれています。夕方にここで涼みながら庭で犬を遊ばせたり、思い思いの過ごし方ができます。
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山下さんは、これまで車椅子対応住宅の設計の経験から、動線には最新の注意を払い、将来のことも考えた※ユニバーサルデザインの設計にしました。たとえばトイレは横長でスペースを取っています。これは縦長のスペースよりも車椅子で入りやすいからだとか。どんな人にも使いやすい設計にすることで、将来にわたって住む人が安心して暮らせます。

aura180729_0380.jpg大きな窓が付いていても冷気感がほとんどないのはトリプルガラス入りだから
大きな2世帯住宅ですが、暖房費も断熱のおかげで思いのほか安く済んでいるそうです。一部1階も使ったTさんご夫婦世帯の光熱費は、冬でも1ヵ月2万円弱。親世帯を合わせてもリーズナブルな額におさまっているようです。

※注 ユニバーサルデザインの考え方は、たとえば大手建材メーカーLIXILの説明がわかりやすいと思います。https://www.lixil.co.jp/ud/about/

記者の目
aura180729_0340.jpg2階のトイレは、便器を斜めにオフセットすることで空間の広がりを感じる配置に

取材している間も、犬と猫がのびのび行き来しているのが印象的でした。いい家だと暮らしがこんなにも充実して楽しそう。マンション暮らしの自分もいつか建ててみたい、と思ったのでした。


2018年08月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。

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