恵庭市に事務所を構えるキクザワは、1978年創業の地域密着型工務店です。新築はもちろん、アフターメンテナンスまで安心して任せられる「住まいの町医者」として、長きに渡ってオーナーとの信頼関係を築いてきました。
設計士と自社大工のタッグによって丁寧につくられた家は、一棟一棟が“住む人らしさ”にあふれています。
転勤のある仕事に就くご主人が、「子どもの就学前に一軒家を構えたい」と考えたことから始まったE邸の家づくり。30代のEさん夫妻と、4歳の娘さん、2歳の息子さんが暮らし始めた新居を訪ねました。
家全体に光を注ぐ、天窓のある吹き抜け空間
E邸は、恵庭市内の閑静な住宅地にあります。外壁はホワイトのガルバリウムサイディングを採用。玄関ポーチには道南杉が使われています。外構もキクザワにお願いしました。
壁は全て漆喰です。カーテンの向こうには造作のシューズボックスが。ホールには物入れを設けました。
1階には、LDKと洗面室・バスルーム、個室としても使える納戸があります。LDKを中心に、各部屋が緩やかにつながる間取りです。床は天然木の風合いと、耐久性を両立したNODAのラスティックフロアを採用しました。
リビングには約3帖大の細長い吹き抜けがあり、ご家族が希望された天窓も付いています。奥さまは、天窓から青空を眺めながらヨガをする時間がお気に入りです。夜は星や月が見えるそう。
キッチンは、手入れがしやすいビニル床シートを採用。空間を緩やかに区切るアール型のデザインは、設計を担当した白幡結衣さんのアイデアです。
背面の収納はタモ材で造作したキクザワのオリジナルです。
キッチンの側面(写真手前)は、引き戸式の造作棚になっています。使い勝手に合わせて高品質な造作家具でコーディネートできるのもキクザワの魅力です。
飾り梁を渡し間接照明を施した、居心地のよいダイニング。写真左のニッチ壁には鉄板が入っており、マグネットが付けられます。
LDKに面した引き戸の向こうにまとめた便利な水回り
キッチンの右手にあるアール型の引き戸の奥にまとめた水回りも、木の質感にあふれる空間です。洗面室・ユーティリティー・バスルーム・トイレと水回りスペースが直線配置されています。
洗面台の上に窓を設けているので、自然光が注ぎます。
洗面室の隣にあるトイレは引き戸式。限られたスペースを有効に使えます。
アクセントクロスが印象的なトイレ空間。
1階(写真左)は全自動タイプ、2階(写真右)は停電時に備え、手動操作も可能なトイレを採用しています。
階段の下や踊り場を利用した、スキップ構造で緩やかにつながるゾーニング
リビングからダウンフロアになったスペースは納戸で、2m弱と天井が低めになっており、子どものプレイスペースとして活用中です。
スキップフロアとなる中2階には、書斎や勉強スペースとして使える造作デスクを設けました。
デスク下には配線をまとめて収納できる棚を設けたほか、正面には有孔ボードを取り付け、吊り下げ収納など多彩な使い方ができる工夫を施しています。
本棚や階段、手すりは全てレッドオークを使っています。設計を担当した白幡さんが自社の大工と相談しながら、階段や手すりは光が通るよう造作されていて、意匠と機能を両立させています。
本棚の横に付けた室内窓が、リビングと緩やかに空間をつないでいます。
2階からもLDKにいる家族の気配が感じられる造り
2階には、寝室と子ども部屋があります。
吹き抜けに面した2階の手すりは、本棚としても活用できるデザインにしました。
2階の廊下からは、リビングの様子が見渡せます。
寝室には、4帖大のゆったりしたウォークインクローゼットを備えました。
子ども部屋は、将来的に2つの部屋に仕切れる仕様です。クローゼットの背面にはアクセントクロスをあしらい、色違いで遊び心を添えています。
Eさんに家づくりの感想を伺いました
Q キクザワとの出会いは?
A 私(奥さま)の実家も、キクザワさんで建てた家なんです。小学校2年生くらいから住んでいたのですが、冬でも室内はぽかぽかで、Tシャツに短パンで過ごしていたほど。友だちの家に遊びに行くようになってから寒い家があることを初めて知ったくらい、自宅が暖かかったんです。
また、キクザワさんは今も昔も、打ち合わせしてくださる方が設計し、全ての窓口を担当してくださいます。そのスタイルが信頼できて、建築をお任せすることに決めました。
Q 家づくりにおける希望は?
A 室内がちぐはぐな印象にならないように、家全体をトータルコーディネートしたいと考えていました。そのため、持参する家具や寸法をあらかじめお伝えしました。また、家の前は人通りが多いので、外に向かって大きな窓を設けるのではなく、天窓から光を取り入れることを希望しました。キッチンに立ちながら、リビングや中2階の様子が見渡せることも、大切にしたポイントです。
Q 打ち合わせを振り返って。
A 家づくりを始めた時は、苫小牧に住んでいました。社宅が手狭だったこともあり、打ち合わせは私たちが恵庭にあるキクザワさんの事務所に伺いました。子ども連れて行っても落ち着いて過ごせる居心地のよい事務所だったので、打ち合わせの時間は家づくりの話をしながらも、ホッとできるひとときでした。
Q 住んでみての感想は?
A 冬でも室温・湿度ともに、とても快適です。夕方18時から朝9時まで省エネモードで暖房をつけていますが、日中は切っていても薄着で過ごせるほど暖かいです。
私(ご主人)は、帰宅すると、何の用事がなくても各部屋を回って眺めてしまうんです。「いい家だな」って(笑)。キクザワさんが手掛ける家は、どれ一つとして同じ家がありません。自分たちが住みたい家をつくってくれる会社なのだと実感しています。
【記者の目】
水回りへと続く扉に、レーザーで彫られていたのは木のシルエット。ダイニングのロールスクリーンや、トイレの壁紙にあしらわれた木のモチーフとリンクしたさりげないワンポイントが素敵です。
さらに寝室の壁には、漆喰を塗る際に残した家族の手型もありました。造作家具や随所に施されたあしらいに、キクザワが職人集団であることをあらためて実感しました。
記事 布施さおり
2026年02月現在の情報です。詳細は各社公式サイト・電話等でご確認ください。